Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

日本野球界の転機

2008-08-21 18:45:34 | 他スポーツ
サッカーファンの皆さま、ごめんなさい。私はお盆休み明けで、まだ平日のリズムに慣れていないことから、ウルグアイ戦の後半をほとんど寝ていて覚えていません。そのため、ウルグアイ戦のことは書けず、野球ネタにします。

五輪で野球が正式種目になったのは、1988年のソウル五輪からですが、当時は社会人と大学生のアマチュア選抜でした。日本には社会人野球という、高校や大学を卒業した選手がプレーできる絶好の場があるので、このルールは日本には有利でした。

国家アマチュアというシステムのある社会主義国も強く、長年日本の壁はキューバでしたが、それでも日本にとって野球は決してメダルを外さない有望種目でした。しかし、プロとアマチュアの壁が取り払われ、五輪は他競技も含めてプロが解禁されました。

しかし、プロ野球側が協力的でなかった日本は、この流れに乗り遅れます。逆にそれを利用したのが韓国でした。今から9年前の、バンコクアジア大会で、兵役免除をえさにオールプロのドリームチームを作ってきました。

当時、大リーグのドジャースのエースだった、パク・チャンホまで参加したほどです。このチームは圧倒的に強く、アマチュア選抜だった日本は一方的に打ち込まれ、13-0くらいで負けた記憶があります。

この敗戦は、日本の野球関係者に大きな衝撃を与えました。なんとかシドニー五輪にはプロをと、世論は沸き上がりましたが、今度はセリーグの協力が得られず、松坂大輔はいましたがアマチュアとの混成チームでは4位が限界でした。

オールプロのドリームチームがようやく実現したのは前回のアテネ大会からです。確かに全球団から選手が出ましたが、聞いた話ではまだスコアラーや、裏方が十分に整備されていなかったようです。事実、指揮を執る予定だった長嶋さんが病で倒れ、代役を立てなかった野球連盟の対応は疑問でした。

今回は、星野監督自ら、腕利きのスコアラーを手配するなど、前回に比べれば支援体勢は整っています。ただ、その割には予選リーグの戦いぶりは今一つでした。決勝トーナメントで、なんとか汚名返上といきたいところです。
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メダルは取れなくても

2008-08-20 18:48:00 | 他スポーツ
今日は日本代表のウルグアイ戦ですが、例によって平日夜の試合の即日更新は勘弁して頂いて、今日はここまで見た北京五輪の中で、メダルを取れなくても感動した選手を取り上げます。

最大の健闘は、バドミントン女子ダブルス、末綱選手、前田選手のベスト4でしょう。大会前は、同じ女子ダブルスに出場する、小椋、潮田ペア(オグシオ)に注目が集まっていて、末綱、前田ペアに注目した人はほとんどいませんでした。

本人たちにはかわいそうなことに、オグシオじゃないほうのペアと言われたこともあります。バドミントン女子の五輪出場権は、世界ランキングで決まっていますから、世界ランク8位の末綱、前田ペアは、準々決勝まで勝ち上がると格上と当たります。

そんな準々決勝、相手は世界ランク一位の中国ペアで、期待していた人はほとんどいなかったでしょう。しかし、なんと第一セットを8-21で落としながら、残り2セットを連取して逆転勝ちを収め、これまでに経験のない世界の4強にたどり着きます。

私は準決勝を見たのですが、拾う末綱、スマッシュの前田という持ち味は十分出ていました。接戦で、勝ってもおかしくない試合でしたが、相手の韓国ペアが執拗に主審に抗議して、時間を使われたのが不利に作用したようです。

ただ、4位という結果は残念でしたが、NHKが予定を変更して中継したり、日本にバドミントンを広めるという意味では成功だったと思います。末綱が引退するようで、「スエマエ」は残念ながら解散ですが、たとえメダルは取れなくても、十分インパクトを残したと思います。

もう一人、印象的だったのは、女子200m個人メドレーの北川麻美選手です。この選手は地元の埼玉の出身ですが、目を引いた理由はそれではありません。予選、準決勝、決勝と自分の持つ日本記録を毎回塗り替えたことと、めったに見られない「スイムオフ」に出場したことです。

