今期NHK杯の開幕戦(4/5放送)は、山田規喜・九段(先番)と謝依旻・女流本因坊/女流名人の対戦、結果は白番の謝さんが後半から力を発揮して、中押し勝ちでした。
解説の結城九段(前期・NHK杯優勝)も、謝さんのヨミの確かさに感心していました。
2回戦は溝上知親八段と中野泰宏九段の勝者と当たりますが、善戦を期待しましょう。
謝さんはこのNHK杯出場3度目となりますが、いずれも4月第1週の開幕戦となっています。視聴者にとって女流棋士は注目度が高く、制作サイドの計らいでしょうか。
謝さんのNHK杯初登場は一昨年で、1回戦は同郷(台湾)の林子淵七段を破り、2回戦で王立誠九段に敗退しました。また昨年の一回戦は苑田勇一九段に残念ながら敗れています。
今期のNHK杯に出場する女流棋士は謝さんの他に、加藤啓子・女流最強位、鈴木歩・四段、梅沢由香里・女流棋聖が登場します。
過去の戦歴からすると苦戦が予想されますが、華やかな戦いぶりを見せてほしいと思います。
一方、謝さんに花を持たせた山田規喜・九段、残念でした。山田九段は関西棋院の中堅棋士ですが、マスコミに登場する機会は少ないようです。
内容は前半で押し気味だと思いましたが、謝さんの若さと勢いに屈した格好となりました。TV対局という重圧の影響もあったのでしょうか。
山田九段の師匠は本田邦久九段ですが、本田九段もこの次の週(4/12)に放送された対局で、中部の小県真樹九段に終盤のポカで敗れています。
師弟ともに敗退ということで、ホロ苦い花見酒となったようです。