将棋は先番甲斐智美女流王位の力戦向かい飛車となった。中盤、甲斐女流王位が▲8五桂と跳んだが、これが敗着であろう。▲8五桂はよくある筋だが、本局についていえば無謀だった。
私たちは対局者に何のしがらみもないので、遠慮なく本音を述べながら局面を突っついた。
午後8時20分、Fuj氏が店を後にした。これから面白くなるのに、残念である。
将棋研究も一段落し、私たちはしばしマンガネタで盛り上がる。しかしそれも束の間、8時50分、ついにR氏とKaz氏が将棋を指し始めた。Kaz氏、まずは本日の1局目というところ。
将棋はR氏の求めで、Kaz氏の四間飛車になった。ふたりの棋力にはやや差があるが、Kaz氏は居飛車党だから、これでちょうどいいハンデになるのだ。
将棋はR氏が急戦を仕掛け、うまく捌く。しかし△8四香に▲7七金が受け過ぎ。△6九銀の鬼手を喰らって、先手が忙しくなった。
しかし後手も決め手を逸し、混戦模様。R氏の玉は入玉を果たす。△2一角と▲1二の玉に王手をしたが、そこで▲1三玉と引いた手が敗着。△1二香で即詰みとなってしまった。
▲1三玉で▲1一玉と入れば、優劣不明の戦いが続いていた。
Kaz氏は振り飛車もうまく指しこなすし、R氏も中・終盤が強くなった。将棋が強くなるコツは、将棋が好きになること――。これに尽きるのではないか。
まだ10時前である。今度はKun氏とKaz氏の対局になった。好取組だが、このふたりの対局はファミレスにもかかわらずピリピリオーラを放つので、端のほうでやってもらう。
ここでHon氏が退席。パラパラと人が来て、パラパラと帰るのがジョナ研流である。
私たちはバカ話に興じる。その合間にもKun-Kaz戦に目をやる。やっぱり気になってしまうのである。
Kun氏の振り飛車に、Kaz氏が居飛車穴熊に潜っていた。Kun氏が敵陣に銀を打ち、歩を成る。着実な攻めだが、穴熊の反対側を攻めているのが気になる。
けっきょくこの将棋は、Kaz氏の勝ちとなった。
「みんな将棋バカだよねえ」
「バカの前に『将棋』が付くからいいけど」
私たちは苦笑しながら呆れる。
「将棋バカもただのバカも、同じようなものだけど」
と、これはKun氏。
10時50分、そのKun氏が退席。残りは5人となった。もう腹はくちているが、私はツマミを頼む。長時間粘っているから、それなりに注文もしなければならないのである。
しかしKaz氏がまだ将棋を指し足りないようである。ご丁寧に盤面を初形に戻している。…どういうこと? 好きだなあKaz氏。ここでついに私が、Kaz氏の相手をすることになった。
後手になった私が四間飛車に構える。Kaz氏は居飛車穴熊の使い手である。たまたま前夜読んだ鈴木大介八段の本(古本屋で105円で買ったものである)に▲7八銀型からイビアナを撃破する順が載っており、きょうはその局面に誘導しようと試みた。
ところがKaz氏は舟囲いにしたのでアテが外れた。しかも▲3八飛~▲3五歩と速攻されたが、私の銀は△3二なので立ち遅れている。慌て気味に△4五歩~△4三銀としたが、Kaz氏に▲3三飛成から▲5四歩と角道を通されて、容易ならざる事態になった。
以下△2五桂▲5三歩成△同金▲3三角成△5二飛▲3七桂△同桂成▲同銀△3九飛と進んだが、△3九飛では予定通り△3五飛と馬銀両取りに打つべきだった。
局後Kaz氏は、それなら▲5五馬と引く、といったが、そこで△4四銀と立ってどうか。以下▲3六歩△2五飛▲2六歩△5五銀▲2五歩△5六歩の結果は、後手も指せそうである。
本譜、Kaz氏は銀を見捨てて▲6六桂。私は序盤で△7四歩を早めに突いていたから、それを咎められた形だ。私は△6二桂だが、▲5四歩△同桂(悪手)▲7四桂で先手優勢となった。
以下数手進んで私は△7七歩と手裏剣を放つ。▲同馬△6五桂。
ここで馬を見捨てて、竜筋を遮断する▲5九歩が好手だった。私は△7七桂成と馬を取るが、直後の▲5五桂が厳しく、投了のやむなきに至った。
私は力一杯指したが、及ばなかった。Kaz氏、充実しているようである。
ここでKaz氏が退席。3分後にIs氏も続いた。スマホを見ると「23:38」である。げええっ!! もうこんな時間なのか!? ジョナ研は本当に時間が経つのが早い。
