名阪国道(R25)の針ICを 7時 10分に降り、国道 370号線を吉野町に向け南下、登山口である奈良県吉野郡川上村の「あきつの小野スポーツ公園」に 8時 45分到着。 準備後9時出発。
公園内の遊歩道を 5分ほど進み石段を上がると、高さ 50mの豊富な水量を誇る『蜻蛉(せいれい)の滝』が見えました。
第 21代 雄略天皇がこの地を狩に訪れた時のこと、天皇の肘に虻が食いついたのを どこからともなく飛んできた蜻蛉(とんぼ)が噛み殺したという伝説から蜻蛉の滝と名付けられたとのことです。
私達は、滝への遊歩道の途中にある分岐点から吉野山の最高峰「青根(あおね)ヶ峰(857.9m)」に向かう急登坂の道に 9時 15分取り付きました。 歩き始めからの急登で、先頭を引っ張りながら 安定したペースづくりをしてもらうべくゆっくりした歩調をとった。 小刻みに休憩をいれ、水分補給もしっかりして頂いた。
山用の地図では小野スポーツ公園から音無川沿いを詰めて行き、山頂直下から西へ尾根を目指して高度を稼ぐ登路が紹介されているが、
私達は蜻蛉の滝から一気に尾根を目指し、仏ヶ峰に出てから緩やかな尾根歩きを楽しみ青根ヶ峰の山頂を目指した。
登頂 11時 15分。 しっかりした山頂標示板はなく、三等三角点のみ。
この道を登ると世界遺産の熊野古道の 1つである『大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)』へ続き、青根ヶ峰山頂から山道を下って女人結界石を越え、吉野の奥千本から上千本へと通じています。
大峯奥駈道とは 、吉野と熊野の聖地を結ぶ約 170Kmに及ぶ標高 1200m~1900mの急峻な山岳が連なる大峯山脈の尾根を沿うようにして続く極めて過酷な精神修行の場であり、修験道の開祖「役の行者(えんのぎょうじゃ)」である、役の小角(えんのおづの)によって開かれた1300年の伝統をもつ山岳信仰の聖なる道です。
桜の木々と世界遺産にどっぷり憑かれる道を歩き、この時期の桜花を楽しもうと皆さん必死に頑張って歩いて頂きました。 青根ヶ峰を下り、旧女人結界の碑より大峯奥駈道に入り、
安禅寺蔵王堂跡(宝塔院跡)を 11時 35分通過し、西行庵が俯瞰できる見晴台で昼食をとった。
西行庵着、12時 05分。 この辺りを奥千本というようですが、桜はまだでした。 小さな建物が西行庵です。 鎌倉時代の初めころ(約 800年前)西行法師が俗界をさけて、この地にわび住まいをした所と伝えられています。
西行はもと、京の皇居を守る武士でしたが世をはかなんで出家し、月と花とをこよなく愛する歌人となり、吉野山で詠んだといわれる歌があります。
吉野山 去年(こぞ)の枝折(しおり)の 道かへて まだ見ぬ方の 花をたずねむ
去年、枝折して目印をつけておいた場所より、道を変えて まだ見ていない方面の花を見てみよう。
※タイトル『春分』にも西行法師が吉野山で歌った歌があります。
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