Sheik Yerbouti / Frank Zappa (1979)
フランク・ザッパ(Frank Zappa)が自身のレーベルを立ち上げて作った1979年のアルバム「Sheik Yerbouti」。当時は2枚組で発売された。数多ある彼のオリジナル・アルバムの中では最も商業的成功を収めたアルバムのひとつだという。アラブ人風の”クーフィーヤ”を頭に巻いたザッパのジャケ写真で、アルバム・タイトルもいかにもあちら風だが、彼お得意の言葉遊びで当時ヒットしたKC & The Sunshine Bandの「Shake Your Booty」をもじっただけなのだとか。自分は特にザッパにハマっている訳ではないが、時々思い直したように彼特有の音の洪水にまみれたくなる時があり、エイドリアン・ブリュー(Adrian Belew)も参加していたこの時期のアルバムを購入してみた。
聴いてみるとやはりいつものように自分の英語力の無さを痛感してしまう。歌詞カードが無いのでよく分からないが、彼の特徴でもある”風刺””ユーモア”といったところが全く理解出来ない。つまり彼の音楽の重要な部分がほとんど理解出来ていないのと同じ…。収録曲の中には過激で放送禁止になった曲や、当時の世相をパロディにしたものが多いが、上っ面だけしか理解できないのが辛い。外国人アーティストの場合、そういった感性や語学力を必要とせずに楽しめるバンドも多いが、ザッパだけはなァ…。演奏はライヴ音源を使用したのも多いらしいので超絶テクの演奏を楽しむことは出来る。音楽的には(他のアルバムと比べて)聴き易いし、編集盤とかでもお馴染みの「Dancin' Fool」なんかは分かり易い。ボブ・ディラン(Bob Dylan)のパロディーが最高。この時期のヘンな抑揚のあるディランの歌い方そっくりに真似しているのはエイドリアン・ブリューだとか。そういえばザッパとディランって接点が全く見えないけれど、双方の長いキャリアがあっても何も無かったんだろうか。
amazonにて購入(¥469)
- Label : Rykodisc
- ASIN : B00000E7MX
- Disc : 1