岡崎京子 1993年 角川書店ヤングロゼコミックスデラックス
きのうオザケンだったので、きょう岡崎京子。
ヲカザキの小沢健二への傾倒ぶりは、なんかの短編で(なんだっけ?)「オザケンのいう“愛し愛されて生きるのさ”って、こういう感じ?っていうの」とか登場人物のセリフで語らせてたりしてるくらい。
んでも、この作品は、重いよ。
ブログ書く為に、基本的には発行順に、岡崎京子をふりかえってんだけど、このあたりから、グッと重くなる。
好きになるって何だ? 家族って何だ? とかは、このちょっと前からジワジワと問題視されてきてんだけど、このマンガは、いっそうディープになってきてます。
「愛の生活」ってタイトルは、なんか一見陳腐ぽくって、B級ドラマみたいな響きしてますが、「あとがき」でヲカザキが自らうまく説明しています。
>この作品のタイトルは「愛の生活」とありますが、正確には「愛したいけれど愛せない人達の生活」、あるいは「愛されたいけど愛されない人達の生活」、とするべきだったでしょう。何故ならここには誰一人としてきちんと他人を愛する人間が出てこないのですから。彼ら、彼女らは無い物ねだりばかりしてうろうろ右往左往して途方にくれるばかりです。
登場人物は、いっしょに住んでたOLにある日突然捨てられて夜逃げした、デザイン系学校に通う林屋三太くんが、一応主人公というか語り部。
同じガッコにいて、家にいないこと多いからアタシの部屋に転がり込んできていいよと突如申し出をするのが、桜田(妹)ことじゅんこちゃん、彼女はすぐ暴力ふるう男に飼われてたりする。
同じとこ住んでんだけど、きっちり生活は分けようという桜田(兄)がいて、桜田(妹)は兄のことが好きだったりする。
三太君に岡惚れする女とか、三太君を捨てたOLが結婚を前にして迷ったりとか、桜田(兄)の昔の恋人で今は他のひとと結婚してる女が三太君を車でひいちゃったりとか、いろいろあってグジャグジャ。
愛されたい欲望がうずまいちゃったり、愛したいけどその方法がわからなかったり、単純なタイトルとは裏腹に、全然ハッピーぢゃない物語です。
真っ白だったり真っ黒だったりするコマのなかに、ポツンとシリアスな言葉が浮かびあがるような技法も、急に目立ってきたような気がします。
ちなみに、物語の主題と関係なくて、私が好きなフレーズは、
>思うんだけど 人間て さわってほしくないモノ ふれられたくないコトにふれられると 電気を出すんだ
って、やつ。何気ないつもりで聞いた質問が、相手の痛いとこ・過去を突いちゃったときの、ピリピリって感じを指します。
きのうオザケンだったので、きょう岡崎京子。
ヲカザキの小沢健二への傾倒ぶりは、なんかの短編で(なんだっけ?)「オザケンのいう“愛し愛されて生きるのさ”って、こういう感じ?っていうの」とか登場人物のセリフで語らせてたりしてるくらい。
んでも、この作品は、重いよ。
ブログ書く為に、基本的には発行順に、岡崎京子をふりかえってんだけど、このあたりから、グッと重くなる。
好きになるって何だ? 家族って何だ? とかは、このちょっと前からジワジワと問題視されてきてんだけど、このマンガは、いっそうディープになってきてます。
「愛の生活」ってタイトルは、なんか一見陳腐ぽくって、B級ドラマみたいな響きしてますが、「あとがき」でヲカザキが自らうまく説明しています。
>この作品のタイトルは「愛の生活」とありますが、正確には「愛したいけれど愛せない人達の生活」、あるいは「愛されたいけど愛されない人達の生活」、とするべきだったでしょう。何故ならここには誰一人としてきちんと他人を愛する人間が出てこないのですから。彼ら、彼女らは無い物ねだりばかりしてうろうろ右往左往して途方にくれるばかりです。
登場人物は、いっしょに住んでたOLにある日突然捨てられて夜逃げした、デザイン系学校に通う林屋三太くんが、一応主人公というか語り部。
同じガッコにいて、家にいないこと多いからアタシの部屋に転がり込んできていいよと突如申し出をするのが、桜田(妹)ことじゅんこちゃん、彼女はすぐ暴力ふるう男に飼われてたりする。
同じとこ住んでんだけど、きっちり生活は分けようという桜田(兄)がいて、桜田(妹)は兄のことが好きだったりする。
三太君に岡惚れする女とか、三太君を捨てたOLが結婚を前にして迷ったりとか、桜田(兄)の昔の恋人で今は他のひとと結婚してる女が三太君を車でひいちゃったりとか、いろいろあってグジャグジャ。
愛されたい欲望がうずまいちゃったり、愛したいけどその方法がわからなかったり、単純なタイトルとは裏腹に、全然ハッピーぢゃない物語です。
真っ白だったり真っ黒だったりするコマのなかに、ポツンとシリアスな言葉が浮かびあがるような技法も、急に目立ってきたような気がします。
ちなみに、物語の主題と関係なくて、私が好きなフレーズは、
>思うんだけど 人間て さわってほしくないモノ ふれられたくないコトにふれられると 電気を出すんだ
って、やつ。何気ないつもりで聞いた質問が、相手の痛いとこ・過去を突いちゃったときの、ピリピリって感じを指します。