一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

女流名人リーグ最終戦

2024-11-18 22:09:28 | 女流棋戦
第51期女流名人戦・女流名人リーグ最終戦が15日に行われた。8回戦ですでに西山朋佳女流三冠が女流名人挑戦を決めていたから、残る興味は陥落者だ。
陥落の可能性は5者にあったが、結果はどうなったか。

■女流名人リーグ■
(優勝者は女流名人挑戦、陥落4名。持ち時間・2時間)
【9勝】
①西山朋佳女流三冠(○今井)
【6勝3敗】
②内山あや女流初段(●渡部)
【5勝4敗】
③石本さくら女流二段(●野原)
④渡部愛女流三段※(○内山)
⑦今井絢女流初段(●西山)
【4勝5敗】
⑦大島綾華女流二段(○鈴木)
【3勝6敗】
④山根ことみ女流三段(○加藤)
⑦加藤桃子女流四段(●山根)
⑦野原未蘭女流初段(○石本)
【2勝7敗】
⑥鈴木環那女流三段(●大島)

西山女流三冠が貫禄の全勝。もはや、敵は福間香奈女流五冠しかいない、という感じである。
LPSAから唯一の参加者、渡部女流三段は見事に勝ち越した。
今井女流初段は負けて5勝4敗。元奨励会1級にしては、ちょっと物足りなかった。
大島女流二段は、鈴木女流三段に勝って残留を決めた。マイナビ女子オープンの挑戦者も、女流名人リーグのメンバーは厳しかったようだ。
陥落は、3勝以下の4名。鈴木女流三段は陥落。第46期に女流名人リーグに復帰してから、つねにリーグ上位にいたが、力尽きた。
もし勝っていれば順位1枚の差で残留できた。ここが順位のあるリーグ戦の恐ろしいところだ。
なお、福間女流名人と西山女流三冠との五番勝負は来年2月以降だが、それまで、スポーツ報知の観戦記はどうなるのだろう。
リーグ戦最終戦を載せたあとは、次期予選の特選譜を載せるのだろう。つまり、タイトル戦の開催がズレても、なんとかなるのである。
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第5期白玲戦・女流順位戦A級、B級1回戦の結果

2024-11-05 14:22:26 | 女流棋戦
1日に第5期白玲戦・女流順位戦のA級、B級1回戦が行われた。では、結果を確認しよう。

■A級1回戦■
(優勝者は白玲挑戦、降級2名。持ち時間・3時間)
【1勝】
①福間香奈女流五冠(○石本→鈴木)
②伊藤沙恵女流四段(○香川→加藤桃)
③加藤桃子女流四段(○鈴木→伊藤)
④山根ことみ女流三段(○加藤圭→上田)
⑤上田初美女流四段(○和田→山根)
【1敗】
⑥石本さくら女流二段(●福間→和田)
⑦加藤圭女流二段(●山根→香川)
⑧和田あき女流二段(●上田→石本)
⑨鈴木環那女流三段(●加藤桃→福間)
⑩香川愛生女流四段(●伊藤→加藤圭)

福間女流五冠は、倉敷藤花戦の前のこの戦いも延期かと思いきや、しっかりと対局をこなした。たぶん延期を申し出ても了承されたと思うが、指せる体調のときは指す、のポリシーだったのだろう。
10名の対局結果は、1位~5位が白星、6位~10位が黒星と、くっきり明暗が分かれた。ちなみに男性の順位戦A級は、まったく逆の目だった。
1回戦が終わっただけだが、早くも福間女流五冠のリターンマッチが濃厚である。

■B級1回戦■
(昇級2名、降級3名。持ち時間・3時間)
【1勝】
①渡部愛女流三段※(○頼本→伊奈川)
②塚田恵梨花女流二段(○加藤→千葉)
③伊奈川愛菓女流二段(○岩根→渡部)
⑤野原未蘭女流初段(○武富→頼本)
⑦千葉涼子女流四段(○中井→塚田)
【1敗】
④中井広恵女流六段*(●千葉→武富)
⑥武富礼衣女流初段(●野原→中井)
⑧岩根忍女流三段(●伊奈川→加藤)
⑨頼本奈菜女流初段(●渡部→野原)
⑩加藤結李愛女流二段(●塚田→岩根)

B級も、順位上位がほぼ勝った。
どの組み合わせも好勝負なので、昇級も降級も、最後は順位がモノをいいそうだ。
2回戦は27日。
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女流名人リーグはどうなっている

