ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

20 Jazz Funk Greats / Throbbing Gristle

2020年11月14日 | パンク・ニューウェーヴ

20 Jazz Funk Greats / Throbbing Gristle (1979)

さてスロッビング・グリッスル(Throbbing Gristle)である。彼らを最初にしっかり聴いたのはRhinoが編集したインダストリアル・ミュージックのコンピレーション盤(ジャケ写真下左)が最初。その前から音楽誌などで彼らの写真やストーリーは目にしていたので彼らが”変態”であることは既に承知していた。でもやはりその時聴いた「Hamburger Lady」は強烈だった。不思議だったのは彼らがこの音楽性で完全なアンダーグラウンドのバンドではなかったこと。彼らがパンク(ここで言うのは1976年勃興のオリジナル・ロンドン・パンク)以後のバンドだったら大して驚かないかもしれないが、彼らのバンド結成は1975~76年と聞く。それ以前にもアバンギャルドな音楽で活動していたというから、どちらかというとカン(Can)などのクラウトロックに近い系統なのかもしれない。その後、Martin Dennyのアルバムを模したようなジャケ(ジャケ写真下右)の彼らの編集盤「Greatest Hits」(笑)を入手。

 

そしてやっと彼らの79年のオリジナル・アルバム、これまた人を食ったようなタイトルとジャケットのアルバム「20 Jazz Funk Greats」を購入した。もちろん流れてくるのはムード音楽などではなく、もちろんジャズ・ファンクでもない無機質なリズムにノイズや呟きのような歌が重なる不穏な旋律。かと思うと純粋に当時のテクノを思わせるインストがあったりあする。自分はこういうのも嫌いじゃないので楽しめるが、これを音楽とは言わない人も居るかもしれないナ…。正直歌詞をしっかりと理解して聴いている訳ではないので、かれらの真骨頂がどこにあるのかは今ひとつ掴めないままだけれど、これも英ロックの暗黒面。バンドの顔でもあり、中心メンバーで後に性転換したジェネシス・P・オリッジ(Genesis P-Orridge)は今年の3月に亡くなっている。

amazonにて購入(¥820)

  • Label : Mute U.S.
  • ASIN : B000003Z5E
  • Disc : 1

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