kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

中国新人~マイルで感じた大きな収穫と課題2~

2009-10-12 | 陸上競技
少し不安を抱えながら決勝を迎えました。それでもレーンは4レーンで非常に良いレーンを割り当てられ上位3チームを目の前に見ながらのレース展開ができる状態でした。

1走のakane、前半は良く頑張っていましたが250m地点くらいからスピードが鈍り直線に入るときにはかなり「離されている」というのが目に見えて分かる状態でした。61秒4の400mラップですが、何度もいうようにこのレベルでは絶対に中国では戦えません。前半勝負をかけるべく2走にrinaを配置しましたが、rinaに渡る前にすでに上位3チームとは勝負ありです。最初の段階での2秒差を詰められるほど他のチームは甘くありません。この日程でも何とか走れるだろうと考えていた私が甘かった。言い訳になるかもしれませんが400mHのレース後であればakaneの状態も把握できたと思います。短時間のRestで走れない状態というのであればyukaのほうが走れたかもしれません。非常に難しい判断だと思います。akaneの責任というわけではありません。
2走のrinaは前半から積極的に飛ばしていきました。2走までで勝負をかけると話をしていたのでその自覚はあったともいます。1走で離された差を250mまででかなり詰めました。ラストの直線は少し鈍りましたが最後まで良く粘って4位チームとは十分戦える位置まで引き上げてくれました。ラップは58秒6と予選よりはタイムを落としましたが、前半から追わなければ勝負できない状態でしたから仕方ないと思います。エース区間で十分戦えるというのを本人も感じることができたのではないかと思います。

3走saki、初めて中国の決勝を走ります。見えないプレッシャーもあったと思います。それでも予選の走りを見ると「勝負をかける」という意味ではラストの爆発力に期待してしまいます。3走にバトンが渡ってからスピードに乗りかけたときに上位チームが突然進路に出てきました。通常ならバトンを渡した後に静止しますが、意図的ではないにしろ内側に大きく入ってきました。スピードに乗れません・・・。加えて初めての中国、この手の場合の対応を冷静にするというのは難しいと思います。前半スピードが出せず5位チームに引き離されていきラストのターボもかからずなんと63秒0のラップ・・・。致命的でした。ここも私がもっと冷静に判断をしておけば違ったのではないかと思います。sakiはスピードがありますが、短長の練習を始めてまだ3週間。体力的にも2本を走るのは難しかったかもしれません。ジョグなどはかなり苦手ですし、練習でも2本目のタイムが落ちる傾向にありました。ここも難しい判断でしたが、「勝負をかける」「速い者から4人」という状況でした。来年に向けての大きな課題です。
4走のmikiは前を追うしかありませんからひたすら追いました。5位までかなりの差がありましたから前半かなり突っ込んでラスト直線に入るときには5m差くらいまで詰めていましたがそれ以上は詰まらず。3本MAXで走ってその3本目が60秒2ですから悪くはありません。フレッシュな状態であればあと1秒は違ったかもしれませんが、強行日程でのレースは最初からわかっていたことですから仕方ありません。結局4分03秒6と予選よりもタイムを1秒以上落としてしまい念願の4分切りには大きく届きませんでした。

結果だけを見れば6位と力を出し切れずに終わってしまった感じがあります。ベストの状態であれば4分切りも可能だと思っていましたが甘かったですね。チーム全体のレベルはかなり上がっていますから中国レベルでも十分に戦えると思います。順位以上に手応えを感じたマイルの決勝でした。今の状態でも1本勝負でいけば3分58秒は絶対に出せると思っています。

しかし、本当に中国で戦うという意味を今回痛感しました。上位3チームは個人レースを全てこなしても3分52秒~53秒で走ります。優勝チームはうちと同じように400mHを2本走っている選手がいます。200mも2本です。加えてマイルの予選から走っています。2位チームも3位チームも同様に複数の種目を兼ねて走ってそれでも結果を出しています。うちに足りないのは「タフさ」です。県内でいえばかなりタフなチームだと自負しています。練習量もかなりやりますから、2~3本のMAXには十分対応できると思っています。が、中国の緊張した雰囲気の中での1本というのは県レベルの1本とは全く違うのだと思います。全国を経験してきたチームとはここに大きな差があります。うちの選手は中国の1本でかなり消耗してしまっているのです。
逆に4、5位のチームは2日目はそれほど疲労していません。マイル予選と全く同じメンバーですが個人種目は予選で敗退していますし、5位チームはマイルだけにしか出場していません。その差は大きいと思います。逆にいうとうちのチームはこの状態を肌で感じてくれたのではないかと思います。非常に大きな意味があります。この冬でどうすれば本当の意味で中国で戦えるかを考えながら勝負をすることができるのです。実際の戦いは1本勝負ではない。何本も本数を重ねてそれでも決勝でベストを更新しなければ戦えないのです。6位に沈んでしまいましたが、高い授業料を払ったと思ってやるべきことを考えていきたいと思います。

