こんにちは。20期生の岡田です。
暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今年のお盆シーズンは、コロナの影響で例年と異なり高速道路の渋滞や新幹線の混雑がない「巣ごもり促進週間」となりました。お盆シーズンといえば、帰省ラッシュだけでなく第二次世界大戦に関する番組や話題も恒例であり、忘れてはいけないものの1つです。
今回は「巣ごもり」を利用して「戦争」かんれんの書籍と向き合いました。具体的には1984年に出版された名著『失敗の本質』、を参考に日本軍と現代日本の共通点をまとめた鈴木博毅著『「超」入門 失敗の本質』ダイヤモンド社、を再読して診断士として自分の目指すべきものを考えました。
『「超」入門 失敗の本質』はコンサルタントとして活躍している著者が名著『失敗の本質』をコンサルや仕事で活用したことをベースに40歳くらいで執筆したものです(出版は2012年)。購入したときはあまり著者のことを意識しませんでした。診断士資格を取得した今は「こうやって売れる本を書くとブランド力が上がるな」、と別の視点で見るようにもなりました。
同書を読み直してみると、現代社会との対比を上手にしていることがわかりました。しかし、旧日本軍との共通点を議論しているため、政府組織や大企業を思わせる点が多くなりがちです。そこで、同書を参考に中小企業支援の目線で、①日本人に共通する特徴、②日本軍の失敗から見た中小企業の強みと弱み、③中小企業の戦略作成で意識すること、④コンサルタントとしての心構え、を自分なりに考えてみました。
①日本人に共通する特徴
・練磨が得意で革新が苦手
・「空気」が存在する
・厳しい現実から目を背けがち
これらは大組織も中小組織も同様に持っていると思います。そして、実績のある社長がいる中小企業では、練磨や「空気」が自己改革の弊害になることもあるでしょう。
②中小企業経営での強みと弱み
<強み>
・幹部と現場の距離感が近い
・正確な情報がトップに伝わりやすい
・自己革新型組織を作りやすい
<弱み>
・成功の法則を虎の巻にしやすい
・リスク管理の誤解に陥りやすい
・大局観を持ちにくい
ここで挙げた強みは、同書で日本軍の失敗の要素として説明されていますが、中小企業では大企業に対して強みとなりそうなものです。これらの特徴を踏まえて診断士として戦略作成をするのですが、その戦略について興味深い記述が同書にあります。
③中小企業の戦略作成で意識すること
・戦略の失敗は戦術では補えない(『「超」入門 失敗の本質』より抜粋)
・戦略とは追いかける指標のことである(『「超」入門 失敗の本質』より抜粋)
・勝利の本質を見抜き、正しい指標を示す
大局観を持ちにくい小さな組織のリーダーに本質を踏まえた指標を提示することができれば、勝利への道筋が見えてくると考えます。
④コンサルタントとしての心構え
・ダブルループ学習の促進
・状況変化に合わせた新指標の提示
・効果を失った指標の廃棄を促進
忙しい日常を送っているだろう中小企業では、シングルループ学習による改善や練磨に偏りがちと推察されます。コンサルタントは大局観を持ち、積極的にダブルループ学習を推奨して一緒に新指標を見つけながら戦術を具体化していく必要があります。さらに、古くなった指標を積極的に廃棄していくことを促すのも大事だと考えます。
今回は、名著『失敗の本質』を参照した書籍『「超」入門 失敗の本質』を参考に、中小企業への支援スタイルについて考えてみました。本質という言葉を発するのは簡単ですが、見抜くことはそう簡単ではありません。これからも両書籍を振り返り、本質を見抜く目を養いたいと感じたお盆休みでした。
暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今年のお盆シーズンは、コロナの影響で例年と異なり高速道路の渋滞や新幹線の混雑がない「巣ごもり促進週間」となりました。お盆シーズンといえば、帰省ラッシュだけでなく第二次世界大戦に関する番組や話題も恒例であり、忘れてはいけないものの1つです。
