スポーツのルールはしばしば変わりますが、レスリングの現在のルールは、どちらかと言えば格下の選手に有利にできています。今のレスリングのルールは、テニスや卓球のように先に2セット取った方が勝ちというルールですが、同点のときにどちらが勝者になるかというルールに現れています。
まず、点の入った引き分けの場合、ラストポイントと言って、後から点を入れた選手の勝ちです。そのため、たとえ1-0でリードされていても、後から1点入れれば勝ちですから、一回相手を場外に押し出せば1ポイントを得て勝てます。
また、0-0の引き分けのときは、カラーボールを引く抽選を行い、当てた方が片足を持つ有利な体勢でスタートできます。ただ、守備側に全く勝機がない訳ではなく、30秒間相手にポイントを与えなければセットを取れます。
伊調馨選手くらい力があれば、足を取られた状態から相手のバックに回ってこの不利な状況をしのげますが、力が互角の相手なら圧倒的にカラーボールを引いた方が有利です。そのため、伊調馨と準決勝で当たったカナダの選手は、最初からカラーボール目当ての試合をしました。
伊調馨の足を掴んだら徹底的に離さないことで、相手に背中を取らせず(足を持っていれば後ろへ回ってもノーポイント)、狙い通り持久戦に持ち込みました。これには世界チャンピオンの伊調馨も相当参ったようで、この準決勝に辛勝した後はなかなか立てなかったくらいです。
こういう事実を見ると、世界の女子レスリングは相当進歩していて、何とか打倒吉田沙保里、伊調姉妹、浜口京子を果たそうと、使える手段はルールぎりぎりだろうと構わないという手で来たと思います。そんな中、前回と同じ結果を確保したのは、称賛に値すると思います。
伊調千春は、1回戦から苦戦続きで、よく銀メダルを取れたと思いますし、銅メダルの浜口京子も、準決勝は中国の選手に完敗でした。順調に勝てたのは吉田だけでしたが、そんな吉田でも、全試合フォール勝ちという訳にはいきませんでした。
苦しんで、もがいた結果、ぎりぎりの勝負を拾って得た今回の全階級メダルという結果は、これから日本の女子レスリングが地位を維持することの難しさを表しています。それでも、今度レスリングの世界選手権が東京で行われるとのことで、これにはメダルに感動した多くのファンが詰め掛けるでしょう。そうやって、メジャーになり、日本が底上げされるきっかけになればと思います。
まず、点の入った引き分けの場合、ラストポイントと言って、後から点を入れた選手の勝ちです。そのため、たとえ1-0でリードされていても、後から1点入れれば勝ちですから、一回相手を場外に押し出せば1ポイントを得て勝てます。
また、0-0の引き分けのときは、カラーボールを引く抽選を行い、当てた方が片足を持つ有利な体勢でスタートできます。ただ、守備側に全く勝機がない訳ではなく、30秒間相手にポイントを与えなければセットを取れます。
伊調馨選手くらい力があれば、足を取られた状態から相手のバックに回ってこの不利な状況をしのげますが、力が互角の相手なら圧倒的にカラーボールを引いた方が有利です。そのため、伊調馨と準決勝で当たったカナダの選手は、最初からカラーボール目当ての試合をしました。
伊調馨の足を掴んだら徹底的に離さないことで、相手に背中を取らせず(足を持っていれば後ろへ回ってもノーポイント)、狙い通り持久戦に持ち込みました。これには世界チャンピオンの伊調馨も相当参ったようで、この準決勝に辛勝した後はなかなか立てなかったくらいです。
こういう事実を見ると、世界の女子レスリングは相当進歩していて、何とか打倒吉田沙保里、伊調姉妹、浜口京子を果たそうと、使える手段はルールぎりぎりだろうと構わないという手で来たと思います。そんな中、前回と同じ結果を確保したのは、称賛に値すると思います。
伊調千春は、1回戦から苦戦続きで、よく銀メダルを取れたと思いますし、銅メダルの浜口京子も、準決勝は中国の選手に完敗でした。順調に勝てたのは吉田だけでしたが、そんな吉田でも、全試合フォール勝ちという訳にはいきませんでした。
苦しんで、もがいた結果、ぎりぎりの勝負を拾って得た今回の全階級メダルという結果は、これから日本の女子レスリングが地位を維持することの難しさを表しています。それでも、今度レスリングの世界選手権が東京で行われるとのことで、これにはメダルに感動した多くのファンが詰め掛けるでしょう。そうやって、メジャーになり、日本が底上げされるきっかけになればと思います。