アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒュ.ーマン・ギルド の岩井俊憲です。

東京2020オリンピックが終わってじっくり睡眠がとれるようになった人たちが多いことでしょう。

私もその一人で、昨晩は21:30に寝てしまって今朝の6:30まで熟睡できました。
睡眠不足一気に解消で、実に爽快な朝です。

ところで、東京2020オリンピックの選手たちの活躍と指導者のあり方は、今までの(特に日本の)オリンピックの概念を大きく変えました。

それは、参考までに引用した「オリンピック憲章」により近づいたものになったことであり、メダルを何個取るといった「目標」ではなく「オリンピック憲章」に則った「目的」に沿ったかたちで展開されたことであり、結果としてメダル数も多く獲得できたことになりました。

そのことを来週8月17日(火)開催の令和3年度  藤沢市教育文化センター 教育文化講演会(オンライン開催)で「変化する時代に生きる子どもの心を育てる ~アドラー心理学からの大人との関わり~」として「目的」と「目標」の違いを次のスライドを使って説明するつもりです。

ここに記載したように「目標」よりも上位に位置づけられる「目的」は「チャレンジを通じて人間的に成長すること」が一例であり、オリンピックの例での「目標」は「メダルを取ること」です。

今までのオリンピックでは、メダルを取れなかったことで泣いて「監督に申し訳ない」というシーンがよく見られました。

東京2020オリンピックでは、負けた選手/チームが相手を称えて、実にすがすがしいシーンが見られました(例えば男女混合の柔道)。

もし「目標」に固執するとどうなるかというと、その後の敗北イメージを抜けきれない人生を歩むことになります。

「目的」がしっかりと根付いていたら、敗北をチャレンジと受け止め、次の機会への工夫が始まり、人間的にもスポーツマンシップが身に着いた成長ぶりを発揮できるようになります。

東京2020オリンピックでは「楽しかった」とインタビューに答えた選手が多かったのも印象に残りました。

金銀銅の3つのメダルを取った伊藤美誠選手がその代表例で、「中国に負けて悔しい」という言葉は出てきませんでした。

まとめると、オリンピック選手にとってのメダル獲得は「目的」ではなく「目標」なのです。

メダル、メダルと固執すると、目標の先にある目的が見えなくなってしまって、目的の手段であるはずの目標が独り歩きして、意義、ビジョン、ミッション、などが損なわれてしまうのです。

なお、「目的」と「目標」の違いについては、2020年9月20日付けブログ 自分創めに役立つ出版イベント:スイッチの入ったカレンさん に出版を例にしながら書いていますので、お読みください。

私は、著者の立場から本の出版を「目標」にしないで、そもそも「何のために出版するのか?」という「目的」からスタートし、私の場合は、アドラー心理学を世に広めたい一心で他の人を出版社に紹介しながら、自分も依頼を受けて書くようになったことを語りました。

さらには、60冊の本の背後には雑誌の原稿依頼を一切断らずに取り組んだような水面下の地道な努力から始まったことも語りました。

*参考:オリンピック憲章

オリンピズムの根本原則
1. オリンピズムは肉体と意志と精神のすべての資質を高め、 バランスよく結合させる生き方の哲学である。 
オリンピズムはスポーツを文化、 教育と融合させ、 生き方の創造を探求するものである。 
その生き方は努力する喜び、 良い模範であることの教育的価値、 社会的な責任、さらに普遍的で根本的な倫理規範の尊重を基盤とする。
2. オリンピズムの目的は、 人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである。
3. オリンピック ・ ムーブメントは、 オリンピズムの価値に鼓舞された個人と団体による、 協調の取れた組織的、普遍的、恒久的活動である。
その活動を推し進めるのは最高機関のIOCである。
活動は 5 大陸にまたがり、 偉大なスポーツの祭典、 オリンピック競技大会に世界中の選手を集めるとき、 頂点に達する。 
そのシンボルは 5 つの結び合う輪である。
4. スポーツをすることは人権の 1 つである。 すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、オリンピック精神に基づき、スポーツをする機会を与えられなければならない。 オリンピック精神においては友情、 連帯、 フェアプレーの精神とともに相互理解が求められる。
5. オリンピック ・ ムーブメントにおけるスポーツ団体は、 スポーツが社会の枠組みの中で営まれることを理解し、 政治的に中立でなければならない。 
スポーツ団体は自律の権利と義務を持つ。 
自律には競技規則を自由に定め管理すること、 自身の組織の構成とガバナンスについて決定すること、 外部からのいかなる影響も受けずに選挙を実施する権利、 および良好なガバナンスの原則を確実に適用する責任が含まれる。
6. このオリンピック憲章の定める権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、 国あるいは社会的な出身、 財産、 出自やその他の身分などの理由による、 いかなる種類の差別も受けることなく、 確実に享受されなければならない。
7. オリンピック ・ ムーブメントの一員となるには、 オリンピック憲章の遵守および IOC による承認が必要である。 

人気ブログランキングへ

(クリックして勇気づけを)

<お目休めコーナー>8月の花(11)



コメント ( 0 ) | Trackback ( )



« オリンピック... 体重減という... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。