Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

巴投げ(内柴正人)

2008-08-10 22:39:04 | 他スポーツ
今日は、サッカー五輪代表の予選敗退にがっかりしてから、チャンネルを回すと柔道をやっていたので、66kg級の内柴選手の金メダルの瞬間を見ることができました。サッカーのネタは明日書くことにして、今日は嬉しい気分を文章にしたいので、内柴選手のことを書きます。

柔道は、同じ柔道でも軽量級と重量級では40kg以上の体重差があります。そのため、60kg級と100kg超級とはまったく別の競技のように見えます。一言で言えば、スピードと切れの軽量級に対し、パワーと根性の重量級と見えます。今回、五輪2連覇を成し遂げた内柴の得意技が、「巴投げ」というところに軽量級のノウハウが現れています。

ご存知ない方のために説明すると、巴投げは自分から後ろに倒れ込んで、両手で相手の袖口をつかんで頭越しに後ろへ投げる技です。袖口が離れて空振りに終わると、相手に押さえ込みのチャンスを与えてしまうことから、捨て身技と呼ばれています。

素人レベルの話をして、申し訳ありませんが、この巴投げは体が180度反転するため、障害物を飛び越えて受け身を取る「前方回転受け身」ができる相手でないと掛けられない技です。そのため、体育の授業(私は高校時代体育で柔道があった)では柔道部の友達も自粛していた技でした。

これは、まさに軽量級の醍醐味の技で、後ろに思い切り勢いをつけて投げないと一本勝ちを取るほどのスピードは出ませんから、切れとスピードの技です。内柴選手はアテネのときは見ることができなかったので、巴投げを得意にしていることは今回初めて知りました。そんな技で、66kg級にしては小さな体で、身長で上回る相手を次々投げていくのは快感でした。

そんな内柴選手も、かつて60kg級だった当時、国際大会で減量ミスで失格という大失敗をしたことがあります。柔道人として絶対にやってはいけないミスと、自らを責めて悔やんだそうです。アテネのときは、何とか失地挽回を図ろうと、階級を66kg級に上げて勝負を挑んだ結果、あまり期待されていなかった金メダルを得ることができました。

今回は連覇がかかっていましたし、しかも4年間が決して順調でなかった(少なくとも女子レスリングの吉田選手のように「連勝街道」というわけではなかったようです)こともあってプレッシャーも掛かっていたでしょうが、決勝戦は押さえ込みで一本勝ちと、一本で勝つ日本柔道らしいところも見せられました。ベテランなので、今回が最後の五輪になるかもしれませんが、最高の形で飾れたことと思います。
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ママ亮子「銅」

2008-08-10 10:45:52 | 他スポーツ
昨日は、埼玉スタジアムに出かけていたため、準決勝以降は見られませんでしたが、五輪の柔道の女子48kg級がありました。今回、32歳の谷亮子選手にとって、最後の五輪になるかもしれないと思っていたので、トーナメントの最初の方は見ていました。

谷といえば、16歳で出場して銀メダルだったバルセロナ五輪から、アトランタ「銀」、シドニー「金」、アテネ「金」と、毎回結果を出し続けている、日本スポーツ界全体でも歴史に残る選手です。売り物は、まさに日本柔道のお家芸とも言える、一本を取る技術と切れです。五輪のトーナメント戦の最初の方は、一本勝ちで順当に勝ち上がるのが、全盛期の谷です。

ところが、今回はさすがに5回目の五輪ということもあって、全盛期は若干過ぎたかなという印象も少しありました。それでもきっちりポイントを取って優勢勝ちで準決勝まで上がりましたが、一本を取る谷らしさはなかったような気がします。しかし、谷ももう32歳ですし、既にママですから、力が多少落ちるのは仕方ないところです。

それでも、3位決定戦で見事に一本勝ちで、最後に自分の得意な柔道を見せてくれるあたり、さすが一時代を作ったヒロインです。今後は主婦になるとのことですが、実際は日本の女子柔道界にこれ以上はいない人物ですから、コーチ的な役割や、五輪中継の解説者などの話はいくらでもあると思います。明るい性格で、いつもマスコミにしっかり対応してきた誠実さは、きっとプラスになると思います。

谷といえば、うまく時代の波に乗ったなという印象もあります。自らが16歳で、初めて世界に通用するようになった年齢で、五輪に女子柔道が採用されたのも幸運でした。その前のソウル五輪では、柔道は男子しかなかったのです。今や女性のスポーツは花盛りの時代ですが、ちょっと前には女子柔道も女子マラソンもなかった時代もあったのです。

今では女子の重量挙げすらある時代ですから、そんな時代があったとは若い方には信じられないでしょうが、そういう女子スポーツの流れを作ったのも、谷の功績ですし、ママになっても競技を続けられるということを示したのも谷です。結果的に5度の五輪で、一度もメダルを逃すことがなかったことは大いに評価すべきです。お疲れ様、YAWARAちゃん。
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勝ちたかった(8/9浦和対柏)

2008-08-10 09:55:10 | 浦和レッズ
柏には、前回の対戦で完全に走り負けて、1-2というスコア以上の完敗を喫しています。しかし、今回は浦和も運動量で決して負けていなかったです。確かに、柏の売り物である「取ってから縦に早く」という持ち味は、この試合でも出ていましたが、相馬や堀之内がしっかり帰陣して柏の売り物の右サイドを対応しました。

しかし、先制点は柏に入りました。坪井のクリアミスが菅沼に渡ったのですが、菅沼がボールを受けた位置は普段なら入らない位置です。しかし、プロでもそんなには出ないような豪快なロングシュートが決まって先制されました。ちょうど、その場面は浦和にミスが出た直後でしたから、流れの悪さもあったと思います。

また、浦和にとっては前半の最初の方で平川が痛んで、右サイドの攻撃をトップ下の永井に任せざるを得なかったのは痛いと思っていました。本来なら平川に行って欲しい場面に、永井が出ていたことは一度や二度ではなかったです。しかし、エンゲルス監督が平川を山田と代えなかったのは何か意味があるのではと思っていました。

その意味は、同点ゴールの場面に現れていました。坪井が縦に早く走って、平川のスピードを生かし、マイナスのクロスを阿部勇樹が叩き込んだのですが、たとえ回数は少なくてもいいから、そのスピードでカウンターを機能させるという意味があったと思います。

ただ、昨日は田中達也がアップ中に怪我したということで、急遽ベンチスタートの予定だったエジミウソンがスタメンになりました。高原とエジミウソンの2トップが合わないというのは前から感じていた通りで、二人とも「待ち」のFWということもあって、柏のDFにヘディングを消されるとこれといったプレーができませんでした。正直、前半1-1はまずまずです。

後半は、攻めている回数は浦和の方が多く、柏もフランサがほとんど消されていて、内容的には勝ちたいけど引き分けやむなしかなと思っていたロスタイム、永井が個人技で相手DFを突破してゴールが決まったときは勝ったと思っていました。しかし、フランサにボールを入れれば何か起こると信じていた柏の執念にやられました。

柏はフランサがJ2時代から在籍していたこともあって、チームにすっかりなじんでいます。味方も欺くほどのテクニックは、一番重要な場面で発揮されました。運動量とスピードのチームで一人動かない「異物」が、周りが走ることで生きるというチームでした。柏は強いなというのが、試合後の印象でした。
コメント (2)
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