この時間なら散会にしてもいいのだが、W、R、私の3人はまだ粘る。ジョナ研は最後の5分間が面白いのだ。私たちは最後のバカ話をした。
私たちは対局者に何のしがらみもないので、遠慮なく本音を述べながら局面を突っついた。
午後8時20分、Fuj氏が店を後にした。これから面白くなるのに、残念である。
将棋研究も一段落し、私たちはしばしマンガネタで盛り上がる。しかしそれも束の間、8時50分、ついにR氏とKaz氏が将棋を指し始めた。Kaz氏、まずは本日の1局目というところ。
将棋はR氏の求めで、Kaz氏の四間飛車になった。ふたりの棋力にはやや差があるが、Kaz氏は居飛車党だから、これでちょうどいいハンデになるのだ。
将棋はR氏が急戦を仕掛け、うまく捌く。しかし△8四香に▲7七金が受け過ぎ。△6九銀の鬼手を喰らって、先手が忙しくなった。
しかし後手も決め手を逸し、混戦模様。R氏の玉は入玉を果たす。△2一角と▲1二の玉に王手をしたが、そこで▲1三玉と引いた手が敗着。△1二香で即詰みとなってしまった。
▲1三玉で▲1一玉と入れば、優劣不明の戦いが続いていた。
Kaz氏は振り飛車もうまく指しこなすし、R氏も中・終盤が強くなった。将棋が強くなるコツは、将棋が好きになること――。これに尽きるのではないか。
まだ10時前である。今度はKun氏とKaz氏の対局になった。好取組だが、このふたりの対局はファミレスにもかかわらずピリピリオーラを放つので、端のほうでやってもらう。
ここでHon氏が退席。パラパラと人が来て、パラパラと帰るのがジョナ研流である。
私たちはバカ話に興じる。その合間にもKun-Kaz戦に目をやる。やっぱり気になってしまうのである。
Kun氏の振り飛車に、Kaz氏が居飛車穴熊に潜っていた。Kun氏が敵陣に銀を打ち、歩を成る。着実な攻めだが、穴熊の反対側を攻めているのが気になる。
けっきょくこの将棋は、Kaz氏の勝ちとなった。
「みんな将棋バカだよねえ」
「バカの前に『将棋』が付くからいいけど」
私たちは苦笑しながら呆れる。
「将棋バカもただのバカも、同じようなものだけど」
と、これはKun氏。
10時50分、そのKun氏が退席。残りは5人となった。もう腹はくちているが、私はツマミを頼む。長時間粘っているから、それなりに注文もしなければならないのである。
しかしKaz氏がまだ将棋を指し足りないようである。ご丁寧に盤面を初形に戻している。…どういうこと? 好きだなあKaz氏。ここでついに私が、Kaz氏の相手をすることになった。
後手になった私が四間飛車に構える。Kaz氏は居飛車穴熊の使い手である。たまたま前夜読んだ鈴木大介八段の本(古本屋で105円で買ったものである)に▲7八銀型からイビアナを撃破する順が載っており、きょうはその局面に誘導しようと試みた。
ところがKaz氏は舟囲いにしたのでアテが外れた。しかも▲3八飛~▲3五歩と速攻されたが、私の銀は△3二なので立ち遅れている。慌て気味に△4五歩~△4三銀としたが、Kaz氏に▲3三飛成から▲5四歩と角道を通されて、容易ならざる事態になった。
以下△2五桂▲5三歩成△同金▲3三角成△5二飛▲3七桂△同桂成▲同銀△3九飛と進んだが、△3九飛では予定通り△3五飛と馬銀両取りに打つべきだった。
局後Kaz氏は、それなら▲5五馬と引く、といったが、そこで△4四銀と立ってどうか。以下▲3六歩△2五飛▲2六歩△5五銀▲2五歩△5六歩の結果は、後手も指せそうである。
本譜、Kaz氏は銀を見捨てて▲6六桂。私は序盤で△7四歩を早めに突いていたから、それを咎められた形だ。私は△6二桂だが、▲5四歩△同桂(悪手)▲7四桂で先手優勢となった。
以下数手進んで私は△7七歩と手裏剣を放つ。▲同馬△6五桂。
ここで馬を見捨てて、竜筋を遮断する▲5九歩が好手だった。私は△7七桂成と馬を取るが、直後の▲5五桂が厳しく、投了のやむなきに至った。
私は力一杯指したが、及ばなかった。Kaz氏、充実しているようである。
ここでKaz氏が退席。3分後にIs氏も続いた。スマホを見ると「23:38」である。げええっ!! もうこんな時間なのか!? ジョナ研は本当に時間が経つのが早い。
この時間なら散会にしてもいいのだが、W、R、私の3人はまだ粘る。ジョナ研は最後の5分間が面白いのだ。私たちは最後のバカ話をした。