kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

目標に向かうために

2015-10-23 | 陸上競技
前の記事の続き?かなり思うことがあるのでその事に関して書いておきたい。

「強くなりたい」「速くなりたい」という気持ちを持つ。誰もが思う。でも本当に「強くなる」「速くなる」ために必要なことができている選手がどれだけいるだろうか。「速くなる」ためには最低限の練習が必要となる。「強くなりたい」と言葉でいうのは簡単だがそのために必要な練習が積めなければ強くなる可能性は著しく低い。前の記事に書いたように「10秒台で走らなければ陸上をやる意味がない」というのであれば練習をする必要はない。女子で言えば「12秒3を切れないとやっても意味がない」というのと同じことだと思う。

世の中は大部分が「トレードオフ」の関係にある。何かをやろうと思えば何かを引き替えにしなければいけないと思う。「練習をしないで速く走れるようになりたい」というのは無理。美味しいものや甘いものを好きなだけ食べたい。でも体重は減らしたい。ダイエットを希望する女性は「どれだけ食べても太らない」というダイエットサプリメントに目を奪われる。通常考えたらそのようなことはありえないが、「どちらもやりたい」という気持ちがあるから「トレードオフ」の関係を忘れてしまい、「自分の都合のいいように物事を判断する」ようになる。だからよくわからないビジネスが成立している。

本当に強くなるためには「現実に目を向ける」必要がある。残念ながら陸上競技はシビアだ。生まれ持っての素質の差はいかんともしがたい。何度も書いているが「誰もがボルトに勝てるわけがない」のだ。それを夢物語のように「練習さえすればボルトに勝てるんだ」と思ってやっていくのは違うと思う。速く走れる選手を羨んで自分もそうなりたいと思う。が、実際は届かなくて最終的に「妬み」に変わっていくのかもしれない。芸能人などに対するネット上の批判の大半はこれだと思う。実際に芸能人の立場には届かない。最初はあこがれているが届かないとわかった時に「批判」することで自分の感情をぶつけていく。何も生産性のない話になるのだがそんなことはどうでもいい。一時的にでも自分の憂さ晴らしができればいいから。

実際は能力のある選手には勝てない。正確に言うと「能力がある選手が良い指導者と良い練習をした」場合にはほとんど勝てる可能性はない。多くの場合はどこかが不足してしまう。それほど努力しなくても勝ててしまう選手というのもいる。そこに対してどのように指導していくのか。

それ以外の選手はまずは「最大限に努力する」ことを必要とする。どうせ勝てないからという気持ちで練習をする。この時点でもう「競技者ではない」と思う。部活動の在り方について問われるが私は「競技スポーツ」という部分があるから人は成長すると思っている。「楽しくやる」だけのレクリエーション的な部活動では「一つのことに一生懸命になる」事は難しい。勝利至上主義で競技をするつもりはない。が、「勝つこと」を目指さないと何もならない。それは「他者」に勝つことを求めるのではなく「自分自身」に勝つことを求めるところに高校時代の部活動の本質はあると思っている。

どうせ勝てないから練習は手を抜く。それならもっとほかのことをやったほうが良い。時間の有効活用になあらないから。「勝てない」「失敗したくない」ということを掲げて自分の行動を正当化していたら成長はしない。たいていの人間は勝てない。でも練習をする。ほんの少しでも前に進むために。その感覚が将来の力になる。言い訳をして逃げ道を作っていたら何も残らなくなる。難しいのかもしれない。それでもやるべきことをきちんとやっていけば必ず結果は出る。

その「結果」とは何か?日本一になることではない。行動に変化が生まれ考え方に変化が生まれる。そしてその様子を周りがみて「何か変わってきたね」というのが「結果」だと思う。0.01秒でも記録を短縮しようとする。その中でしか感じ取れないものがあるのだから。

「自分には才能がある」と思っていても進まない。それほど強くないからこそ努力して前に進むのだ。もっと強くなれる可能性があるからこそ嫌なことから目をそむけずに向かっていく。「どうせやっても無駄だ」と思うような考え方から脱出できないようなら「競技者には向かない」と思う。やるだけのことをやってやってやり尽くして初めて「どうだったか」がわかるのだから。

努力しないといけない。人が見ていないところでもやらないといけない。それが唯一強くなるための手段だから。人間として強くなる。言い訳せずに向き合う。こういう姿勢があって初めて何かが変わってくる。忘れてはいけない。目標なき行動は方向性を誤るが、行動なき目標は「机上の空論」でしかない。

