謝依旻女流名人に知念かおり四段が挑戦する「第21期女流名人戦」三番勝負の最終第3局が4月1日、東京・千代田区の日本棋院で行われ、黒番の謝が中押し勝ちし、対戦成績2勝1敗で女流名人を初防衛した。
最終局では序盤から白番の知念がリードする形で 進行したが中盤で形勢不明に。終盤で白番が小さい手を打って振り出しに戻り、黒番の謝女流名人が正確にしのぎ勝利を収めた。
<謝女流名人の話>
いろいろ駄目な手もあったが、結果を残せて良かった。もっと勉強したい。
<知念四段の話>
勝負内容は充実していた。いい報告ができればと思ったが、この経験を次に生かしたい。
(琉球新報より抜粋)
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乱戦模様の女流名人戦、最後は謝さんの執念に幸運の女神が寄り添ったようです。
謝さんはこれで女流名人戦(三番勝負)と女流本因坊戦(五番勝負)を各2度、合計4度の“番碁”を戦い、12局打って10勝2敗。
そのうち最小差の“半目勝ち”が5回と、その勝負強さは驚異的です。
一方、今期から始まった女流名人リーグ戦を勝ち抜き、挑戦者として登場した知念さん。
本局では優勢に打ち進めながらも、終盤に誤算の一手で形勢を仕損じました。
19歳の謝さんと30代半ばの知念さんの世代対決。若手の勢いが円熟のママさん棋士を退けた結果となりました。
女流碁会もここしばらくは、謝二冠を中心に展開していきそうです。
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謝さんは台湾苗栗市出身、黄孟正九段門下。知念さんは沖縄県宮古島市出身、時本壱九段門下。 二人の出身はは台湾と宮古島で本シリーズ、「南国対決」と呼ばれたそうです。
フラダンスが似合いそうですね。(謝さんの趣味はヒップホップだそうですが・・・)
二人とも師匠は出身地と同郷で、弟子の成長・活躍に人並み以上に関わってきたようです。
弟子(謝二冠、知念四段)の努力・才能もさることながら、師匠(黄九段、時本九段)としての力量も大いに評価されますね。