many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

三つの短い話~文學界7月号

2018-07-28 17:35:19 | 村上春樹
村上春樹 平成三十年七月 文藝春秋
『村上さんのところ』を読んでいたら、なんだかやはり村上さんの小説が読みたくなってきて。
聞けば文學界の最新号に、新しい短編が発表されているというので、めずらしくも雑誌買ってみた、こういうの読むのひさしぶりだな。
しかしいまどき文芸誌の連載小説なんて誰が読むのかなと思うんだが、載ってれば今号だけしか買わないであろう私でも、やっぱ読んぢゃうんだな、これが。
お目当ての村上さんの短編は、「三つの短い話」と銘打たれているが、三つそれぞれにもちゃんとタイトルある。
「石のまくらに」
大学二年のときに飲み会の帰りに阿佐ヶ谷の部屋にいっしょにつれてきて泊めてあげたバイト先の年上の女性の話。
それっきり会うことなくなった彼女から、自作の歌集が送られてきて、そのなかに「石のまくら」を歌ったものがあった。
「クリーム」
浪人時代に、以前いっしょにピアノを習っていた年下の女の子から、ピアノ演奏会の招待状を受け取った。
でも出かけて行くと、そこの建物は長年使われていないみたいに閉まっていた。
なんか、ひさしぶりに神戸あたりの舞台が出てきたような気がする。
「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」
大学生のころに、大学の文芸誌に架空のレコード批評を書いた、それがチャーリー・パーカーが「コルコヴァド」とかを演ったって内容。
なんだかいいねえ、このノリ、近年あんまり見なかったような気がする、『カンガルー日和』とかに入っててもおかしくない感じの一品。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする