東寺は京都駅からとても近く、世界遺産になってはいるが意外と観光客が少ない穴場の様なお寺です。 でも私たちが参拝した後、観光バスが6台到着し、一気に賑やかになりビックリしました。 静かな参拝を望まれる方は、こんな事もありますので、ご注意を
この東寺は、正式名『教王護国寺』と言い、真言宗の総本山だそうです。 そして弘法大師『空海』により密教の根本道場となりました。
国道1号線(九条通り)で京都駅に向かうと左手に立派な五重塔が目に飛び込んできます。何と言っても国宝で日本最大の高さですから。
この五重塔は、名のあるお寺には必ず存在し、離れた場所から全体を望むことはありますが、内部を見たことはありません。 今回の訪問で国宝「五重塔」の初層内部公開を知り参拝しました。
最近の読売新聞に時代の証言者として宮大工の瀧川昭雄様が紹介されていました。 沢山の有名寺院解体修理を手掛けられ苦労話や工事に携わる思いを語られ、とても興味深く拝見させて頂きました。 話の中にコンクリートでは300年もつが、木造なら1,000年もつと瀧川様が言われ、日本の木造建築の素晴らしさに改めて感服致しました。 コンクリートが作られて300年経っているのか知りませんが、日本最古の木造建築「法隆寺」は完成後1,300年を経過していると実証済みです。 このような立派な宮大工さんが居られるからこそ、私たちは古都、古寺の参拝に感動を頂けるのだと感じました。
東寺は平安京造営時に、都を守るための国立の寺として、平安京正門である羅城門横に築かれた。 今も寺域や伽藍の配置が当時とほとんど変わらず、平安京時代の様子を伝えてくれるところが、世界遺産に登録された大きなポイントであるとの事です。 高さ55m本瓦葺の五重塔も、日本に現存する唯一の高さを誇ります。
東日本大震災以後、建物の耐震についてテレビや新聞にて報道されていますが、五重塔は何故倒れないの 不思議ですね?
皆様も、ご存じの5月22日に開業される東京スカイツリーには法隆寺五重塔の建築工法が取り入れられています。
五重塔の耐震構造 (参拝パンフレットより) 東寺の塔は創建以来、4度の焼失を経ているが、地震で倒壊したという記録は見当たらない。 これは五重塔の塔身が各層ごとに、軸部・組み物・軒を組み上げ、これを最上層まで繰り返す積み上げ構造になっていて、木材同士も切り組や単純な釘打ち程度で、緊結されていない柔構造だからだそうです。 したがって、地震のエネルギーは接合部で吸収され、上層へ伝わるにつれて弱くなると共に、下と上の層が互い違いに振動することになる。 柱も各層では短いため、倒れようとする力よりは元に戻ろうとする復元力の方が大きいので、地震に強いと考えられるとの事です。
五重塔の心柱 多くの部材で積み上げられた塔身は乾燥で収縮するが、独立した心柱はあまり収縮しないそうです。 そのためズレが生じ、そのズレを直すために、元禄5年(1692)1尺5寸(約50cm)ほど心柱を切り下げたため、須弥壇(しゅみだん)下の心柱の彩色が少しズレている。
このズレは解説員の方が懐中電灯を当てて、教えて下さり、また五重塔の初層中央部に凄い大きな石が置かれ、心柱はその上に立てられているだけと言う事にビックリしました。
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