この状態に選手が満足していればそれだけのチームだということ。これ以上上を狙う資格はありません。あくまでこの中国新人は通過点としての力の確認であって、満足する話ではありません。今回のレースで気持ちが浮かれているようで話になりません。個人でもある程度結果を出してきていますから他県からも多少は注目される存在になるでしょう。周りは関係ありません。ハイレベルの競技会の中で常に自分たちの力を出していく以外にはないのです。この冬はさらに上を目指していきたいと思っています。何としても上位3チームと戦える力を身につけたい。6位以内でインターハイではなく、強豪校といわれるチームと戦って表彰台に乗る。それくらいの強い気持ちがなければこの冬で飛躍的に強くなることはありません。

私自身もっともっと自分を高めていく手段を身につけなければいけません。私自身が落ち着かなければ絶対に結果はついてきません。昨年来ずっと師事している方から言われ続けたことです。選手と一緒にのめり込み過ぎると冷静さを失ってやり過ぎたり、頑張っている自分たちに満足してしまうという間違った方向に進んでいきます。常に冷静に。恵まれているのは私のことを気にかけてくださる陸上仲間がたくさんいるということ。多くの方が見てくださっています。こういう支えがチームを作っていることを私も選手も忘れてはいけないと強く感じました。もっともっと強くなりたいですね。

多くのことを感じた中国新人でした。また何か思い出したら書きます(笑)。
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中国新人~マイルで感じた大きな収穫と課題1~

2009-10-12 | 陸上競技
今回女子マイルはランキング4位で中国新人に参加しました。これは私が指導を始めてから始めてのことです。来年のインターハイ路線を占うためには非常に起きない身をもちます。これまで何度も狙うと言ってきましたが、前年の秋の段階で決勝に残ることができませんでした。今回は初めて挑戦権を得ることができるのではないかと考えていました。秋の段階で4位くらいにいなければ翌年のインターハイは厳しいといわれ続けていましたし、チーム状態から4分切りは十分可能なレベルにあると自負していました。

今回は2日目にマイルと400mHが重なります。これを全て走ると4本全力で行かなければいけません。今のうちの選手たちでは4本走るのは非常に難しと思っていました。種目間のRestも各1時間程度しかありませんから回復するのは難しいと。そこで、マイルの正メンバーである400mHで中国新人に出場するmikiとakaneを予選のメンバーから外しました。かなりのチャレンジです。予選を通過しなければ決勝で戦うことはできません。主力選手を2人外しても予選が通過できるレベルでなければ絶対に翌年に戦うことはできません。そのことを全員に理解させるためにも1年生2人の投入を決めました。県新人のあとにsakiをマイルの予選で走らせることを告げました。県新人で63秒5ラップで走っていますが、間違いなくチーム内で2~3秒くらいの差があります。そこをどう引き上げるかがチームの課題だと話してから中国新人を目指しました。普通に走れば4分2秒~4秒では走れると思っていましたから、これで予選落ちたら来年インターハイに行ける確率はないだろうと。周りが強すぎるという状態ですから。

予選では1走のyukaから良いポジションにつけました。400mラップで61秒7ですから、このレベルで走れば予選としては十分です。先頭集団からそれほど引き離されることなく走りました。2走のrinaで先頭との差を詰めていきほとんど差がない状態で3走へ。58秒1ラップですからかなり走れていました。3走がsaki。ここが一番の課題だと思っていましたが、250m地点までぴったりと先頭に付いていました。一緒に見ていたogawa先生と「これはひょっとして・・・」と話した瞬間にターボがかかり、スピードがMAXに。なんと主力を2人外した状態で3走までトップで持ってきました。ラップが60秒7。驚きです。アンカーのhatuが最初から積極的に飛ばしていきましたが、ラストの100mで大失速。1人に抜かれ後続にもかなり詰められてしまいました・・・。なんとか逃げ切り2着でフィニッシュ。タイムが4分02秒17。新チームのセカンドベストです。疲労度がない状態であればかなり走れるということが判明しました。予想範囲内とはいえ4分切りに自信を持っていました。1走のyukaの走りはもう少しラスト粘れれば60秒台も可能な走りでした。9レーンという非常に不利なレーンでしたから最後の直線で少し鈍りました。きちんと責任を果たしてくれた良い走りだったともいます。やはり1走が流れを作れなければ戦えないという良い例だと思います。

