名鉄岐阜駅の南にある居酒屋「くしびき」へ。少し開けてある入口から中を覗いてみると結構客が入っている感じ。カウンター席に座っていた女性と目が合ってしまってバツが悪かったが、そのまま暖簾をくぐってみることに。狭い間口の店内は手前に小さいテーブル席とカウンター席、コロナ禍(第2波)とは思えないほど盛況。奥には座敷もあるようでグループ客が何組か居て賑やか。このご時世に大したものだ。さっき目が合った女性客の隣、カウンターの一番端に腰かけさせてもらった。この女性客、かなりの常連と見えて自分におしぼりや箸を出してくれたり、店の人に声を掛けてくれたりと世話を焼いてくれる。中は調理と給仕の女性が幾人か。店を仕切っているのはご高齢の賑やかな女将さんだ。口調を聞いているだけで”名物女将”だとすぐ分かる。酒をぬる燗で頼むと「うちは剣菱しか無いよ。」と。異論があるはずもないのでそれを。
手元に品書きは何も無いので、立って黒板に書いてある品を読もうと思ったら、女将さんが「お兄ちゃん、そんなもん見んでもええ、美味しいの出したるで。」と小僧扱い(笑)。どうせ目当ての品なんか無いので任せておいた。酒は出たが何もつまみが無いので、見かねた常連のお姉さんが「こっちに早くお通し出したげて。」とまた世話を焼いて下さる。お通しはれんこんとふきの煮物。それにマカロニサラダ。それでもう1合が空になった。酒を追加。酔客が思い思いに女将さんを呼んでは注文したり、勘定を頼んだりするのであっちへこっちへと忙しそう。いい歳したお父さん方が、さらに年上の女将さんを「お母さん」と慕っている。随分経ってからまた自分のところに来た女将さん、やにわに「何が食べたいの?」(←美味しいの出してくれるんじゃないのかっ)。「(もう何でもいいので)何か魚を」とお願いするも「もう魚全部出てまった。」。…。「塩サバならあるよ。」と調理場の女性。焼いてもらうことに。自分はこのカオスに混乱気味(苦笑)。
ところが更に待っても待っても「塩サバ」は一向に出てこない。確かに沢山の注文が入っていて忙しそうだが…。さすがに気になったのか、途中で女将さんが「いま一生懸命焼いとりますで。」と言ってまた他所に消えた。隣のお姉さんも「ここのまだ?」と心配して下さる。そこで繋ぎにと出てきたのが…「マカロニサラダ」(オイッ・苦笑)。これで2合めも終わった…。それでもまだ塩サバは出てこないので、呆れて勘定してもらおうと声を掛けると、「いま焼けた」とこのタイミングで「塩サバ」が…。もう腰を上げてしまったので、その皿は世話を焼いて下さった隣のお姉さんに差し上げた。女将さんが外まで出てきて「お兄ちゃん、ごめんよー。」。ま、常連でもないし、初めての酒場ではこんな事があっても仕方がない。面白いお母さんとお会い出来たしね。次こそは”お通し”以外の何かを食べたいナ…。(勘定は¥1,500)
居酒屋 食事処 くしびき
岐阜県岐阜市住ノ江町2-11
※令和5年1月25日を以って閉店されました
( 岐阜 ぎふ 櫛引 居酒屋 酒場 赤ちょうちん 鍋物 名物女将 閉店 廃業 )
>ディープなお店
この日はハシゴだったので大丈夫でしたが、1軒目でこれだったら
ちょっと困ります(→何も食べられない)(笑)。
ここは女将さんのペースにハマればとても居心地の良い店でしょう。
外からは分かりませんが、このご時世に賑わっていましたからね。
ぜひ行ってみて下さい!
なかなかディープなお店ですね、興味津々です。
私はこういうお店好きですよ(一人で行くのがいい)
次回のリポートも期待いたします(行ってみたいです)
いやあ、本当に女将さんのペースに振り回されっぱなしでした(笑)。
けれど人気があるのが分かる気がします。憎めない。
何度か通ってこそ分かる居心地の良さがあるんでしょう。
また行ってきます。
頭の中で絵が膨らみます。
一人で知らない店に突撃してこその楽しいくてちょっと怖いひとときかな。
「お兄ちゃん、そんなもん見んでもええ、美味しいの出したるで。」
「何が食べたいの?」
ワロタ(笑)