こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

あの人はこういう人だから。

2012年12月30日 | 日々思うこと、考えること
この間、横浜のとある大きな書店で、会計をしてくれた店員のお嬢さんの愛想がよく、仕事も楽しそうにやっていたので普段から聞いてみたかったことを尋ねてみた。
「あなたは読書が好きで、書店に勤めているの?」
そうしたら、
「いえ、別に、好きというほどではありません」
と、微笑みながら答えてくれた。
「そう。本屋大賞とかあるから、書店勤めの人は本が好きなのかな、と思って。ごめんね、変なこと急に聞いて」
「いえ。(包み終わった本を私によこしながら)ありがとうございました。」というようなやり取りをした。

人間、思い込みというか、自分で勝手に都合よくものごとを考える。とくに、他人に対する評価は気をつけないといけない。

あの人はこうに違いない。

ロクに話したこともないのに、人の人格を決めつける。
何年もあっていないのに、その時のままと思い込む。
いい人だといううわさを信じてしまう。

実際のところ、その人が自分の思い描いた通りの人であることはありえない。
なぜなら、自分はその人そのものではないから。
自分自身のことすら、あんまりわからないのに他人のことなどわかるわけがない。
逆に、誰も自分のことなどわかるわけがない。

今年一年、いろいろな人を見てきた。
家族に始まり、知人、友人、同僚、はては選挙に立候補した政治家まで。

それぞれの人物のことを、勝手に思い、決めつけて付き合ってきたわけだが、はたしてそれはどのような結果を招いたのだろう。
人間、出会いと別れを繰り返して生き続けている。年末年始の休暇に入って、家族以外の多くの人とは離れているが、三が日がおわればまた付き合いが戻る。休暇の間に誰に何が起こるかわからないが、時間とともに人間は変化するものなので、それなりにその人に変化が起こっていることは間違いない。

年末年始は、テレビでモノマネ番組を多くやっている。
有名人や芸能人というのはセールスポイント、というかウリというものがあり、それを商売にしているわけで、客はそれを目当てに楽しむわけで、ある意味先入観としてそれを待っている。逆に、それが無いと当惑することとなる。モノマネタレントはそのセールスポイントをデフォルメしているわけだ。

人間だれしも、セールスポイントというか特徴がある。だけど、有名人、芸能人がその特徴だけの人間ではないのはわかりきっているのと同様、それぞれの人は特徴だけではなくいろいろな面を持っている。

目立つものが自分にとって苦手なものであるかもしれないが、それ以外にいい点はいくらでもあるだろう。

あの人は、こういう人だから、などとと決めつけるようなことがないようにしていかなくてはならない。また、それっきりで変わりようがない人、というような決めつけ方もよくない。
人間誰しも、いろいろな面があり、どんどん変わっていくものである。
にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
にほんブログ村


日記・雑談(40歳代) ブログランキングへ