しばらく安定していた父の容体が、4日前くらいから食欲がなくなり
見た目にも辛そうな感じであった
しかし定期検診の日も「病院に行かんでもいい」と頑固に言い張り、迎えに来た妹を帰した
しかし昨日の昼頃から、息が荒くなってきたので「今日は日曜だから、明日あたりかかりつけへ
連れて行って見てもらおう」と妹と約束したのだった
夕方5時、ヘルパーさんが来て「長男さん、たいへんですよ血中酸素の濃度が危険水準です」
普通人なら90以上、母が入院したとき80、そんな数字が70しかないという、血圧も90-55
脈拍も多い、すぐに妹に「病院へ連れて行くからすぐに家に来い」と電話、妹も夕飯の支度中だったが
息子に任せて入院支度をして30分後にこちらに来ると言うことになった
それより、受け入れ先の市民病院への連絡が先、日曜の夕方でもあるしちょっと心配だが
すぐに受付が出たので名前を言ってから、「症状は?」と聞くので、症状よりもヘルパーが調べた
数値を言い並べたら「ちょっとお待ちください、医師と代わります」
医者に数値を行ったら、「分かりました、それは緊急を要するのですぐに来てください、どのように来ますか?」
妹の車でと言いかけたが、医者が慌てるくらいだから、それでは手に負えないだろう「救急車要請します」
「そうですね、それがいいですね」
すぐに119番へ、最近は順番待ちがイヤだから救急車を頼むなどという横着者が多々横行するので
救急も慎重に問うてくる、だからこちらも病院同様数値を並べた、その電話の傍らでヘルパーさんが「67に下がりました
、ああ今度は55です!」と悲痛に叫ぶ、それが救急の耳に届くみたいで「直ちに向かいます」
平生の3分の一で問診終了
父の体に震えが来ている、急激に悪化してきた、ヘルパーを見て気が緩んだのか本当に急激だ
約15分後、妹と救急車が同時に到着した、私が同乗して病院へ、およそ10分で到着
待合室で待つこと30分、「夕飯を食いそびれたなあ」と妹と話していたら医者に呼ばれた、レントゲン写真を見せて
「肺炎悪化ですね、最高濃度の酸素で対応していても、最低レベルの血中酸素濃度しかありません、かなり
悪い状況です、これだけで無く心臓やさまざま過去の病気もありますし、最悪のことも少しすみにおいてください」
年齢も年齢だし、私たち兄妹もとっくに心構えだけは出来ているから驚かないが、・・・という気持ちになる
看護婦に呼ばれて処置室に入った、酸素マスクと点滴、哀れな老人の姿だが「凛とした」プライドのオーラは失っていない
「常に他を制す」あのオーラだけが父を支えている、あれがあるうちは健在なはず
看護婦に手を焼かせたらしく、私に助けを求めてきた、私が手をさすったり、マスクをはずそうとするのをいさめたり
しているうちに寝た、看護婦が来て、「やはり身内の方だと違いますね、私たちではlこうなりません」
部屋の用意が出来て個室に移った、ここで両手にミトンをはめられ、おしっこは管で、そして点滴
昨日までとは全く違った入院生活が始まる、またストレスがたまるんだろうな
周囲に敏感なので個室を希望した、インフル流行で面会もママならぬと言う、弟も来るといったが容体に変化がない間は
来ても会えないからと断った
この冬を乗り切れるのだろうか? 母が亡くなって半年、24日は母の誕生日、どうなんだろうか?