その後約1時間後に400mH予選。先述のようにmikiが65秒40、akaneが67秒25と2人が決勝に残りました。持ちタイムが65秒台の選手でもやはりマイルを走った1時間後のレースですからかなりタイムを落としていました。この状態でさらに戦えるだろうという自信を持っていました。上位3チームになんとか付いていくことができるのではないかという希望も見えてきていました。通常考えるとこれだけのタイムを持った2人を外して4分02秒ですから当然だと思います。
400mHの決勝が始まる前にマイル決勝のオーダー提出となっていました。できれば疲れ具合なども見て万全の状態でオーダー提出をしたかったので決勝終了後と考えていましたが、レース終了後1時間後にはマイル決勝でしたから上手くいきませんでした。予選のラップから1走akane、2走rina、3走saki、4走mikiで臨むことにしました。本当なら4走にrinaを置いて勝負をしたかったのですが、上位3チームと全力で戦ってどれだけの力の差があるかを感じるためにも前半勝負だと考えていました。選手にもそのことを伝えていました。

しかし、400mHの決勝でakaneが全く走れませんでした。初めての中国大会での個人種目での出場。予選からMAXで行かなければ通過できない状態ですからかなりのエネルギーを使っています。加えて春の中国総体以後、練習が7割くらいしかできていませんから仕方ない部分もあります。このあたりまだまだ計算できない。本当に自信を持って「こいつらな大丈夫」だという絶対的なモノがありません。400mHで69秒0かかてしまいました。この時点で決勝に大きな暗雲が・・・。信頼云々ではなく2本目でかなり力を使っているのに1時間のRestでもう1本MAXで走れるのか・・・という不安があったので、直接「どんなに疲れていても気持ちで先頭集団について持ってこい。走れない者の分まできちんと走れ」とだけ伝えました。
mikiもさすがに疲労していたと思います。今までのベストタイムよりも1秒以上速いタイムで2本全力で走っています。決勝独特の緊張感もあったと思います。1時間Restでどこまで走れるのかは分りませんがもう任せるしかないと思って送り出しました。

長くなったので記事を変えます。見づらいと思うので(笑)
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中国新人2日目~200m~

2009-10-12 | 陸上競技
今回私が指導し始めて初めてショートスプリントで中国出場しました。それも男子。やっと短い距離も軌道に乗りつつあるのかなと感じています。もちろんまだまだ足りないですが、こうやって中国で戦う経験を積んでいく事で見えてくるものもありますから。

1日目の100m、かなりハイレベルでした。山口県の選手は10秒9、11秒0で走っていました。決勝に残っていましたが今回は10秒5~6の選手が2人出場していませんからここ最近になくショートスプリントはハイレベルです。

うちのotaniは200mのベストが22秒90。ランキングとしては下位です。少し差がありますが調子的にはかなり良かったので決勝進出を狙っていました。前日に走った感じはかなり動いていたので22秒6前後は狙えるのではないかと期待していました。

予選1組目はかなりタイムが良く、6着までは22秒7台。やはりレベルが高い。otaniは2組目比較的スムーズなスタートを切りましたが直線に入る時点で4番手、3番手には1m差くらいだったでしょうか。そこから差がほとんど変わらずフィニッシュ手前で追い込み3~5番がほぼ横一線でした。惜しくも4着で22秒92、3着までは0.03秒差でした。組のランキング1位が棄権していただけに非常に惜しいレースでした。

戦うためには絶対スピードの向上が不可欠になります。今のスピードでは前半に置いていかれてしまう。この冬の課題です。100mのスピードがなければ1番戦いたい200mでは戦えません。戦える可能性がないわけではないのでしっかりと狙っていきたいと思います。まだまだ力不足だというのを痛感しましたが、戦えないとは思いませんでした。一冬で底力を上げていきたいと思います。

今回初めて男子の短距離種目での中国でした。女子も最初は何度も予選で跳ね返されてきましたから、今回の男子のあと一歩で次のラウンドへというのは確実に次につながる結果だと思います。これをチームに還元してもらいたいですね。
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中国新人2日目~400mHでの躍進~

