ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

With A Little Help From My Friends / Joe Cocker

2015年02月05日 | クラシック・ロック

With A Little Help From My Friends / Joe Cocker (1969)

このアルバムのリマスター盤CDを購入したのが12月の初め。この頃のジョー・コッカーは演奏の面々も強者揃いだし、聴き応えがあるなぁと何度も繰り返し聴いていた。そして12月23日の朝もたまたま聴いてから出かけ、家に帰ってきてから訃報を目の当たりにする。「えーっ、朝聴いて出たばっかりなのに…」。

ジョー・コッカーが好きになったのは何がきっかけだったろう。もちろん映画「ウッドストック」での熱演はビデオ(VHS)で見ていたし、ブルース・ブラザーズ(The Blues Brothers)が好きだったので、ジョン・ベルーシ(John Belushi)が米お笑い番組「サタデイ・ナイト・ライヴ(Saturday Night Live)」でやったパロディ共演のビデオも見た覚えがある。ただジョー・コッカー自身にはさほどのめり込まず、周辺のアーティスト、レオン・ラッセル(Leon Russell)、ジェシ・エド・デイヴィス(Jesse Ed Davis)、デラニー&ボニー(Delaney & Bonnie)、デレク&ドミノス(Derek & The Dominos)らを聴くようになってからやっと聴きだした程度だった。その後、マッド・ドッグス&イングリッシュメン(Mad Dogs & Englishmen)のグル―ヴィーなノリが大好きになり、今に至るという感じだ。これら英米のアーティストの音楽を「スワンプ・ロック」なんて総称する事もあるが、明確なジャンルではないので(そもそも”スワンプ”は米国南部の湿地帯を指すし…)分かりにくい。でもこの辺の音楽を聴いている人には何となく雰囲気とかテイストは分かるものだ(と思う)。

ウッドストックでも熱演したビートルズ(The Beatles)のカヴァー表題曲を始めとして、このアルバムのほとんどの曲がカヴァーで占められているが、どれも彼のアクの強いヴォーカルによって、しっかりジョー・コッカー色に染まっている。やはり稀代のヴォーカリストと言うべきだろう。ミキシング・エンジニアがあのトニー・ヴィスコンティ(Tony Visconti)だったとはこのCDを買うまで全然知らなかった(デイヴィッド・ボウイのプロデューサーとして有名、しかもメリー・ホプキンと結婚していたとは!)。内容としては特に統一されたものはないのに不思議なまとまりがある、まさに当時の彼周辺の音楽環境をそのまま物語るような内容。素晴しい。合掌。

amazonにて購入(¥856)

  • CD (1999/10/5)
  • Disc: 1
  • Format: Extra tracks, Original recording remastered, Import
  • Label: Interscope Records

 

コメント (2)
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