アダイウトン獲得断念

今日、浦和が新外国人に予定していたDFアダイウトンとの契約を白紙にすることに決めました。アダイウトンは2003年のU-20代表主将だったキャリアを持っています。もし、ワールドユースに出ていたら、準々決勝で坂田、平山の2トップだった日本と対戦して、3-0と完膚なきまでに粉砕していたときのメンバーでしょう。

当時、ひょっとしたら、この実力を日本で発揮してくれれば相当やると思ったのかもしれません。しかし、アダイウトンは今年に入ってから2度も右膝を痛めていて、ドクターの判断ではACL準々決勝のアル・カディシア戦に間に合わないという結論になりました。

ACLを優勝するための補強である以上、何ヵ月もかかる怪我をしていては意味がありません。今回の獲得断念という結論自体は良いと思います。しかし、アダイウトンの獲得断念で、明日移籍市場が閉まることもあり、浦和のこの夏の補強はまったくなしになってしまいました。

正直言うと、こういう不確実な話を進めるときは、他の候補を用意しておくのが必要なはずです。今の浦和に、ボランチとDFが足りないのは明白ですから、ボランチでも良かったはずです。やはり、あまり誠意にこだわって候補を早いうちに絞り込むのは危険ですし、レアル、バルサあたりなら決してやらないミスでしょう。

確かに、ブラジルのドクターがプレー可能と言ったそうですが、移籍金欲しさに本当のことを言わないことはありうると思っていないといけません。まだまだ、世界の中では若いクラブの浦和にとって、この話は痛い教訓になったことでしょう。まだまだ、世界は広く、浦和がリストアップできる候補は限られているのが現実です。

ACLの対戦相手のスカウティングで、ある程度世界対策もできたと思いましたが、まだまだ足りない点も多いことを、今回の件で痛感しました。