2009-10-12 | 陸上競技
1日目の競技終了後、携帯の液晶画面が壊れてしまってblog更新どころか誰とも連絡が取れない状態でした。いやー悲惨でしたね。

中国新人2日目はトラック種目への出場者がいました。今回戦えそうな感じがあった400mH、非常に良い状態だったと思います。しかし、日程的にかなり厳しい状態でした。女子マイル予選から1時間後に400mHの予選でしたから悩んだ結果400mHに出場する2人をメンバーから外しました…。これに関してはまた別に書きますが、難しい部分もあります。

400mH予選1組目にはakaneが出場。春の中国総体以降取り組んできました。まだまだ波があるのできちんと練習が積めていない部分がありますが、適性はあると思っています。レースは前半多少遅れましたが、300mあたりから少しずつ盛り返してきて、1組目の4着でフィニッシュ。67秒25のベスト更新でした。ここ最近の山口県のレベルでいえばかなり良いタイムだと思います。まだまだ課題が残りますが合格点が出せるレースだったと思います。

2組目はmiki。私が不在の間にかなり感じをつかんでいたようです。300mHで47秒1で行っていましたからベスト更新は間違いなくできるだろうと考えていました。レース前日に1台目までの足が合わない(詰まる)ということで急遽1歩減らすことに。それでも対応できる事に力がついてきている事を実感できました。
実際のレースは前半からかなりのスピードで入りました。予選とはいえ春の中国総体の優勝者と互角以上に戦っていました。さすがにラストかなり落ちてしまい10台目は無理矢理合わせる状態になってしまいましたが、2着でフィニッシュして65秒40の大幅自己ベスト更新です。戦える位置になってきました。これにより2人が決勝に進出しました。誇らしいですね。

男子の400mHにはkazukiが出場。中学2年生以来の久しぶりの中国です。緊張もあったでしょうが集中出来ていました。レースは前半からバランスを崩す事なく全体の流れに乗った状態で走ることができました。300mの辺りから並んでいる選手と競り合いながら走り、最後は競り勝って57秒55の大幅自己ベスト更新で4着フィニッシュ。よく走ってくれたと思います。決勝進出の可能性が出てきました。しかし、2組目が大接戦。5着が57秒48で、kazukiは9番目で決勝進出はなりませんでした。非常に残念でしたが、今回の経験を活かして来年に向けてレベルを上げてもらいたいと思います。簡単ではありませんが、インターハイを狙ってしっかりと練習に取り組ませたいと思います。

1時間半のRestの後に400mHの決勝でした。やはり日程的に厳しい。マイルはこの1時間後、分かってはいましたがかなり厳しい状態です。それが分かっていて臨んだ勝負ですから。
レースは前半からmikiが飛ばして入りました。予選と同様先頭集団と良い勝負をしています。6台目の辺りでは僅かな差ながら4番目で越えていました。ラスト直線に入り、3人が前に抜けていました。mikiの課題はラストですから少しきつい差です。10台目でまたも足が合わず21歩に無理矢理合わせて失速している間に後から他の選手に終われてしまいました。400mHでの大幅な失速は致命的です。逆転されてしまい65秒56で5着。悪いタイムではありませんが、64秒台が見えていただけにもったいないですね。最後抜かされた選手は400mで59秒前半のタイムを持っている選手です。ここの差が大きい。課題です。
akaneは前半から完全に遅れていました…。予選でかなりのエネルギーを使っていました。マイル予選を外しても2本目が持たない…。計算外でした。最後まで見せ場を作ることが出来ずに69秒かかって8位。初めての個人での中国ですが、力的にはもっと上だと考えています。今年の前半戦から故障が続き練習の6割くらいしかできていません。やはり練習は正直です。1本勝負ならなんとかなるかもしれませんが、ラウンドを進む形では難しい。この辺りの誤算がマイルにもつながっていきます。後で書きますが、400mHが始まる前にマイルオーダー提出でした。akaneが悪いというのではなく、チームを離れていたので選手の状況をきちんと把握できていない私の責任でした。1本しか行けない状態で2本走ってマイルです。それも1時間Rest。難しいですね。

このあたりの状況はまた書きます。400mHは私の専門だと思っています。来年は3人でインターハイを狙わせたいと思っています。十分可能性はあります。女子に関しては山口県記録を更新してインターハイ出場が目標です。走力アップが課題となりますが、冬期で必ず上げてみせます。戦いに行きたいですね。

手応えを感じた400mHでした。
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