雨に濡れる「秋海棠」 この花を見ると、秋が来たなぁ・・・と思う
同年代の友人とは、もう、50年近く付き合っているから、お互いに癖も性格も、ある程度は分かっていて、この人はこういう人なんだ・・・と、納得済みで付き合いを続けているが、気楽さ故に、時にはイラっとすることに出会う。
先日、4cmくらいのムカデに足のふくらはぎを刺されて(噛みつかれて?)、それでなくとも太い私の足が、2倍(でも無かったかな?)にも腫れあがってしまっていた。
その足を見た友人は、「すごい立派な足だねぇ」と言うのだ。
そういう言葉の使い方は友人の癖(私は、語彙が少ない上に使うべきところの区別を知らないのだと判断している)だから、「誰にも支えられず、70年も一人で歩いて来るのには、このくらいの足が必要なのよ」と、冗談気味に軽くイナシた。
で、次の日、また「立派な足だ」を繰り返したから、そのしつこさにカチンと来た私は、「あなたねぇ、女性に対して「立派な足」と言うのは誉め言葉じゃないよ。私が何を言われても堪えないと思っているかもしれないけれど、自分ではどうにも出来ない外見を話題にされるのは私だって傷つく。チビでイカツクてイログロの私だけでなく、見かけは綺麗だと思える女性であっても、眉目秀麗・容姿端麗で在りたいと願うもので、でも、遺伝子の為せる業はどうにも出来ないでしょ?そのコンプレックスを抑えて、他に変わるものでその穴を補っているんだから・・・私は、トッテオキの頭脳明晰でカバーしてるけれどね(ズシ~ン!と嫌味を込めて)」と、意見した。
「いや、ムカデに刺された足が膨らんでいるという意味よ」と言い訳するので、「ならば、そう言いなさいよね、言葉は自分が思っていると同じように、受ける人もそうだと思うのは大いなる間違いで、子供の頃受けた言葉の傷を、言った本人はとうに忘れているだろうが、60年も癒されずにいる人だって知っている。外見を話す言葉は自分と違う解釈をされがちだから避ける事ね」と、かなり厳重注意した。
「え~っ、60年も・・・」と答えていたが、友人のこの反応は、60年とは大袈裟に言ってるな・・・と思っているフシもあるわな。
この忠告が、友人に即効果が出るかどうかは不確かだが、多少は心にヒッカッてくれたら・・・ぐらいの効果はあって欲しい、何故ならば、忠告した私も、あまりいい気分では無いものね。
ま、人様はどう思うか知らないが、私は、こんな友人をバッサリと見放すつもりもないし、50年近くも続くには、私にとっても必要な何かの縁があるのだろう(そうそう、母と諍いでプチ家出をした時、友人宅にお世話になっていた)。
偶々、新聞の広告欄に「大人の語彙力」手帳というのが掲載されているのを見て、この本を友人に贈呈しようかと思ったが、そこまですると私の方が大人げない所業に思えてきて、敢えて(ホントは送りつけたい気持ちをグッと抑えて・・・ね)断念する。