見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

2024年10月関西旅行:大津祭2024宵宮

2024-10-16 21:27:19 | 行ったもの(美術館・見仏)

 彦根から宿泊地の大津へ移動。今年は早くから旅行の計画を立てていたこともあって(どうせカレンダーどおりの連休しか休めないだろうと思って)大津祭宵宮の土曜日に、大津のビジネスホテルを取ることができたのである。JR大津駅に下りると、駅前に大津銘菓や記念品を売るテントが出ていて、意外にも賑やかだった。前回来訪時(2016年)は駅前がこんなに盛り上がっていた記憶がない。

 フレンドマート(平和堂)でお寿司と缶ビールを購入してホテルにチェックイン。部屋で簡単に食事を済ませて、そろそろ暗くなったところで町へ出ていく。

 ホテルから一番近かった石橋山。ここのお囃子は比較的ゆったりしたリズムで典雅な趣き。笛の音が耳に残る。大津祭は「聞く」お祭りなのである。

 その先、孔明祈水山はもう少しリズムが早く、鉦と太鼓が華やか。口で「ぴーひゃら、ぴーひゃら」と合いの手を入れるのが面白かった(他の山でも聞いた)。西宮蛭子山は、鉦と太鼓の激しい連打が腹にこたえて、軍楽隊を思わせた。鉦はどこの山でも幼い男の子が一生懸命叩いている。「チョーライ、チョーライ」という掛け声も、いくつかの山で聞いた。

 たぶん一番長い時間、立ち止まって聞いていたのは源氏山。山車と会所の間の橋の上に和太鼓(宮太鼓)を2台しつらえ、気合を入れて叩きまくる。ノリノリの若い男子が多くて楽しそうだった。

 ちなみに今年の大津祭で目についたのは、自分の「山」にちなんだ絵柄の長襦袢を羽織った人々。これは猩々山だろう。

 源氏山のノリノリ男子の背中には、艶やかな宮廷女房(紫式部)が描かれていた。

 大津祭の始まりを語る上で欠かせないのが西行桜狸山。狸の面も健在。なお、西行桜狸山のお囃子は、ほかの山とはリズムやテンポが随分違うように感じたが、うまく言葉で説明できない。

 江戸時代には、曳山(山車)のほかに「ねりもの」の巡行が行われたことが分かっている。この布袋はその名残り。張り子づくりで、内部に背負い紐のようなものがあり、人がこれを被って巡行したと考えられている。『江戸の見世物』の籠細工だ!とすぐに思い当たった。

 2時間くらい、ぐるぐる町を歩きまわったが一向に飽きなかった。町の灯りが少ないので曳山の提灯が映える。ベビーカーや車椅子でもなんとか回れる込み具合で、1932年に建立された大津聖マリア教会が礼拝堂の見学に招き入れてくれたのも嬉しかった。大津、JRの駅前を離れたところに意外としゃれたお店もあるんだな~。また違う機会にも訪ねてみたい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする