見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2013道南旅行・札幌→江差

2013-08-17 18:43:52 | 北海道生活
 今年は諸般の事情により、いつものような長い夏休みを取ることを諦めざるを得なくなった。そこで、いつもの中国旅行仲間が、東京から北海道まで来てくれるのに便乗して、私も一緒に道南を周遊することにした。

 出発(8/17)の前日から天気予報は波乱含み…。しかし、朝、起きてみると、雨は上がって、札幌の空は落ち着いている。よしよし、これなら…と思って、札幌駅に行ってみると、何やらゴッタ返している。電光掲示板に私が乗車予定だった7:30発特急北斗の表示がない。アナウンスを聞いてみると、大雨のため、午前中の函館方面行き特急は全て運休とのこと。

 一瞬、家に帰って昼まで寝なおそうかと思わないでもなかったが、午後から復旧するかどうかは分からない。それなら先に進むに如かずと思い、スマホで札幌(新千歳)→函館のフライトを探す。まだ些少だが空席があったので、思い切って予約。そして、行き先を切り替えて、新千歳空港に向かう。

 本州に住んでいたときは、航空会社のメンバーズカードを持っていなかったし、鉄道が運休したときの代替手段として飛行機を考えるって発想は絶対になかったので、自分の変化にちょっと感心する。

↓なんとプロペラ機!って、驚いてはいけないのかな。


 しかし、函館空港→JR函館駅の移動には、けっこう時間がかかり、予定していた江差行きには乗れなかった。何しろローカル線なので、次発を待つこと1時間以上。結局、東京を朝7時の新幹線で出てきて、新青森から急行に乗り継いできた友人と木古内駅で合流。江差に到着したのは16時近かった。

↓一両編成の江差線。来年5月の廃線が決まっているので、鉄道マニアらしき乗客が多い。あとは折り畳み自転車を抱えたツーリング客。


 それでもタクシーで、急ぎ旧市街に出て、旧中村家住宅と旧檜山爾志郡役所を慌しく観光。すぐ17時を過ぎてしまったが、まだ明るかったこともあり、法華寺は本堂に入れていただけたし、姥神大神宮でもご朱印をいただけた。ありがとうございます。

↓旧中村家住宅前から旧檜山爾志郡役所を望む。坂の多い狭い港町。


 前の週は姥神大神宮渡御祭という大きなお祭りで賑わったそうだが、この日の町は、観光客の目にはひっそりしていた。ただ、住民のみなさんは祭りの「後引き」の集まりを楽しんでいたらしい。

 旧中村家住宅と旧檜山爾志郡役所(郷土資料館を兼ねる)の展示で、いちばん印象的だったのは、鯡(ニシン)というのが、もともと豊漁・凶漁の差の大きい魚だったこと。江差では、明治45年(1912)と大正2年(1913)の豊漁を最後にニシンの回遊が見られなくなってしまった、という歴史的経緯。自然と生きるというのは厳しいなあ。後日、大正年間以降は、鯡の漁場がもっと北方に移動したとも聞いた。「鯡御殿」って、北海道の日本海側にたくさん点在しているんだな。興味深い。

 ともあれ道南の旅がスタートできたことを喜んで静かな祝杯を挙げ、明日の天候に不安を感じながら江差泊。【8/25記、8/27写真など補遺】

※参考:江差観光コンベンション協会
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