皆さんこんにちは、稼プロ!24期生の寺岡です。
私の生まれは近畿地方の端も端、本州の一番南も南、紀伊半島のおへそでお馴染み、和歌山県那智勝浦町です。
那智勝浦町といえば、次の三本柱でもっている町と言っても過言ではないでしょう。
1.世界遺産熊野古道、熊野那智大社等の歴史遺産
2.太平洋と黒潮の恵み天然生マグロ
3.各所からあふれ出る温泉
このような観光資源に恵まれた那智勝浦町は、関東では馴染みが薄い町ですが、関西ではなかなか有名な観光地です。
私はそんな那智勝浦町の三本柱に囲まれて育った、ナチカツ・サラブレッドであります。(那智勝浦町のことを「ナチカツ」と略す人がいることは最近知りました)
なんせ、母親の実家は熊野那智大社のおひざ元にあり、父親の実家は太平洋まで徒歩10秒、そして私の実家のお風呂は温泉を引いていたという、三本柱なくして語ることはできない男なのです。
ただ、那智勝浦町は交通の便が悪い紀伊半島の中でも、さらに端っこにあるため、陸の孤島と呼ばれて久しいところです。
陸路では名古屋からも大阪からも遠く、空路も最寄りの白浜空港から結構遠い。電車も飛行機も、本数が少ないのなんの。
というわけで、郷土愛溢れる私でも、めったに実家には帰りません。いや、帰れません。
それでも、故郷を思い続ける私は、和歌山のラジオ番組を聞くなどどして、地元の情報収集に余念がありません。
そんな中、Yahoo!ニュースでついにナチカツ関連のビッグニュースを発見しました!
「【横浜市港北区】賞味期限3日!一度も冷凍なし!天然生まぐろ専門「水産酒場まぐろ部」が新横浜にオープン」
(出典:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/da30fcb5bac3179423277ccb55192b3054eba516)
私が税理士事務所を構える新横浜に、那智勝浦町の名物、天然生マグロの店がオープンしたのであります。
私と生マグロの思い出を語りましょう。
実家では少なくとも週3で食卓に出てくるので、食べ飽きるという思い出だけではありません。
子供のころ、生マグロのかたまりが近所の魚屋で50円で売っていました。
子供の私は、これを釣りの餌として買いまして、サバやボラを釣って遊んでいました。
今でも実家からたまに生マグロを送ってくれますが、大きいかたまりが送られてきて日持ちしないので、極厚の刺身を3日連続で食べまくり、何故か修行している気分になります。
何をいいたいかと言うと、生マグロがおいしいことは分かっているのですが、私自身、生マグロにそんなにありがたみを感じていないのです。
それに、田舎を出て25年、関東で那智勝浦町の天然生マグロを見かけることは、ほぼありません。
そのため、私にとって生マグロは世間的に大して注目されない地味な地元の名産品くらいの認識でした。
生マグロへの敬意に欠ける私でも、今回のニュースに出てくる社長の熱い思いを見て、はたと気づきました。
生マグロは一度たりとも冷凍しないことを売りにしているので、まったくもって日持ちしません。
さらに、先にも述べたように産地は陸の孤島ですから、短期間で関東に運んでくるのは至難の業であります。
要するに、流通させることがかなり難しい商品だったというわけです。
今思えば、日持ちしないので魚屋さんも最後は仕方なく投げ売りしていたのでしょう。
それを雑魚の餌にするなんて何やってんだ、小学生の寺岡!あの頃に戻って説教してやりたい!
しかし、そんな流通の壁を突破することにこそ、ビジネスチャンスがあるわけです。
こちらの店をオープンした会社の情熱とブレイクスルーには、恐れ入ります。
那智勝浦町民を代表してお礼申し上げたい!
さあ皆さん、那智勝浦町の生マグロ、話題沸騰になる前に、是非、先取りで食べてみて下さい!
生マグロへの懺悔を兼ねて、明日、私もさっそく行ってきます!
昔はマグロは、すぐに変色して味が落ちるので「ねこまたぎ=猫が跨いで通る魚」と呼ばれていたそうです。マイナス50度の超低温による保管で日持ちできるようになり、一気に一般化した歴史があります。冷凍しない生まぐろも、その価値がしっかりと消費者に認められれば、地産地消で地球にやさしいマグロとしてもっと消費が伸びるかもしれませんね。
日持ちがしないマグロが横浜で食べられるとは、日々のオペレーションに大変興味が湧きました。