こんにちは国立市議会福祉保険委員会副委員長の石井伸之です。10月28日~29日の日程で京都府京田辺市と大阪府守口市へ行政視察に行きました。
28日は午前7時50分に国立駅南口へ集合して、東京駅で新幹線「のぞみ」で京都駅に出て、そこから近鉄を使って京田辺市新田辺駅に到着です。
京田辺市では、大住ふれあいセンターという老人福祉施設「宝生苑」と大隅児童館が併設されている施設を見学しました。新田辺駅からバスで10分ほどの場所にある当施設は、小高い丘に設置された見晴らしの良い場所に設置されております。
この施設の設置目的に「老人福祉センター・児童館の設置目的は勿論のこと、本施設ではそれぞれの施設目的を複合し、高齢者の方と子供たちが自然な形で共にふれあい、世代を超えた交流が活発に行われ、人づくりの拠点となる施設を目指している」とあるように、世代間の交流をどうすれば活発にできるのか視察に来ました。
バスで施設内に入ると、中庭部分に芝生と砂場があり、子供達が仲良く遊んでおりました。建物の西側には、8ホールのグラウンドゴルフ場が広がっており、20人程の高齢者がゲートボールのような木のクラブを振っており、エンジョイしている姿が印象的です。
「宝生苑」には、調理場やカラオケ、マッサージルームにお風呂があり、高齢者の方が集まっていました。平成17年完成ということで、とにかく施設は綺麗で設備が充実しており、児童施設にはパソコンまで設置されているほどです。
さて、視察目的である世代間の交流についてなのですが、残念ながら「ふれあいグラウンド・ゴルフ」「人形劇」「もちつき大会」という程度で終わっており、活発な交流とは程遠い状況です。
まだまだ開設されて数年ですから、そういった交流を意識付けるには、世代間の心の涵養と様々な仕掛けが必要に感じました。
さて、日付は変わって10月29日水曜日は大阪府守口市へ行き、同じく世代間交流を目的とした「さんあい広場」が4か所あるなかで、平成12年に最も早く立ち上げられた「さた」(佐太小学校の敷地内にあります)の施設を見学しました。
世代間の交流が難しいものであると落胆した気持ちを引きずりながら、翌日の守口市を視察に入りました。こちらでもテーマは同様で、小学校の敷地内に設置された幼稚園が昭和の終わり頃に少子化の為に廃園となったことから、この建物をどのように活用しようと考えていたところ、高齢者の居場所作りの一環として「さんあい広場」というものが作られました。
「さんあい広場」の「さんあい」とは「ふれあい」「かたりあい」「たすけあい」という三つの「あい」からさんあい広場となったそうです。
守口市の市役所もそうでしたが、この施設も外見はとにかく昔ながらの施設なので、古びた印象です。しかし、施設内に入ると偶然子供達が先日この施設で栽培していたさつまいもの芋掘りをさせていただいたことへのお礼を述べに来ておりました。
この一瞬だけでも、隣にある小学校とさんあい広場の高齢者による様々な交流をうかがい知ることができます。奥には飲食スペースがあり、今日は水曜日ということで「喫茶の日」になっており、コーヒーとサンドイッチが150円で販売されており、さらに社会福祉協議会から50円の補助をしているので、実質的な支払は100円だそうです。ちなみに土曜日は食事会の日ということで、昼食を300円で提供しており、これまた驚きました。
さすがに、この値段ということもあって、40席ほどのスペースはほとんど満員で高齢者同士の会話が弾んでおりました。
これは行政からも相当の補助がでているのかと思いきや、光熱水費が4か所のさんあい広場で年間150万円だけだそうです。それ以外のコーヒーやサンドイッチの材料費は販売費用で賄っておりました。
何故このようなことができるのかというと、この施設を立ち上げる時に、自治会の婦人部を中心に女性50名、男性20名が地域のボランティアということで実行委員会を作り、様々な事業を独自の手法で自ら作り上げて行きました。
ですから、自分の得意な分野で自由に活動を展開することが可能です。料理の得意な方、コーヒーに詳しい方、農作物の栽培に詳しい方、というように生き生きと活動されているのが手に取るように分ります。
野外活動も盛んで、こちらは主に男性陣が活躍する場所で、4月初旬に社会福祉協議会主催で開かれる「桜まつり」では、甘酒や食事の振る舞いをしているそうです。他にも、菜園ではトウモロコシ、じゃがいも、さつまいもの収穫を小学生と共に行っております。
さらに、この施設2階は放課後の児童クラブとしており、その際もさんあい広場の実行委員が地域パートナーとしてお手伝いをしておりますので、運動会や卒業式に呼ばれると言っておりました。
佐太小学校周辺は地域的にもコミュニティがしっかりしているという土台が出来上がっているという強みがあるにしても、ここまで自主的に運営されていることは驚きます。
この活動が認められ、平成19年9月15日に内閣府より表彰されており、記念の盾が贈られたそうです。何と言っても、引きこもりがちな高齢者を、どうやって表舞台に引き出すことができるのかということに苦心されておりました。
そして、自然と触れ合いができることにより、できる範囲で実行委員としてボランティア活動に入っていただく方も多いそうです。
国立市でどうやってこういった活動を取り入れられるか、課題は多いのですが自主・自尊・自立した運営形態は見習うべきものが多々あります。いずれはこういった施設を国立市でも立ち上げたいものです。