2024-10-31 00:30:10 | 女流棋戦
ちょっとうっかりしていたのだが、女流名人リーグがけっこうな佳境に入っていた。まだリーグ中盤戦だと思っていた。
ではさっそく、ここまでの結果を見てみよう。

■女流名人リーグ■
(優勝者は女流名人挑戦、陥落4名。持ち時間・2時間)
【7勝】
①西山朋佳女流三冠(加藤→今井)
【5勝2敗】
②内山あや女流初段(野原→渡部)
【5勝3敗】
③石本さくら女流二段(○山根→野原)
⑦今井絢女流初段(○鈴木→西山)
【4勝4敗】
④渡部愛女流三段※(○大島→内山)
【3勝4敗】
⑦加藤桃子女流四段(西山→山根)
【3勝5敗】
⑦大島綾華女流二段(●渡部→鈴木)
【2勝5敗】
⑦野原未蘭女流初段(内山→石本)
【2勝6敗】
④山根ことみ女流三段(●石本→加藤)
⑥鈴木環那女流三段(●今井→大島)

実は、リーグ表を見たのは今回が初めてかもしれない。
女流名人挑戦は、7連勝でぶっち切っている西山女流三冠でほぼキマリ。女流棋士の中に「実力四段」が混じっているのだから、快走は当たり前。ほかの女流棋士にも頑張ってもらいたいが、努力をした結果がこれだろうから仕方ない。
残留確定は、4勝4位の渡部女流三段まで。陥落は4名だから、3勝以下の5名にその可能性がある。
もうちょっとリーグ戦が盛り上がってもいいのだが、福間—西山の各棋戦番勝負が面白すぎて、霞んでしまっている。ちょうどいまやっている、ワールドシリーズと日本シリーズみたいなものだろうか。
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第14期女流王座戦第1局

2024-10-23 23:02:29 | 女流棋戦
きょう13日は東京で、第14期リコー杯女流王座戦第1局があった(主催:株式会社リコー、日本将棋連盟)。対局者はもちろん、福間香奈女流王座と西山朋佳女流三冠で、実にトリプルマッチであるs。若干食傷気味だが、ふたりの実力が「四段相当」で、肉薄する女流棋士がいないから、こんな有様になっている。
さて福間女流王座は、先の女流王将戦、白玲戦で立て続けに不戦敗になった。福間女流王座はこのあとも第32期倉敷藤花戦の挑戦手合いもあり、いまは対局をこなすので精一杯、という状態ではないだろうか。
女流王座戦は、福間女流王座の先手で▲5六歩△3四歩▲6八銀といういつもの出だし。西山女流三冠は三間飛車に振り、角交換になった。福間女流王座は向かい飛車に振り、西山女流三冠はひとつ飛車を寄る。これで双方、向かい飛車になった。
いつもながら、これなら最初から居飛車角換わりをやればいいと思うが、玉を右側に移動させないと、読みに力が入らないのだろう。
福間女流王座は白の洋装。西山女流三冠も似たような服装で、男装の麗人のようだ。西山女流三冠は同性に人気があると思う。
先手は▲3八玉、後手は△6二玉で落ち着いた。私は△6二玉にいつも違和感を覚えるのだが、左右反転をすれば令和玉の定位置である。あ、いや、だが本局は△8二銀の壁型で、その横には△7二金がいるから、玉の可動域が低い。この形で西山女流三冠は何度か負けているはずで、これは本局も西山女流三冠が負けると思った。
福間女流王座は8筋に攻勢を見せるが、西山女流三冠は玉を左に移動する。なるほどこれなら壁銀の悪形から退避できるが、これが西山女流三冠の予定だったとは思えない。
その後西山女流三冠が巧みに馬を作り、一本取ったかに見えた。しかしそこで福間女流王座が右桂を跳ねたのが抜群に味のいい一手。本局で私が最も印象に残った一手である。
西山女流三冠は玉を逃げたが、福間女流王座はさらに桂を跳ね、先手有利がハッキリした。以下、福間女流王座は天王山に馬を作り、優勢がハッキリした。西山女流三冠の玉が不安定なのに対し、福間玉は天井がなく桂もいないものの、金銀3枚が玉の周りで守っている。もう、先手の勝勢といってもよい。
以下、115手まで福間女流王座が勝った。本局は福間女流王座の快勝。対して西山女流三冠は、玉の囲いに問題があったのではなかろうか。と、ヘボが偉そうなことを言ってしまうが、戯言と赦していただこう。
第2局は福間女流王座の休場明けとなり、来年2月が予定されている。そんな先のことを考えると気が滅入るが、楽しみに待ちたい。
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第5期白玲戦・女流順位戦C級、D級1回戦の結果

