kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

単純に考えると・・・

2013-10-22 | 陸上競技
今回の大会で大幅にベスト更新がありました。すごいことです。先日「来年は一人0.3秒の短縮を」と話していたのですが、すでに一人達成しました(笑)。これも設定タイムが上がります(笑)。とはいえ持ちタイムだけでいえばかなりの水準まで来ました。

春先に49秒49を出した時の各選手のタイムが12秒30、12秒97、13秒48、13秒8(怪しい(笑))でしたから単純に合計すると「52秒55」となります。合計タイム-2.5秒くらいが4継のタイムだと思うので春先のタイムだけでいうと適正タイムは「50秒0」ですね。1走の選手は直線とカーブでは走りが全く違うので計算出来ない部分がありますが、県総体準決勝のタイム「49秒49」はかなり精度の高い記録と言えるかもしれません。

で、今回の大会だけの記録を合計すると12秒35、12秒37、13秒18、13秒34で「51秒24」です。ここから2.5秒引くと「48秒74」となる。ベスト記録だけの合計となるともう少し速くなり「50秒86」で適正タイムは「48秒36」。考えられないタイムです(笑)。単純計算ができるかどうかは別として力的にはもっとタイムが出ても良いですね。このタイムが出せれば来年「勝負」ができます。一冬の目標が一人0.3秒短縮ですから(笑)。記録上位の子はなかなか0.3秒短縮するのは難しいかもしれませんがそれくらいの気持ちでいなければ絶対に速くはなりません。

狙った大会でどれだけピークを持っていくことができるか。大きな課題です。今まで何かしら問題があって上手くいっていません。中国新人では49秒80です。あの時は49秒5が切れると思っていましたが果たせず。今のタイムを考えると「切るべきタイム設定」だったと言えます。悪くても49秒3台は出せるはずの「チーム力」があります。これが出せないのは指導者の力不足だと思います。バトンワークやピーキングなど選手の力だけではない部分を引き出せないからです。もっともっと力を注がなければ勝負はできないという気持ちはあります。

同じチームに12秒前半が2人いる。あとの2人も12秒台に入る可能性が十分ある。そういうチーム状況になりました。数年前までは「4継はおまけ」と考えていたのですが変われば変わるものです(笑)。マイルチームだったはずが今ではエントリーさえもしない。これは200mでも全国が狙える選手がいるからです。以前はマイルだけでしか狙えない感じでしたが今は個人でも戦えます。タイム的に中国大会まではマイルでも狙えますが「勝負」という意味では今は必要ないかなと。本当に強い選手はマイルも頭に入れないといけないのですが。

4継に関してはまだまだ私自身詰めが甘く足りない部分が多くあります。可能であればまたあちこち行って勉強したいと思います。選手に「強くなれ」と一方的に言うだけではなく私自身も勉強しなければいけないと思います。それができなければやはり4継では勝負できません。師匠が「4継は技術」と言われています。私にはその部分がまだできません。少しでも多くのことを学びながら選手の力を引き出したい。求めるだけではなく与えることができる指導者にならなければいけないですね。

「48秒台」を今シーズンの最後のレースでの目標にできたらと思います。天候もありますがまずは少しずつ。49秒49のチームベストを更新できるだけの力はあります。目標は高く。進んでいってもらいたいですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

収穫3

2013-10-22 | 陸上競技
続き。

高校女子100mでは条件も良くかなり良い記録が出ました。12秒35の大会記録、これはかなり良い記録です。春の中国大会であれば決勝に残れるレベル。あと少しで個人でのインターハイも可能なレベルです。少し前であれば問題なくインターハイに進める記録。それくらい価値のある記録です。これがアベレージとして出せるようになるともっともっと面白くなると思いますね。これは来年の話。地道に練習をしていかなければいけません。