スイムオフは、決勝進出ぎりぎりの8位に、複数の選手が同タイムで並んだときに行われるもので、水泳はスピードスケートのショートトラックのように、決勝の人数を一人増やすことはしないのかと、無情のルールが残念ですが、ここで北川の見せた頑張りは印象的でした。

相手選手に大差をつけて、これなら文句ないだろうとアピールした姿には感動しました。決勝は残念ながら6位でしたが、持てる力はすべて出したように思います。
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ウルグアイ戦プレビュー

2008-08-19 19:11:10 | ワールドサッカー
日本中が五輪ムード一色なので、忘れていらっしゃる方が大半と思いますが、明日札幌ドームで日本代表がウルグアイ代表と対戦します。レッズサポにとって、気になるのは闘莉王の状態ですが、岡田監督が「今回は無理させない」と断言したので、明日は欠場です。

また、阿部勇樹も負傷とのことで、代役候補として長友が招集されています。そのため、レッズの選手は途中出場の可能性がある田中達也に期待する程度です。ただ、今回の岡田ジャパンはパワー系のFWがおらず、背は高くないけど速いというタイプばかりです。

このメンバーだと、引き気味に戦ってカウンター狙いというサッカーになりそうで、ウルグアイがミスしたときを狙って攻めるか、小野伸二のパスセンスに賭けるしかありません。

その小野伸二ですが、ドイツからわざわざ呼んだのですから、使うために呼んだと思います。しかし、どこで使うかは予想が難しいところで、普通に考えたら4-5-1のトップ下ですが、FWに1トップ向きの選手がいないことから、4-4-2で小野伸二はサイドハーフという可能性もあります。

おそらく、岡田監督は中村俊輔の手術という情報が入ったときに、代役になれる技術の高いMFが必要と思ったのでしょう。今回、小野伸二に掛かる期待は相当大きいでしょうし、もし失敗することがあれば、最後の代表戦になるリスクもあります。

ただ、やはり小野伸二は代表にいてこそ輝くというイメージは今でもあります。明るい性格と天性のキャプテンシーは、厳しい試合で発揮して欲しいと、2001年の旅立ちの試合を応援した私は強く思います。

対戦相手のウルグアイは、第一回W杯(1930年)優勝、1950年W杯優勝の古豪です。ただ、もともとこの国はブラジルとアルゼンチンが戦争をしないように、緩衝地帯として作られた国です。国の規模としてはどうしても限界があります。

今では、ウルグアイはW杯の南米予選で通過ぎりぎりの4位を争うチームです。しかし、この国は欧州に多くの選手を送り出している国で、今回のメンバーも欧州組主体との情報です。親善試合ということで、モチベーションが低い可能性はありますが、本気さえ出してくれれば、相当やるチームのはずです。

特に、南米のチームは、予選で2度ずつブラジルやアルゼンチンと当たるのですから、何かチームとしての工夫が見られるはずです。そんな一端をテレビで見られれば嬉しいです。
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ルールぎりぎりを狙われる(女子レスリング)

2008-08-18 18:39:55 | 他スポーツ
スポーツのルールはしばしば変わりますが、レスリングの現在のルールは、どちらかと言えば格下の選手に有利にできています。今のレスリングのルールは、テニスや卓球のように先に2セット取った方が勝ちというルールですが、同点のときにどちらが勝者になるかというルールに現れています。

まず、点の入った引き分けの場合、ラストポイントと言って、後から点を入れた選手の勝ちです。そのため、たとえ1-0でリードされていても、後から1点入れれば勝ちですから、一回相手を場外に押し出せば1ポイントを得て勝てます。

また、0-0の引き分けのときは、カラーボールを引く抽選を行い、当てた方が片足を持つ有利な体勢でスタートできます。ただ、守備側に全く勝機がない訳ではなく、30秒間相手にポイントを与えなければセットを取れます。

