見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

ネット配信ドラマ視聴中:『テンペスト』と『朱元璋』

2011-08-04 01:09:53 | 見たもの(Webサイト・TV)
NHK BS時代劇『テンペスト』(2011年7月17日~)

 放映前に噂を聞いて、とりあえず原作だけは読んだ。期待していた方向とは激しく違ったけど、これはこれで、面白いかもしれない、と思った。どっちにしてもBSは見られないし、と思っていたら、たまたま初回は旅先で見ることができた。さらに1週間後(7/23)に、第1回だけはNHK総合で再放送があったので、また見てしまった。

 これきりにしようと思ったのに、ネットの評判が悪くないので、禁じ手の「NHKオンデマンド」で、第2回と第3回を見てしまった…。NHKの思う壺。悔しいが、仕方ない。脚本は、長くて複雑なストーリーをテンポよくまとめている。キャスティングもよくて、出演者が楽しんでいる感じがする。それと、紅型(びんがた)をはじめとする衣装や小道具が美しい。さらに、青い海はもちろん、いわゆる御嶽(うたき)なんだろうな、森の中の巨石がつくり出す神秘的な雰囲気にも、目が釘付けになった。原作でも雰囲気づくりに大きな役割を果たしている琉歌(りゅうか/短詩形の歌謡)を、実際に俳優さんの声音で聴けたのも嬉しかった。ああいう節廻しなのか~。あと、オバァのつくった料理が美味そうだったなあ…。

 ちょっとテンポがよすぎて、全10回持つのかが心配になってきたが、私は原作後半のほうが好きなので、後半をじっくり描いてくれるほうが嬉しい。たぶん、このまま最終回まで見てしまうだろう。にしても、NHKオンデマンドの「見逃し視聴」は210円/1日(24時間)。ちゃんと受信料を払っているのに、二重取りされるようで不満だが、これからは、こういう「オンデマンド」視聴が主流になっていくんだろうな、と思う。

 で、もうひとつネット配信で視聴中のドラマがある。

■『大明帝国 朱元璋』(2006年、上海三九文化発展有限公司、中国国際電視総公司制作)

 中国ドラマであるが、『GyaO!ストア』で見ている。ここも無料映像しか見たことがなかったのだが、無料の第1~5話を視聴したあと、続きが見たくなって、6~11話パックを購入してしまった。6話パックで840円/14日間。まあ妥当な価格だろう。

 全46話。まだ10話までしか見ていないが、日本の大河ドラマの雰囲気(ただし最近ではなく昭和の)によく似ている。明の太祖・朱元璋(重八)が主人公で、貧しい子供時代から始まり、幾多の困難を乗り越えて、成り上がっていく。中国の歴史ドラマは、むしろ群像劇のほうが多くて、こういう「一代記もの」は珍しいのではないかと思う。私は知らなかったが、最近まで、ケーブルテレビの「チャンネル銀河」で放映されていたらしい。うん、日本人には入り込みやすい中国ドラマだろうな、と思った。

 朱元璋役の胡軍(フー・ジュン)は、もとから私の好きな俳優さんで、純朴な青年時代もよかったが、これから権謀術数を身につけて、皇帝らしくなっていくのが楽しみだ。最晩年まで描くようである。朱元璋(1328-1398)は70歳まで生きるんだな。今日見ていた第10話では、ひたすら字を書いている(習っている)場面があったが、そういえば、江戸博に『北京故宮 書の名宝展』が来たとき、王羲之や顔真卿の名品が並ぶ中に、朱元璋の書があったなあ、と、しみじみ思い出した。

 いま、中国語サイトに情報を探しに行って気づいたが、原題は『朱元璋』である。「○○帝国」って呼びたがるのは、日本人の感覚なんだろうな。ドラマを見ていると、久しぶりに南京に行ってみたくなってきた。
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