ここで大きなプレッシャーを感じる選手がいました。大きなエースです。ここ最近走りがかみ合わず思うようにスピードが出ない。県新人の決勝では12秒51(追い風参考)、国体は12秒68、中国新人は12秒61と春先の走りができていません。インターハイが決まってからもっと記録を狙ってやろうという感じが強くあり、走りが崩れていました。なかなかそこを立て直せずに4か月・・・。指導力不足ですね・・・、申し訳ない。

そのような状況でチームメイトが12秒35を出す。これほど大きなプレッシャーはないと思います。繰り返しになりますが12秒35を出すというのは簡単ではありません。大きなエースの記録、12秒20、12秒30、12秒31、12秒35、12秒40がパフォーマンスの上位5つです。そのうち3つは中国大会で出したもの。実力的に安定して12秒3が出せるとは言い切れない状況でした。その中で12秒35を目の当たりにすると。「自分もやらなければ!!」とプラスに考えられるか、「どうしよう」とパニックになるか。ここが大きな分かれ目になると考えていました。

前日練習、当日の朝の練習では「70~80%」まで戻ってきたかなという感じを受けていました。感覚的には12秒4台が出れば合格点かなと。ここ最近の調子からすれば上述のように12秒4台を出せるかどうかというのは大きな部分でした。あまりに記録が出ない状態が続けば精神的にダメージが残り大会で記録が出せなくなります。ここである程度の記録が出せないとこの冬のモチベーションが上がりません。正念場だと考えていました。

この日は前キャプテンもサポート&応援に来てくれていました。小さなエースの走りを見て大きなエースが慌てているのが分かったのでしょう。「大丈夫だから」「落ち着いて」と精神的なサポートをしてくれていました。いやー連れてきて良かった(笑)。顔が引きつった状態だったので私も話をしました。焦りはあるでしょう。しかし、自分の走りをしなければ絶対に記録は出せない。そのことを繰り返し話しました。他のことを考えても仕方ないですからね。高校の部の表彰式などがあったのでそれの写真を撮りに行ったりして気分転換もできました。

アップにも付き添いました。それほど多くのことは指示せずにいつも通りの練習を。課題となる部分だけ何度か話をしました。ここ最近の走りは加速段階から中間へのつなぎの部分があまりよくありません。身体が起きてから動きが大きくなりすぎています。上に浮いていしまって前に進まない。インターハイ以降のレースは全てこの部分で上手くいきませんでした。正確に言うと中国大会の準決勝からそのような走りになっていました。そこの部分を前日に話してこの日の1次アップと直前のアップで意識させました。動き的にもスピード的にもかなり良くなっていました。とにかく「自分のレースをする」ということだけ繰り返し話しておきました。

実際のレース、スタートで遅れました。最近のレースパターンは前半40m位までトップについて行ってそこからズルズル遅れていくというパターン。ちょっとまずいかなという感じはありましたが中間に入るところで上手くスピードに乗れました。かなりリードされた選手たちを追い込んでいくことができました。結果的には3位、タイムは12秒37です。ここ最近の状況からすれば一番良い。記録もですが走りの流れ的に良かったと思いますね。得意のスタートで遅れたもののそれ以後の走りは春先のトップスピードに戻っている感じでした。感覚的に「つかめたかな」と。やっとここまで戻ったというのが本人の感覚かもしれません。

一安心です。表情的にも良くなっていました。中国新人が終わってから色々と話をしました。目標は高く掲げています。そのためにもこれから先やらなければいけないことがあります。この記録が最低ラインとなり今後の練習で自分自身をコントロールしていくことができるかどうかです。力はあるのでそれをどうやって引き出していくかです。楽しみです。

収穫の多い1日となりました。ちょっと出来過ぎだなという感じはあります。感じたことは県総体や県新人よりも注目度が高いということ。田島記念は一般の方から中学校、小学校と多くの人が見ておられます。高校の部で優勝した後は様々な方から声をかけられました。時にはこうやってアピールすることも必要かもしれませんね(笑)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする