こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

泣けてくる、けど断れない

2012年12月04日 | 日々思うこと、考えること
先々週(講演)、先週(学会発表)と、私なりに結構きつかった。
こういったことを軽々こなしてしまう人はいくらでもいるだろうが、私にはどちらも目一杯のことだった。

それでも、先々週の講演は好評だったらしいし、先週の学会もディスカッションも多く、それなりにうまくいったと思っている。直近の仕事は、年明け12日の研究会の講演まで無い。
だから、ちょっとだけ、ゆっくりしてもいいだろうと思って、ずっと積読だった文庫本を、昨日の朝、横須賀線で読みはじめた。
駅を降りてからも、ちょっとだけのんびりできるというのが嬉しくて、思わず笑みがこぼれたりしていた。私にはこの程度がちょうどいいのだ。

だが、病院に着いてメールを開いたら、とんでもないメールが届いていた。
「(略)○○の異常が確認されている症例で,もし可能であれば病理コメンテータをお引き受け頂けないかと考えております.
ご存じの通り,お引き受け頂きますと,新年早々の○○研究会で症例の概要をご発表頂き,その後(来年5月初旬の)○○学会の病理組織検討のセッション本番までの間に,ご準備頂くことになりますので,その間の先生の公私のスケジュールや学会当日のご予定をご勘案頂き,ご検討頂けましたら幸いに存じます.(略)」

って、また、仕事の依頼?

○○学会の病理セッションといったら、人気セッションの一つ、気合いを入れてかからないといけない。さらには、その準備のためにまず、1月の病理の研究会で予演会をしないといけない。大学でも、病院でもなく、研究会で予演会をやらされるという、かわった研究会なのだが、本番よりもそちらの方が厳しいくらいで、それに間に合わせないとならない。
その講演での講演を併せると、正月は完全に潰れる。
そして、本番の学会も5月初旬。連休も潰れる。

5月の連休はいいとしても、ここのところのストレスは結構なもので、本気でのんびりしたかった。
普段の仕事だって、真面目にやっているつもりだ。

年明けの研究会で演題が2つになるとは、完全に虚を突かれた。
病理学会の演題登録も今月いっぱいだ。

なんだか、泣けてくる。私には、あれもこれもこなす能力はない。

けど、やっぱり、断るわけにはいかない。
人様に何かを頼まれる間が華とはいってもそろそろ限界が見えてきている。
だが、それもあくまで私の限界であるし、頼んでくる人は、私をあてにしてくれているのだ。

断るわけにはいかないだろう。
返事を書いた。

「○○先生侍史
コンサルテーションのご準備、いつもお疲れ様です。
仙台で開催されておりました学会に参加していたため、打ち合わせには参加できず、大変申し訳ありませんでした。
このたびは、ご指名をいただき恐縮しごくであります。
私のようなもので務まるかと、一日、熟考いたしましたが、大変光栄なことであり、是非引き受けさせていただきたく存じます。
鋭意頑張る所存でありますので、ご指導のほどよろしくお願いいたします。

取り急ぎ、用件まで。

コロ健拝」


って、結局引き受けてしまった。

明日か明後日には、標本一式届くだろう。
いったい、どこに準備の時間を作ろう。
まず、そこのところを考えるところからはじめないと。
いよいよこのブログを書く時間を割くしかないか。

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