こんにちは。22期の浅野です。
最近リスキリングという言葉を聞くことが増えました。どうもReskillingには聞こえない。それはさておき、前職の会社で「スキルがある」とはどういうことかが話題になったときの話です。前職の会社のフェロー(研究者の最上位の職位)が、「スキルがある」とは「すぐにできること」であると言いました。
それまで、自分は「スキルがある」=「難しいことを実現できる」とぼんやり考えていました。しかし、特に技術系の仕事は難しいことでも時間をかければできる場合が多く、それは「スキルがある」ことにはなりません。「スキル」には時間が関係するという観点が目からウロコでした。
実に簡単な定義なのですが、非常に「的」を得ていると思います。スキルは才能ではなく後天的に獲得した技能であり、時間をかけてできるというのは「スキルがある」ことにはならないということです。
顧客は、スキルにお金を払って時間を買うと考えられます。
では、顧客は時間の節約のためにだけに対価を払うのかというと、そうではなく「得られる質」も対価の重要な判断材料です。つまり、「顧客にとっての価値」=「節約できる時間」x「得られる質」と因数分解できるのではないでしょうか。
工業では「質」も情報と時間をかければ達成可能ですが、サービスは時間をかけても得られない「質」がありそうです。サービスにおける「得られる質」は感性・芸術性の要素が大きく、お客様が時間をかけてもなかなか得られないものだと思います。
自分が生業とするコンサルサービスでは、何かを知っている・すぐできることは重要ですが、人間性と共感を得られる感性がとても重要だと思います。特にその領域は稼プロで教えていただいている通りです。
「スキル」に時間が関係するのは目からウロコには違いないのですが、それだけで価値が決まるわけではありません。特にコンサル業は、顧客の満足度を上げるため「スキル」と「質」の両面で研鑽が必要だと感じています。
顧客にとって得られた時間が想像以上に大きいと逆に価値を低く感じてしまう場合はないかと。
提供側のスキルが高く、予想より提供が早いときです。
顧客側は、自分が知らないだけでけっこう簡単なスキルで出来上がってしまうものなのでは?と。
その点については顧客に対してきちんとした説明が必要ですね。
勉強になりました!