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若かりし日の3種の神器

2023-05-05 12:00:00 | 22期生のブログリレー

22期生の塩谷です。

私が高校生の頃(40年ほど前)、学校の帰りに食べていたものといえば、カップラーメン(印象深いのは“わかめラーメン”)と“うまい棒”、そして“ガリガリ君”だった。その頃、持ってきたお弁当は2限目が終わった時に食べてしまい、お昼休みは、ずっと体育館で遊んでいた。そうなると学校が終わった15時過ぎにはお腹がペコペコ、田舎だったこともあり近所の売店の中で食べさせてもらっていた。お小遣いで生活している学生には10円の“うまい棒”や50円の“ガリガリ君”には非常に助けてもらった。

本日はそんな私の若かりし日の3種の神器の一つである“ガリガリ君”について書きたいと思う。北海道から上京して最終的に住み着いたのが埼玉県。大企業の本社がある印象はなかったが、“ガリガリ君”擁する赤城乳業が埼玉県であると知った時は意外であり、青春時代に毎日のように食べていたものが、このような形でつながるのだと嬉しく思った。

つい先日、そんな赤城乳業が日経新聞15段広告見開き(計30段)のデカデカとした広告を掲載しているのが目に入った。水色の背景に「当たりつきやめるのをやめました。」の文字と当たりスティックの写真が入った広告。計30段の広告が珍しいわけではなく、必ずしも目にとまるものでもない。ただ、今回はシンプルな広告に加え、私のようにお世話になった人間には確実にリーチしたのだと思う。その日経新聞の広告を見ながら、誰に向けて何をアピールするための広告だろう。今の私は残念ながら以前のように“ガリガリ君”を食べなくなっているし、多くの年配者も若い頃に比べると私と同様の傾向にあるのではないか。また、日経新聞の購読者が広告を見たから“くじ”を楽しみに“ガリガリ君”を買いに行く人も多くはないと思う。

以前、赤城乳業は値上げした時に今回同様に非常に興味深い広告を世に送り出している。値上げしてごめんなさいと会長、社長、社員一同が頭を下げているCMである。その時は2017年最も多くの広告賞に輝いたと評価された。そして、値上げしたのに販売数もアップした。

また、赤城乳業は「本庄千本さくら『5S』工場」というアイスクリーム工場として日本初の工場見学を実施した企業でもある。同工場は内部を見せる、外部を見せる、そして見学に訪れた人に赤城乳業を“魅せる”の3つの見せる化を意識した工場なのだそうだ。しかし、診断士はともかく工場名に『5S』を入れても普通は分からなそうな気もする。

結果、赤城乳業のプロモーションは消費者向けであると同時に各方面のプロにも同社の取り組みやレベルの高さを、しっかり伝えようとしているのだと私は考えた。信頼性の高い商品を作るのは当然のこととして、商品だけではなく、企業自体を外部にしっかりと伝えようとする姿勢が垣間見える。各持ち場には大勢のプロがいて、経営陣も柔軟性と現場の意見を尊重する社風があるのではないだろうかなど、多くのことを想像してしまう広告であった。皆さんはどう感じるだろう。

ただ、一つだけ気になったのは、当たりスティックの実際の焼き印は1本“当り”。前述のように広告の説明文章は“当たり”。稼プロの皆さんは私が何を言いたいのかお分かりになったと思うが、これももしかすると赤城乳業の何かしらの狙いがあるような気もする。奥が深いぞ、赤城乳業!本日もお読みいただきありがとうございました。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (佐々木桃太郎)
2023-05-13 21:41:16
「当たり」と「当たり」の考察がただの深読みなのか、何か策が潜んでいるのか?! 気になりますね! 
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Unknown (杵渕竜也)
2023-05-05 22:16:16
このように対外的にも面白いことをやっている会社は採用面でも良い影響が出ているでしょうね。
企業スローガンは「あそびましょ」だそうです。何かワクワクする仕事ができそうですよね。

私はガツンとみかんが好きです。
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Unknown (山﨑 肇)
2023-05-05 17:49:06
赤城乳業はお菓子メーカーの競争番組によく出てくるユニークな会社ですよね。私もめったにガリガリ君は食べませんが、根強いファンは多いようですね。日経新聞の広告や工場の見学コース化は対外的なものもありますが、インナー向け社員のモチベーションアップが大きいのではないでしょうか。人を大切にする経営をされてそうに思います。ちなみに乳業といいながら牛乳は作ってないようですね。最後の「当り」のお話は恥ずかしながらよく分かりませんでした。
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