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天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第32期碁聖戦第3局/張碁聖が3連勝で初防衛

2007-08-23 13:25:42 | プロ棋戦

 第32期碁聖戦5番勝負第3局が8月9日、新潟県長岡市で行われ、張栩碁聖(27)が横田茂昭九段(38)を下し、第1局から負けなしの3連勝でタイトルを守った。

 両者譲らず、有利な形勢がつくれないまま最終盤まで進んだが、コウ争いに勝った白番の張碁聖が1目半勝ちした。横田九段は張碁聖の巧みな打ち回しに屈し、関西棋院勢による26年ぶりのタイトル獲得はかなわなかった。

 張碁聖は納得できる碁が打てなかった反省を口にしながらも、「結果が残せてよかった」と勝利を素直に喜んだ。

 一方、初のタイトル獲得をかけて挑戦した横田茂昭九段は最後の勝負どころでコウ争いに敗れ、勝ち切れなかった。「(碁聖に)プレッシャーをかけられた。この敗戦を次につなげなければ…」。敗因を分析する口調にも悔しさが強くにじんだ。

           (新潟日報社HPより抜粋)

       ◇   ◇   ◇

張栩碁聖、1~3局とも僅差ながらしぶとく戦い抜き、3連勝で碁聖位を防衛しました。
9月からは名人戦の挑戦者として、高尾名人・本因坊との7番勝負が待っています。
トラの子の碁聖位を3連勝で防衛し上げ潮の張碁聖、名人戦での名局が期待されます。

一方、関西棋院の好漢・横田九段、関西の期待を担っての挑戦でしたが一歩及ばずという結果となりました。
内容的には勝機もあり、十分手ごたえをつかんだようです。再度、タイトル戦の登場を期待しましょう。

       ◇   ◇   ◇

今回の対局地は新潟県長岡市のホテルニューオータニ長岡。
7月16日、新潟、長野を襲った中越沖地震では長岡市も震度6強の激震だったそうですが、3年前の中越地震に比べ被害は少なかったようです。

越後/長岡で思い起こすのは、20代頃読んだ司馬遼太郎の歴史小説「峠」。
幕末、戊辰戦争の一局面となる北越戦争を舞台に主人公の越後/長岡藩執政「河井継之助」の生涯を描いた小説です。
新政府軍(官軍)と幕府軍の戦いは官軍の追い風となりますが、武士として守るべき「何か」が北越戦争に駆り立てたのでしょうか。

Rakujitsu 「敗者の美学」などありえないかもしれませんが、忘れがたい「落日の景色」もあるように思います。

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