イギリスのEU離脱には、本当に驚きました。
予想に反して、世界的に世の中の流れが… 変わる…
のか?! と、とても心配です。
日本にもたらす影響も多大のようで、自分だけ(自国)の殻に篭れない時代なのに、
影響は、世界中に及ぶ…んですね。
しっかりしないと!
のほほんと能天気ではいられない事態です…
今日は、そんなこともあり、私の愛読紙「高野山教報」からご紹介します。
『幸せについて』
丹羽 義寛(大阪府和泉市佛並寺住職)
皆さまは何があれば幸せだと思いますか。
お金があれば幸せでしょうか。お金のあるところにはトラブルも集まってきがちで、
そのために不幸になる人もいます。
それにお金持ちは少ないのですから、幸せになるのも少ないはずです。
でも、決してそんなことはありませんね。
健康であれば幸せだと考えますか。
でも、本当に健康な人など少ししかいません。
年を取れば誰でも病気の一つや二つは持っています。病気を持っていては
幸せになれませんか。決してそんなことはありませんよね。
また、大学を出ないと幸せにならないなどとも言いますが、大学を出て
もらうのは卒業証書で、幸せの保証書をもらうわけではありません。
美しければ幸せだと考えますか。
きれいが故に悩むこともたくさんあります。
それに頭の良い人も地位のある人も、きれいな人も限られていますよね。
今の私たちは、世の中の少ない稀なものを見て、自分にもアレがあったら
幸せだとついつい考えてしまいます。
一般的な幸せの概念とは、あり得ないことがあれば幸せだというおかしな話とも
言えますね。
日本には有り余るほどモノが揃っているのに、心に幸せは見つからないのです。
それは、そのあり得ないモノから幸せを作ろうとしているからだと強く感じる
ことがあります。
宝くじが当たれば、地位が高ければなど、世の中の少ない、稀なるものを見て
幸せだと、いつからか私たちは考えるようになってしまっているのではないでしょうか。
何でも揃う日本でも、心の幸せはなかなか見つかりません。
それどころか、幸せを目指しているつもりなのに、私たちが生かしていただいている
大自然や大切にしなければいけない社会そのものに攻撃をし、その結果
苦しみ悲しんでいます。
幸せと言う言葉は、いつからか欲望の影を引きずる言葉になってきていると
思いませんか。
昔は、のどかに心安らかに生きられることを幸せだと言いました。
今では自分の思い通りになることが幸せだと勘違いするようになっている
のかもしれませんね。
そして、自分のわがままが通らなければ怒りが出てきます。
人は本質的に自分のことしか興味がない。
自分さえよければという考えが内心の隅にあります。
自分が良ければそれでいいという考えは、人間の悲しい弱みです。
それを仏教では自我と言います。
この自我が少し増えていると考えられないでしょうか。
お大師さまは次のようにお諭しくださっています。
命のあるものはみな平等です。
わがままに自分勝手に生きることは、できません。
生きとし生きる全ての命との調和を保つ努力をし、幸せとは自分以外にある
別物ではなく、自分と一体のものであることに気づくことが必要なのだと。
高野山真言宗の標語は
「いかせ、いのち。大師の み教え 今ここに」です。
生きとし生きるもののすべてが、幸せでありますようにと、
私たちの思考行動を変えることが大切なのです。
皆が幸せに、という慈しみの気持ちを育てることによって、
自分を苦しめる自我、怒りの心が薄らいでいくと考えられます。
建前では、わかっていても 誘惑の思いに 負けてしまう今日この頃…
の私ですが…(お金欲しい、股関節治りたい、美人に生まれたかった…と)
正しき道を歩めるように…
日々、常に心の掃除を怠らない努力が、大切と思いました。
うーーーむ。
とりあえず、笑顔ですね。。。
『変形性股関節症に負けないでね!』