2024-10-22 13:48:57 | 女流棋戦
16日に第5期白玲戦・女流順位戦が開幕した。21日までにC級とD級の1回戦が終わったので、確認しておこう。

■C級1回戦■
(昇級3名、降級4名。持ち時間・2時間)

【1勝】
①室田伊緒女流三段(○佐々木→長沢)
②北村桂香女流二段(○内山→久保)
③中村真梨花女流四段(○長沢→本田)
⑤本田小百合女流三段(○山口→中村)
⑦小髙佐季子女流初段(○中澤→室谷)
⑫堀彩乃女流初段※(○久保→大島)
⑭藤田綾女流二段(○貞升→中澤)
⑮大島綾華女流二段(○田中→堀)
⑱長谷川優貴女流二段(○高浜→内山)
【1敗】
④内山あや女流初段(●北村→長谷川)
⑨中澤沙耶女流二段(●小髙→藤田)
⑩山口恵梨子女流三段(●本田→田中)
⑪田中沙紀女流1級※(●大島→山口)
⑬貞升南女流二段(●藤田→清水)
⑯佐々木海法女流初段(●室田→高浜)
⑰高浜愛子女流初段(●長谷川→佐々木)
⑲長沢千和子女流四段(●中村→室田)
⑳久保翔子女流1級(●堀→北村)
【―】
⑥清水市代女流七段(室谷→貞升)
⑧室谷由紀女流三段(清水→小髙)

同じクラスの中でも順位の上位が強いようで、9個の白星のうち、順位上位者が6勝だった。順位4位の内山女流初段も、2位の北村女流二段に敗れた。当然ながら、C級もレベルが高い。
ちなみに、私が昇級に推した3女流棋士は、1勝1敗。まだこれからだ。


■D級1回戦■
(昇級4名、降級点7名。持ち時間・2時間)

【1勝】
①礒谷真帆女流初段※(○岩崎→竹部)
②藤井奈々女流初段(○島井→今井)
⑤今井絢女流初段(○竹部→藤井)
⑥砂原泰女流2級(○伊藤→森本)
⑦磯谷祐維女流初段※(○宮澤→竹内)
⑧松下舞琳女流初段(○斎田→木村)
⑨川又咲紀女流初段(○榊→石高)
⑩▲石高澄恵女流二段(○中倉→川又)
⑫木村朱里女流初段(○鎌田→松下)
⑭山口稀良莉女流1級(○村田→榊)
⑮岩佐美帆子女流1級(○山口仁→鎌田)
⑯▲脇田菜々子女流初段(○相川→上川)
⑳森本理子女流2級(○竹内→砂原)
㉒宮宗紫野女流二段(○山田→中倉)
㉗▲矢内理絵子女流五段(○和田→島井)
㉞崎原知宙女流1級(○渡辺→山田)
【1敗】
③渡辺弥生女流二段(●崎原→伊藤)
④山田久美女流四段(●宮宗→崎原)
⑪宮澤紗希女流1級(●磯谷→岩崎)
⑱▲山口仁子梨女流1級(●岩佐→斎田)
⑲▲榊菜吟女流2級(●川又→山口稀)
㉑竹部さゆり女流四段(●今井→礒谷)
㉓鎌田美礼女流2級(●木村→岩佐)
㉕▲斎田晴子女流五段(●松下→山口仁)
㉘▲和田はな女流1級(●矢内→相川)
㉙▲村田智穂女流三段(●山口稀→梅津)
㉚▲中倉宏美女流二段※(●石高→宮宗)
㉜▲島井咲緒里女流二段※(●藤井→矢内)
㉝▲▲相川春香女流初段(●脇田→和田)
㉟伊藤真央女流2級(●砂原→渡辺)
㊱竹内優月女流2級(●森本→磯谷)
㊲岩崎夏子女流2級(●礒谷→宮澤)
【―】
⑬梅津美琴女流1級(上川→村田)
⑰上川香織女流二段※(梅津→脇田)
【休場】
㉔水町みゆ女流初段
㉖▲▲井道千尋女流二段
㉛▲飯野愛女流初段

D級は16局が行われたが、なんと順位上位の14勝2敗。D級の中にも1組と2組があるようだ。
新参加の4名は1勝3敗だった。やはり1期でも女流順位戦の経験があると、対局を有利に運べるようだ。
私が昇級に推した4女流棋士は3勝1敗。この1敗は、今井女流初段と竹部女流四段の同士討ちがあったからしょうがない。こちらもまだこれからだ。ただ、竹部女流四段はもう負けられなくなった。
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