(25日のつづき)
まだ人が残っているので、私はOg氏に教えていただく。Og氏はこの後用事があるとかで、持ち時間5分の早指し戦となった。
下手の私の先手で、▲2六歩。Og氏は少考して、△8四歩と突いた。振り飛車党のOg氏だが、私がひねり飛車を得意にしている、という文を読んで、受けて立ってくれたのかもしれない。
プロはもちろん、指導棋士は戦法の全般を指しこなす。いつぞやも相矢倉でキッチリ負かされた。本局はひねり飛車になった。
横で大野八一雄七段がチラチラ見ていたので指しづらかったが、後でアドバイスをいただけるだろうから、しっかり指さねばならない。
第1図(ちょっと局面は違うかもしれない)。△4五歩に▲同歩は注文通りと見て、私は▲7九角と引く。以下△3三角▲3七桂△3五歩▲4五桂△2二角▲3五歩△5二金▲3四歩△4三金…と進んだ。
この後桂交換になり、私はそれを▲4七に据えたが、思ったほど効かなかった。それどころか桂頭を攻められ、私も頑張ったが、以下Og氏に寄せられた。
大野七段を交えての感想戦。私の▲4五桂の後、Og氏は△4四歩で桂を殺せると思っていたらしい。しかしそれは歩切れなので不可。
対して私がおかしなことをしたらしい。▲3四歩がそれで、大野七段曰く、「(せっかく位が取れたんだから)▲3六銀と位を確保するべきでしょう」。
私は桂を歩で殺されないうちに▲3四歩と伸ばしたのだが、その考えが間違いだったようだ。「そもそも大沢さん、なんで(▲3七)桂を跳ねるんですか」
こういう形で桂を跳ねるのは、端が弱くなるのはもちろん、桂頭にもキズができ、あまり芳しくないという。
戻って▲3七桂では、▲4五歩だったらしい。以下△同金▲4六銀△3六金に▲5五歩でどうか。
もちろんこれも難しい戦いだが、こちらのほうがキビキビしていたようだ。
これで今日の対局は終わり。6局指して1勝5敗はだらしなかった。
さて、食事である。参加者は大野七段、北島忠雄七段、Tod氏、Fuj氏、私。現在電話営業をしているOg氏が、後に合流予定だ。どこに入ってもよかったのだが、食後の談話が長くできる「ガスト」に落ち着いた。北島七段がいらしても、やっぱり行くところは同じなのだった。
それぞれ食事を頼む。私はやはり肉系。上の両奥歯がほとんどないが、やはり肉料理を頼んじゃうのである。
しばらくしてOg氏も加わり、食後はみんなで談笑。前回もそうだったが、北島七段は私たちのどうしようもない話に、うんうんと大きく頷いてくれるので、却って恐縮してしまう。
羽生棋聖の「▲6二歩成」の話も出て、Fuj氏が私の将棋を北島七段に見せる。Fuj氏はスマホユーザーになって日が浅いが、年中私のブログを見ているんじゃないだろうか。
他をあたったほうがいいと思う。
Og氏が、抜け毛予防には「髪をシャンプーで洗わないほうがいい」と言う。
じゃあ代わりに何で洗えばいいのか分からぬが、いずれにしても、ちょっとできない相談である。我が頭は、だましだましやっていくしかない。
Fuj氏が憂鬱そうだ。今日の生徒は16人だったが、全体的に指導対局の時間が長く、対局を付けるのに難儀したという。
これはけっこう重大な問題である。現在の指導対局システムは、大野七段が最大5面指し、植山悦行七段(ゲスト棋士)が4面指しである。例えば、1局の指導対局で2時間かかる人がいるが、それが全員になってしまったら、植山七段の場合、8人しか指導を受けられなくなってしまう。
現在は、ちびっ子諸君の早指しなどで何とかこなせているが、それでも午後7時過ぎまで指導対局が続く場合が少なくない。
これを解決する方法はただ一つ、生徒が早指しを心がけるしかない。
Fuj氏の泣き言はまだまだ続く。新規の生徒に関連して、いつぞやのペア将棋の件を持ち出す。これは私、いままで1,320回ぐらい聞いて、耳にできたタコが固くなってしまっているのだが、今日もFuj氏は全開である。まあ、北島七段が初耳だからいいのだろう。
午後10時を過ぎて、Tod氏が退席。しばらくして、北島七段も退席。こういう時、じゃあ私たちもそろそろ…と離席する人はなく、相手が誰であろうと、単独で帰してしまう。この辺りはジョナ研みたいだ。
ただ、北島七段が店を出る時、せめて私たちは、席を立って見送るべきだった。
Fuj氏、またもペア将棋の話に戻る。さすがにもう、お腹いっぱいという感じである。今日はこの話を、50回ぐらい聞いた。今は手合い係をやるのも憂鬱そうだが、そんな弱気なことでは困る。かつてはW氏も、こんな苦難を乗り切ってきた。Fuj氏、ここが正念場である。ネバー・ギブ・アップの精神で頑張ってほしい。
そのFuj氏がマイナビ女子オープンの一斉予選トーナメント表を作成した。勝ち抜き者の予想もしているようだ。私も請われたので一応予想したが、そこはFuj氏と微妙に違いがある。
私は渡部愛女流初段、田村真理子さん、佐藤陽子さんを予選抜けとした。佐藤さんはかつて研修会に在籍しており、このマイナビ女子オープンでは、中井広恵女流六段と対局したこともある。
今回チャレンジマッチを抜けたのは、彼女が研修会を退会後も、研鑽を積んでいた証拠だ。ぜひ勝ち抜いてもらいたい。
散会は12時近く。月曜日は休みなんだから、明日(19日・日曜日)も来てよ、と大野七段が言ったが、まあ、いいんじゃないでしょうか。行かなくても。