こんにちは!23期生の前川です!
前回扱った「デザイン思考」の詳細をご紹介します。
ぜひ前回の記事もご覧ください。
デザイン思考の具体的なアクションについて、私は以下の4ステップで理解しました。
①顧客を観察して共感する
②本当の問題を定義する
③解決策を創造する
④試行錯誤を繰り返す
書籍によっては大きく3段階で説明していますし、本家のハーバード大学では5つの手順で紹介しています。
具体的にご紹介しますが、大切なのは厳密な定義や手順ではなく根底にあるマインドセットです。
①顧客を観察して共感する
観察と共感こそがデザイン思考の特徴です。
顧客を観察して共感する目的は、②に繋がる本当の問題(潜在ニーズ)を探るためです。
あのヘンリー・フォードが「顧客の声を聞いていたら自動車は作れなかった。なぜなら、彼らは『速く走る馬が欲しい』としか言わないからだ。」という言葉を残したとされているのは有名です。
まさに、この言葉が表していることなのですが、顧客自身がニーズを上手く言語化できない場合があります。
稼げるプロコンサルタントは「”聞く”のではなく”聴く”のだ」と言うところだと思います。
顧客の声を“聞く”と、結果として“聴け”なくなってしまいます。
なぜならその声がノイズになるためです。
顧客の声を聞いた場合、フォードの例では速く走る馬の調達や馬の訓練に着目してしまったり、前回の空港の例では荷物の待ち時間を短くする方法に注意がいってしまったりします。
デザイン思考ではノイズを回避するために聞くのではなく観察するのです。
観察して「楽しそうだな」「辛そうだな」と顧客の心の働きに共感します。
※デザイン思考でアンケートやヒアリングを否定していません。観察後にそれらを実施することが推奨されています。
②本当の問題を定義する
上記の重複にもなりますが、次の段階では顧客が言語化できない潜在ニーズを言語化します。
フォードの例で言えば「速く移動したい」かもしれませんし、前回の空港の例では「荷物を待つ時間の退屈を解消したい」かもしれません。
問題を定義するためには観察と共感を踏まえてチームでブレイン・ストーミングを行います。
③解決策を創造する
ここでも主にブレストを行います。そして、ユーザー体験を向上させる解決策を創造します。
(長くなり過ぎるため省略いたしました。)
④試行錯誤を繰り返す
解決策を定めたらいよいよ導入、運用です。
緻密な計画と予算を立てて抜け漏れがないように慎重に行い、・・・ません。
デザイン思考ではいきなり行動に移します。
というのは、プロトタイプ(試作品)を作成してとにかく試します。
プロトタイプというのは必ずしも精巧な立体物を指すわけではありません。
試したい部分、試したい機能をテストします。
意識するのは早く何度も失敗を繰り返すことだそうです。
失敗を前提としているところがデザイン思考的だな、と私は思います。
もちろん、失敗が目的ではなく改善を重ねてやがて本格導入となります。
あのトーマス・エジソンは「私は失敗をしたことがない。・・・一万通りの上手くいかない方法を発見したのだ。」と言ったそうです。
これもデザイン思考的だと思います。
以上で手順としては完了です。
もちろんこれらは厳密なウォータフォールではありません。
前回の冒頭で述べたデザイン思考を知っていただくメリットは以下のものでした。
①それ自体に有用性がある。
②研修や講義などのコンテンツとして使いやすい。
デザイン思考はチームで問題解決をするための思考です。
多くのデザイン思考の講義ではワークが中心です。
問題解決が目的ですが、前提として良いチーム作りから始まります。
様々な要素を含んでいて、事例や偉人の名言を引用しやすいので皆様も研修などのコンテンツとしていかがでしょうか?
次回はデザイン思考を再定義しながら「心理的安全性」について、過去記事の諸先輩方とは少し違う切り口でご紹介いたします。
コメントありがとうございます。
問題解決×チーム作りのコンテンツとして有益だと思います!