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課題解決より問題発見の難しさ

2020-07-28 12:00:00 | 20期生のブログリレー

こんにちは。稼プロ!事務局の宇野毅です。私は7月18日に稼プロ!19期を卒業しました。これからは事務局の一員として、20期の皆様の学びをサポートしつつ、一緒に成長していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします!

さて、初日の講義で、20期生のある方がご自身のキャリアを分析・発表する中で、「課題を解決することより問題を発見することの難しさを感じています。」という発言をされていました。それに関連して本日は、私が先日受けた山口周さんの講演について紹介したいと思います。

山口周さんは、東京都生まれの著作家で、「世界のエリートはなぜ 『美意識』を鍛えるのか?」(日本の人事部「HRアワード2018」最優秀賞受賞)というベストセラーを書かれた方です。

講演の中で山口さんは、近年、ビジネスマンに求められる価値が大きく変わってきており、これまでの教育システムが求めてきた「正解を見つけること」より、「問題を見つけること」が重要視されているとの話をされていました。言い換えると、ビジネススクール等で学ぶ、客観的なサイエンス(理性)に基づいた戦略や戦術は答えが同質化していくので、これからは客観的ではなく主観的な動き(感性)が重要となってくる、つまり、問題解決というロジカルな答えがある仕事はITに任せて、”現状”と”ありたい姿”のギャップを見つけ、何が問題であるのかを正しく認識することが、これからのビジネスマンに求められる「能力の価値」になる、ということです。

では、「問題を見つける」能力は、どうしたら身につけられるようになるのでしょうか?

「問題を見つける」ためには、本来こうあるべきという物事の道理や立ち位置、GOODや美しいという基準を持つことが重要で、近年、注目の『リベラルアーツ』に代表される過去から続く哲学的な探求や、いわゆるアート、『美意識』といったものが極めて重要になってくる、と山口さんは主張されていました。

実際に、最近、マッキンゼーやアクセンチュアがデザイン会社を買収しており、この『美意識』を組織の中に取り込むような動きも見せています。前出の書籍も読みましたが、様々な気付きがありましたので、興味を持った方はぜひ読んでみてください。

さて、20期の皆さん、「稼プロ!の1年」がようやくスタートを切りました。先日の講義のように、診断士としてのあるべき姿・ありたい姿を念頭に、現在の自分とのギャップを認識し、自身の課題を見つめ直すことは、これからの人生において、とても重要な学びであると思います。また、これから続く「診る、書く、話す、聴く」の4つのスキルの学び・習得も楽しみですね。充実した1年になるように、ひとつひとつ主体的に楽しんでください!

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14 コメント

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美意識! (大井秀人)
2020-07-28 13:03:01
『美意識』がそこがまさにポイントですね。物事に対する美学的な価値観を持つこと大事と思います。
半年ほど前、NTTの方の「デザインシンキング」の講演を聴く機会がありました。これも課題解決のアプローチで似た流れのものと思います。最初のステップにターゲットの観察し、共感、次に本質的な課題を発見・定義があるのですが、ここにセンスが要るなぁ、と思いながらワークしました。そのセンスのキーが美意識だったと、あらためて感じた次第です。思い出させていただき、ありがとうございました。
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Unknown (鴨志田)
2020-07-28 13:25:29
「課題を解決することより問題を発見することの難しさ」、共感します。そして感性が大事ということも共感します。問題の分析は、理性も必要ですが、入口を広げ、かつ、一つの問題を掘り下げていくには、感性が豊かでないと、発想が広がっていきにくいと、これまでの講師経験から感じています。貴重な内容のお話をありがとうございました。
ちなみに、私の会社時代の上司は、退職後、某大学で「美の哲学」の講義をしていると伺いました。そのスライドの中には、米国に行かれたときのビジネスパーティでのタキシード姿の写真も紹介していると…… やはり、美意識は何かつながりがあるのでしょうね。
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Unknown (大野徹司)
2020-07-28 13:48:27
美意識、またまた難しい問題です。
まずは身近なところから美を考えたほうがいいかもしれませんね。
自分の見た目を気にすることも、その一つなのかもしれません。
スーツ・服装に気をつけること、人と会った時のたたずまいには気をつけること、などでしょうか。
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Unknown (大野徹司)
2020-07-28 13:48:39
美意識、またまた難しい問題です。
まずは身近なところから美を考えたほうがいいかもしれませんね。
自分の見た目を気にすることも、その一つなのかもしれません。
スーツ・服装に気をつけること、人と会った時のたたずまいには気をつけること、などでしょうか。
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Unknown (岡田 英二)
2020-07-28 18:56:56
「リベラルアーツ」と「美意識」の重要性、共感いたします。これらの成熟が、第1回の講義でも話があった「コンサルタントとしての品格」として現れてくるように思います。
「リベラルアーツ」も「美意識」も一朝一夕では成らず、日々の過ごし方が大事ですね。
肩肘張らずに楽しく磨いていきたいです。
興味深いお話、ありがとうございました。
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Unknown (宇野 毅)
2020-07-28 22:38:43
大井さん、コメントありがとうございます。
美意識とは審美眼を持つ、ということで、ご指摘のとおり、センスが必要です。
センスを磨くためには、絶対的価値への理解、(デザインとは違いますが)例えば、「三意の追求」のようなものがあるように思っています。
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Unknown (宇野 毅)
2020-07-28 22:46:53
鴨志田さん、コメントありがとうございます。
また、共感いただきありがとうございます。この歳になると、感性を豊かにすることの重要性をひしひしと感じます。
その意味からも、会社時代の上司の方は素晴らしいですね!「美の哲学」、聴講してみたいと感じました。
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Unknown (宇野 毅)
2020-07-28 22:56:57
大野さん、コメントありがとうございます。
おっしゃるように、身近なところから美を考えることはとても重要と思います。
そういえば、山口周さんが、あの大前研一さんの言葉として「美しいレポートを創れ!」という口癖を紹介していました!
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Unknown (宇野 毅)
2020-07-28 23:18:19
岡田さん、コメントありがとうございます。
美意識を持つことが、コンサルタントの品格に通じるというのは、おっしゃる通りと思いましす。
リベラルアーツや美意識の習得は、なかなか難しいですが、学ぼうという気持ちは常に心の奥に持っておきたいですね。
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Unknown (Unknown)
2020-07-29 07:02:05
今朝の日経電子版に「解決策そのものよりも「問題の大きさ」によって価値は変動します。つまり「いい解決策」よりも「いい問題」を発見した方が価値が高くなり、価格も高くなる。」という元プロ野球選手のコンサルタント高森勇旗さんのコメントがありました。私はいつも、あるべき一現状=問題→課題抽出→課題解決を大事にしていますが課題が一番大事だと思ってました。問題への気付きが重要視されてきてるんですね。考えを見直すきっかけになりました!
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