伊調馨選手くらい力があれば、足を取られた状態から相手のバックに回ってこの不利な状況をしのげますが、力が互角の相手なら圧倒的にカラーボールを引いた方が有利です。そのため、伊調馨と準決勝で当たったカナダの選手は、最初からカラーボール目当ての試合をしました。

伊調馨の足を掴んだら徹底的に離さないことで、相手に背中を取らせず(足を持っていれば後ろへ回ってもノーポイント)、狙い通り持久戦に持ち込みました。これには世界チャンピオンの伊調馨も相当参ったようで、この準決勝に辛勝した後はなかなか立てなかったくらいです。

こういう事実を見ると、世界の女子レスリングは相当進歩していて、何とか打倒吉田沙保里、伊調姉妹、浜口京子を果たそうと、使える手段はルールぎりぎりだろうと構わないという手で来たと思います。そんな中、前回と同じ結果を確保したのは、称賛に値すると思います。

伊調千春は、1回戦から苦戦続きで、よく銀メダルを取れたと思いますし、銅メダルの浜口京子も、準決勝は中国の選手に完敗でした。順調に勝てたのは吉田だけでしたが、そんな吉田でも、全試合フォール勝ちという訳にはいきませんでした。

苦しんで、もがいた結果、ぎりぎりの勝負を拾って得た今回の全階級メダルという結果は、これから日本の女子レスリングが地位を維持することの難しさを表しています。それでも、今度レスリングの世界選手権が東京で行われるとのことで、これにはメダルに感動した多くのファンが詰め掛けるでしょう。そうやって、メジャーになり、日本が底上げされるきっかけになればと思います。
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朝顔

2008-08-17 14:25:16 | 雑記
携帯を機種変更したばかりなので、ブログにちゃんと投稿できるかテストを兼ねて、自宅の庭の朝顔の写真を送ります。

朝顔と言えば、小学一年生のときに、まず最初に観察日記を書く、定番の花ですね。小学一年生でも育てられる強い花ということで、定番になったと思いますが、私の場合は正直言えば、母に水やりを助けてもらいました。

初めて、植物学者の偉大さを知る機会ですが、そんなことは子供だった私にはわかりません。ただ、今振り返れば、小学校の授業は、子供の無限の可能性を発掘する場だったと思います。当たる可能性は低くても、才能を眠らせない場だったのでしょう。
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リアリスト(石井慧)

2008-08-17 13:29:29 | 他スポーツ
ちょっと古いネタになりますが、男子柔道100kg超級の金メダリスト、石井慧選手の話題をします。石井は、一本を取りに行く傾向が強い日本柔道界の中で、珍しいリアリストで、ポイントを取って勝つのも止むを得ないという考え方の持ち主です。まだ21歳の大学生でいながら、そこまで冷めた目で柔道を見られる人はあまりいないような気がします。

ただ、そういう考え方が身についたのは、石井が重量級の選手だからという理由もあるような気がします。重量級は、軽量級のように投げ技が次々決まることは少なく、パワーと根性の持久戦になることが多い階級だからです。事実、石井の決勝戦は、相手の指導ポイント二つによる優勢勝ちでした。

しかし、相手の指導を誘うことができるのは、石井が豊富な練習量と身体能力の高さが売り物の選手だからということも言えます。また、リアリストの石井といえども、柔道が一本勝ちで突然試合が終わることもあるスポーツということは当然意識していて、取れるときは一本勝ちも取れます。

石井の一本勝ちは、寝技が多いのですが、女子柔道の最重量級の塚田選手(惜しくも銀メダルでした)を見ても、重量級はそういう地味な寝技で一本勝ちを取ることで勝ち上がっていく競技のようです。私のように、4年に一度しか柔道をじっくり見ない素人でも、軽量級と重量級では全然違う競技のように見えます。

事実、私が一番思い出に残っている、重量級の柔道は、84年ロサンゼルス五輪の山下泰裕さんの、決勝戦の押さえ込みによる勝利です。このとき、相手のエジプトのラシュワン選手が、山下氏が負傷した足を攻めに行かなかったということで、フェアプレイの代表格のように言われた試合です。