28日は午前7時50分に国立駅南口へ集合して、東京駅で新幹線「のぞみ」で京都駅に出て、そこから近鉄を使って京田辺市新田辺駅に到着です。
京田辺市では、大住ふれあいセンターという老人福祉施設「宝生苑」と大隅児童館が併設されている施設を見学しました。新田辺駅からバスで10分ほどの場所にある当施設は、小高い丘に設置された見晴らしの良い場所に設置されております。
この施設の設置目的に「老人福祉センター・児童館の設置目的は勿論のこと、本施設ではそれぞれの施設目的を複合し、高齢者の方と子供たちが自然な形で共にふれあい、世代を超えた交流が活発に行われ、人づくりの拠点となる施設を目指している」とあるように、世代間の交流をどうすれば活発にできるのか視察に来ました。
バスで施設内に入ると、中庭部分に芝生と砂場があり、子供達が仲良く遊んでおりました。建物の西側には、8ホールのグラウンドゴルフ場が広がっており、20人程の高齢者がゲートボールのような木のクラブを振っており、エンジョイしている姿が印象的です。
「宝生苑」には、調理場やカラオケ、マッサージルームにお風呂があり、高齢者の方が集まっていました。平成17年完成ということで、とにかく施設は綺麗で設備が充実しており、児童施設にはパソコンまで設置されているほどです。
さて、視察目的である世代間の交流についてなのですが、残念ながら「ふれあいグラウンド・ゴルフ」「人形劇」「もちつき大会」という程度で終わっており、活発な交流とは程遠い状況です。
まだまだ開設されて数年ですから、そういった交流を意識付けるには、世代間の心の涵養と様々な仕掛けが必要に感じました。
さて、日付は変わって10月29日水曜日は大阪府守口市へ行き、同じく世代間交流を目的とした「さんあい広場」が4か所あるなかで、平成12年に最も早く立ち上げられた「さた」(佐太小学校の敷地内にあります)の施設を見学しました。
世代間の交流が難しいものであると落胆した気持ちを引きずりながら、翌日の守口市を視察に入りました。こちらでもテーマは同様で、小学校の敷地内に設置された幼稚園が昭和の終わり頃に少子化の為に廃園となったことから、この建物をどのように活用しようと考えていたところ、高齢者の居場所作りの一環として「さんあい広場」というものが作られました。
「さんあい広場」の「さんあい」とは「ふれあい」「かたりあい」「たすけあい」という三つの「あい」からさんあい広場となったそうです。
守口市の市役所もそうでしたが、この施設も外見はとにかく昔ながらの施設なので、古びた印象です。しかし、施設内に入ると偶然子供達が先日この施設で栽培していたさつまいもの芋掘りをさせていただいたことへのお礼を述べに来ておりました。
この一瞬だけでも、隣にある小学校とさんあい広場の高齢者による様々な交流をうかがい知ることができます。奥には飲食スペースがあり、今日は水曜日ということで「喫茶の日」になっており、コーヒーとサンドイッチが150円で販売されており、さらに社会福祉協議会から50円の補助をしているので、実質的な支払は100円だそうです。ちなみに土曜日は食事会の日ということで、昼食を300円で提供しており、これまた驚きました。
さすがに、この値段ということもあって、40席ほどのスペースはほとんど満員で高齢者同士の会話が弾んでおりました。
これは行政からも相当の補助がでているのかと思いきや、光熱水費が4か所のさんあい広場で年間150万円だけだそうです。それ以外のコーヒーやサンドイッチの材料費は販売費用で賄っておりました。
何故このようなことができるのかというと、この施設を立ち上げる時に、自治会の婦人部を中心に女性50名、男性20名が地域のボランティアということで実行委員会を作り、様々な事業を独自の手法で自ら作り上げて行きました。
ですから、自分の得意な分野で自由に活動を展開することが可能です。料理の得意な方、コーヒーに詳しい方、農作物の栽培に詳しい方、というように生き生きと活動されているのが手に取るように分ります。
野外活動も盛んで、こちらは主に男性陣が活躍する場所で、4月初旬に社会福祉協議会主催で開かれる「桜まつり」では、甘酒や食事の振る舞いをしているそうです。他にも、菜園ではトウモロコシ、じゃがいも、さつまいもの収穫を小学生と共に行っております。
さらに、この施設2階は放課後の児童クラブとしており、その際もさんあい広場の実行委員が地域パートナーとしてお手伝いをしておりますので、運動会や卒業式に呼ばれると言っておりました。
佐太小学校周辺は地域的にもコミュニティがしっかりしているという土台が出来上がっているという強みがあるにしても、ここまで自主的に運営されていることは驚きます。
この活動が認められ、平成19年9月15日に内閣府より表彰されており、記念の盾が贈られたそうです。何と言っても、引きこもりがちな高齢者を、どうやって表舞台に引き出すことができるのかということに苦心されておりました。
そして、自然と触れ合いができることにより、できる範囲で実行委員としてボランティア活動に入っていただく方も多いそうです。
国立市でどうやってこういった活動を取り入れられるか、課題は多いのですが自主・自尊・自立した運営形態は見習うべきものが多々あります。いずれはこういった施設を国立市でも立ち上げたいものです。