今回は「巣ごもり」を利用して「戦争」かんれんの書籍と向き合いました。具体的には1984年に出版された名著『失敗の本質』、を参考に日本軍と現代日本の共通点をまとめた鈴木博毅著『「超」入門 失敗の本質』ダイヤモンド社、を再読して診断士として自分の目指すべきものを考えました。
『「超」入門 失敗の本質』はコンサルタントとして活躍している著者が名著『失敗の本質』をコンサルや仕事で活用したことをベースに40歳くらいで執筆したものです(出版は2012年)。購入したときはあまり著者のことを意識しませんでした。診断士資格を取得した今は「こうやって売れる本を書くとブランド力が上がるな」、と別の視点で見るようにもなりました。
同書を読み直してみると、現代社会との対比を上手にしていることがわかりました。しかし、旧日本軍との共通点を議論しているため、政府組織や大企業を思わせる点が多くなりがちです。そこで、同書を参考に中小企業支援の目線で、①日本人に共通する特徴、②日本軍の失敗から見た中小企業の強みと弱み、③中小企業の戦略作成で意識すること、④コンサルタントとしての心構え、を自分なりに考えてみました。
①日本人に共通する特徴
・練磨が得意で革新が苦手
・「空気」が存在する
・厳しい現実から目を背けがち
これらは大組織も中小組織も同様に持っていると思います。そして、実績のある社長がいる中小企業では、練磨や「空気」が自己改革の弊害になることもあるでしょう。
②中小企業経営での強みと弱み
<強み>
・幹部と現場の距離感が近い
・正確な情報がトップに伝わりやすい
・自己革新型組織を作りやすい
<弱み>
・成功の法則を虎の巻にしやすい
・リスク管理の誤解に陥りやすい
・大局観を持ちにくい
ここで挙げた強みは、同書で日本軍の失敗の要素として説明されていますが、中小企業では大企業に対して強みとなりそうなものです。これらの特徴を踏まえて診断士として戦略作成をするのですが、その戦略について興味深い記述が同書にあります。
③中小企業の戦略作成で意識すること
・戦略の失敗は戦術では補えない(『「超」入門 失敗の本質』より抜粋)
・戦略とは追いかける指標のことである(『「超」入門 失敗の本質』より抜粋)
・勝利の本質を見抜き、正しい指標を示す
大局観を持ちにくい小さな組織のリーダーに本質を踏まえた指標を提示することができれば、勝利への道筋が見えてくると考えます。
④コンサルタントとしての心構え
・ダブルループ学習の促進
・状況変化に合わせた新指標の提示
・効果を失った指標の廃棄を促進
忙しい日常を送っているだろう中小企業では、シングルループ学習による改善や練磨に偏りがちと推察されます。コンサルタントは大局観を持ち、積極的にダブルループ学習を推奨して一緒に新指標を見つけながら戦術を具体化していく必要があります。さらに、古くなった指標を積極的に廃棄していくことを促すのも大事だと考えます。
今回は、名著『失敗の本質』を参照した書籍『「超」入門 失敗の本質』を参考に、中小企業への支援スタイルについて考えてみました。本質という言葉を発するのは簡単ですが、見抜くことはそう簡単ではありません。これからも両書籍を振り返り、本質を見抜く目を養いたいと感じたお盆休みでした。
興味を持っていただきありがとうございます。コロナが落ち着いたら酒の肴にしましょう。
青木さん
確かに少しずつ変わってきているようにも思いますが、集団になると怖さがあります。そこが中小企業である強みを発揮できるところかもしれません。創業支援ですかね。
大井さん
ドイツやロシアとの対比、重要ですね。対戦の背景は異なりますが、日本とドイツは似ている点が多い気がします。
当時のドイツやソ連の独裁ほど政権として残虐な意思をもっていないのに、結果として匹敵する残虐な結果を生んでるんですね。日本人が内在的に失敗に陥りやすい仕組みを持っているようで、相当に罪に感じるのです。
日本人の特徴で挙げていただいた3点は、思わず膝を打つ厳選されたものですね。
空気は忖度を生み社会に閉塞感を与える。将来の不確実性や高リスク事象から目を背け、いまを継続する。
でも、周りを見ていると、少しずつ変わってきている気もしております。
ブログ読んで興味をもち
今、この本Amazonで買ったよ。
kindleやけどね。