このとき、山下氏が100連勝以上をやっていて、結局連勝記録が途切れることなく引退したというのも今でも記憶にあります。今では、柔道も国際大会が増えて、試合数が増えていますから、山下氏のような連勝はできないだろうと思います。そんな日本の重量級の伝統を、石井は十分に継承する資格はできたと思います。
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暑さの中の消耗戦(8/16FC東京対浦和)

2008-08-16 23:53:19 | 浦和レッズ
今日は味スタに行ってきました。ちょうど出かける時間に、浦和は雷雨で、これは先が思いやられると思ったのですが、味スタは路面がまったく濡れておらず、結局雨に遭ったのは最初だけでした。

今日のFC東京戦、浦和が慎重なゲームの入り方をしたという印象があります。一見、強気の攻撃的布陣に見える3-4-3ですが、この布陣は、実はFC東京のボックス型4-4-2に合わせた布陣でした。なぜかといえば、浦和の3-4-3で、一人が一人ずつマークに付いていくと、布陣のバランスを崩さず相手CBの一枚を除く全選手にマークをつけられるシステムになるからです。

ただ、相手ボランチに付く格好の、鈴木啓太と阿部勇樹の位置が高く、逆に相手右SBの長友に付いていた永井は引かされる布陣になっていました。これは、おそらく高い位置で鈴木啓太と阿部勇樹がボールを奪い、そこから速攻で達也、高原が走るというゲームプランだったように思えます。

事実、高原が2度決定機をバーやポストにヒットさせたシーンでは、鈴木啓太が起点になっていたはずです。これが決まっていれば会心の勝利ということになったでしょう。しかし、決まらずに0-0で折り返したことで、試合は消耗戦の模様になってきます。

浦和としては、鈴木啓太や阿部勇樹に、いつまでも高い位置からの守備を要求していては、この暑さではいつか足が止まってしまいます。そのため、このバランス重視の慎重策をどこかで崩す、ポンテ投入はいつになるかということがポイントでした。ただ、先に仕掛けたのはFC東京で、こちらも慎重策で入れていた浅利に代えて、ボランチに攻撃的な梶山を投入したのは勝負でした。

ポンテを入れるなら、どうしてもトップの枚数を一枚削るしかありません。そこで高原に代えてポンテということになったのですが、これで鈴木啓太、阿部勇樹を高い位置に張らせず守備的にして、ポンテの卓越した個人技に賭ける布陣にしてきました。ただ、決勝点がその鈴木啓太のパスだったのは面白いです。

しかも、相馬の飛び出しでオフサイドラインをくぐらせるという発想は、相手も虚を突かれたようで、見事に決まりました。その後は、ポンテのパスで面白いようにえぐっていたのですが、相手が赤嶺を入れて3トップ気味にしてきた勝負手で、浦和はすっかり引かされてしまいました。

最後の戦い方は、ベタ引きサッカーで決して誉められた内容ではありませんが、とにかく勝ち点3です。ただ、堤投入で逃げ切るゲームプランは、正直ぎりぎりのところで耐えただけで、破綻寸前だったと思います。戦い方はうまくないなという、ちょっとすっきりしない思いも多少はあった試合後でした。
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よく走った(8/15なでしこ対中国)

2008-08-16 10:03:24 | レディース
中国の女子代表といえば、長身FWを前線に並べて強引なサッカーをやってくるというイメージがありました。ただ、今回の中国は、スピード型の9番を走らせるサッカーでした。しかし、どうも映像を見る限りでは、この9番が本調子ではなかったようです。トラップが足元で落ち着かなかったり、なでしこのDFに体を入れられたりしていました。

なでしこの勝因を挙げるとすれば、何と言っても「よく走った」という一点に尽きるでしょう。中国が後ろでつなごうとしても、永里や大野を先頭にしっかりプレスがかかり、中盤でなでしこが取ることができました。本来なら、なでしこも連日の中2日、しかもノルウェー戦で絶対勝たなければいけない試合をしたことで、疲れていないはずはないです。

しかし、なでしこは練習では疲労困憊だったようですが、試合になるときっちり体調を合わせてくるところはさすがです。今まで、ノルウェーや中国のような、パワー系チームと対戦するときは、ある程度走り負けは覚悟で、少ないチャンスをものにすることを狙うのが多かったです。

