こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

犬は歩いて棒に当たる

2012年12月18日 | 日々思うこと、考えること
このブログの記事を考えるので多いのは朝の通勤時だ。とくに、病院まで歩く40分足らずが最も多いように思う。犬も歩けば棒に当たるで、朝の新鮮な空気を吸いながら歩いていると、あれこれ思うことがある。そしてこれを書き留め、ときどき思い出しながら一日過ごして、帰りの電車の中で仕上げる。

ところが、今朝はこれができなかった。
某科で緊急手術があって、迅速診断の申し込みが入った。夕方からの手術で、19時~20時頃に検体が出る。という話で、わかりました待ちましょう。ということになっていたのだが、そうはいかなかった。最初予定していた手術よりもよけいに緊急度の高い手術が入ってしまったとのこと。
連チャンで頑張るので、待ってて欲しいと頼まれてしまった。
私1人なら良いが、術中迅速診断は病理医1人がいれば良いというものではない。腕のいい臨床検査技師も待っていてもらわないといけない。
一応、担当医に「迅速診断、必要?」と、聞いたら「診断、これで決まるので、お願いします」と、訴えるような目で答えられてしまった。

というわけで、検体が出てきたのが24時。標本を作って、診断をして、返事をして、全部終わったのが1時。帰れない。結局、医局の自分のブースに置いてあるリクライニングチェアで2時から6時まで眠った。病理医のように当直が無いことが前提の医者には当直室や仮眠室は使えない。

病院の中に30時間以上連続していると、なかなか記事が書けない。
天気もわからないし、ニュースもネットだけだと限定的で、世の中がどうなっているのかよくわからない。
医療ブログで患者さんネタが多いのも仕方ないように思ってしまう。

やっぱり、外に出ていい空気を吸って、良い考えをひねり出す方が健全である。
犬でもそこらへん、ほっつき歩いて、棒に当たることができる。そんなところだろうか。

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