自分自身に常に言い聞かせたい。言葉にするからは自分自身がやらないといけない。選手は私のことを見ているだろう。言うだけで何もやらないというのであれば誰もついてこない。そうならないようにまずは自分から。進んでいきたい。
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自分の目標

2015-10-23 | 陸上競技
いろいろと考える日々。これはいつものことだから仕方ない。毎日の生活の中であれこれ考えていく。こうやって自分の中の価値観を作り出していくのだと思う。

ある話を聞いた。「100mを10秒台で走れないような選手は陸上やっても仕方ない」と言っている者がいた。その部分に価値観を見出すのであればそうなのかもしれない。実際に県内で100mを10秒台で走る選手は2人くらいか。極論でいうとその二人以外は競技をやる意味が無いということになるのか。もっといえば10秒台入っただけではインターハイにはいけない。10秒7が出せなければやっても仕方ない。更にインターハイで入賞しようと思えば10秒5台の力が必要になる。日本選手権で決勝に残ろうと思えば10秒2台の力。もっというと来年のリオオリンピックに出場するためには10秒16が必要。そうなったらそれ以外の選手は「やっても仕方ない」という考え方になる。

私自身、このような考え方をする選手がいたら「陸上競技には不向き」だと考える。陸上競技の面白さがわからないまま練習をやっていても絶対に意味が無いから。他のスポーツに比べて道具を使うことも少なく面白みもない。基本的に自分の身体をどのように動かしてどのようなパフォーマンスをするのか。DAKARA他者と比較してもそれほど意味がないと思っている。過去の自分を越えることができるか。この一点。そして自分が最大限の努力をした時にどこまで記録を伸ばせるか。そこに面白さを感じなければ競技をする意味はあまりないと思う。それよりは他のスポーツをやっていく方がいい。冷たいかもしれないが真剣にそう思う。

考えていることをblogに書くと誤解を招く可能性がある。それでも自分の考え方を示す。繕って見せても意味が無いと思っているから。自分が思うストレートな部分を書き連ねる。そこから何かが誰かに伝われば理想。それくらいの気持ちで書いている。

私は陸上競技が好き。種目的にに指導できる部分は限られるが・・・。競技を通じて「一つのことに一生懸命になる」という経験をしてもらいたいと思っている。それが全く別のことでも構わない。斜に構えて格好をつけて生きるよりはがむしゃらに一生懸命生きるほうがいいと思っている。これも私の価値観だから他の人から見たら「そんなに一生懸命になってダサい」と言われるのかもしれない。それでもいい。

誰もが負けるのは嫌だと思う。だからその部分を避ける。勝てないのが分かっているから斜に構えて「自分はそんなにやる気ないから」というような姿勢を示すことがある。私は思う。それなら他の事をやった方が意味があるのではないかと。冷たいかもしれない。しかし、実際消極的に競技をやっても面白くないと思う。楽しくないことを楽しめないのであれば他のことに時間を使う方がよっぽど効率が良い。時間は有限だから。どのように使うのかをきちんと考えていかないとダメだと思ってる。

人はいつの日か競技スポーツを辞める時が来る。マスターズなどで続ける人もたくさんいるが大半の選手は何処かで区切りをつけて辞めていく。それがいつなのか?競技をする全員がオリンピックに出れるわけではない。やるだけの事をやっても届く人は本当にごく一部だ。でも、本気でやりもしないのに諦めるなんてカッコ悪いのではないか?価値観。これは多様だから私の考え方がどうなのかは分からない。

これまで見てきた選手の中で競技に対して一生懸命になっていた選手は他の部分も輝いていた。何かしら逃げ道を作っていた選手は結局最後まで頑張りきれない。勉強とは違う部分がある。何か一つのことを全力でやっていく。その中で多様な価値観に触れることもある。一緒にやっている選手でも「この子とは感覚が違う」と思う部分もあるだろう。狭い世界の中だけでやっていたら前に進むことはない。

伝わらないかもしれない。それでも様々な場面で話をするし、こうやってblogに記していく。出会ったことのない誰かがこのblogからのメッセージ
を受け取って「競技に対する考え方」が変わったらこれはすごいことだと思う。まだまだだけど。

まとまらない。このことに関してはまだ書きたい。自分のことを否定的に捉えてしまったら進まない。他者との比較だけではなくまずは自分がどうするか。そこが本当のスタートラインなんだと思う。足がめちゃくちゃ速い選手しか競技をやってはいけない、何てことはない。逃げ道を作らず一つのことに没頭するくらいの想いの強さが欲しい。

また書きます。多分。
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