今の日本は、体力レベルが向上して、ノルウェーにも中国にも走り勝っています。次第に相手が消耗してきて、日本がペースを握れるようになる展開を見ると、日本の女子サッカーが冬の時代を乗り越えて良かったと思います。実は、シドニー五輪で予選敗退して出られなかった頃が、日本の女子サッカーの冬の時代でした。

一時、いろいろな企業が、外国の女子選手とプロ契約を結んでいたバブル時代がありましたが、そのバブルがはじけた2000年~2002年といったあたりはすっかり休廃部が相次いだ冬の時代でした。そんな冬の時代に、海外で力をつけていったのが、今の日本のエース澤です。何とか日本の女子サッカーをメジャーにしたいという澤の思いは、今回結実したと言ってもいいでしょう。

なでしこリーグにも、神戸のNPO法人が持っている「INACレオネッサ」という新しいチームが出てきていますし、これからまだまだ成長できる下地はあるはずです。もちろん、メダルを持ち帰って欲しいですが、たとえ4位でも、大いに拍手を持って迎えたいと思います。
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理想の戦い方(8/14野球日本対台湾)

2008-08-15 21:28:50 | 他スポーツ
今大会で最後になるとはいえ、野球日本代表がオールプロのドリームチームを結成して、監督に「日本野球の象徴」とも言える星野監督を据えたことで、今大会こそ金メダルを取るという日本野球界の本気度は見えます。ただ、韓国、台湾、キューバのように国を挙げて野球を勝たせるという国は以前からありました。

そのため、今回の野球は、そういった本気な国と真剣勝負をやって、どこまで勝てるかを計る、重要な機会です。おとといのキューバ戦に敗れた日本は、予選突破の4位以内を確実にするためには、何としても台湾に勝っておかなければいけない試合でした。

野球の性質が、日本と台湾で全然違うというのは、こういう国際舞台でないと感じられません。特に、台湾には左バッターが少ないというのは注目点で、つまり足を生かして内野安打でもいいから塁に出ようというタイプがあまりいないという意味だろうと解釈できます。

日本としては、台湾相手のこの試合で、何とかチームとしての戦い方を確立する必要がありました。特に、エースのダルビッシュが乱れて初戦を落とした以上、場合によってはこの日の先発の涌井をエースに繰り上げる可能性もありうるので、涌井には流れを作って欲しい試合でした。

ただ、涌井の投球は決して順調ではありませんでした。なかなかスライダーでストライクが取れず、試行錯誤しながらの投球になっていました。しかし、涌井が緩いカーブでストライクを取ってきたのは台湾の意表を突いたようで、ごまかしもあったにせよ、6回を1失点で切り抜けることに成功します。

今の阪神のJFKに見られるように、先発は6回まで持ってくれれば、強力なストッパーで目先を変えながら戦うというのが、どうやら星野監督のやりたかった野球のようでした。7回は岩瀬、8回は藤川、9回は上原と、各自が役割を果たす投球で台湾を抑え、理想の戦い方はこれだと日本のファンに示してくれました。

ただ、不安点は4番新井の不振です。星野監督は信頼した選手はとことん使うという考えを持っているらしく、新井はそんな「信頼されている」選手のはずです。ただ、2試合ノーヒットという結果を見ると、短期決戦の今大会を考えると、何か手を打つかもしれません。
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北島康介の2冠

2008-08-15 09:35:14 | 他スポーツ
以前の記事で、平泳ぎ専門家で技術のスイマーということを書いた北島康介選手なので、今回の200mは素人目にわかる北島の技術はないかという点に着目して見ました。勝負に関してはかなり早い段階で安心して見ていられる展開だったので、普段は熱くなって目が届かない北島の技術を、ちょっとだけチェックできました。

その技術とは、北島は他の選手より、水しぶきが小さいということです。これはどういうことかといえば、新聞情報では北島は脚力が他の選手より強いから、水面下に潜っている時間が他の選手より長く、水しぶきが小さくできます。これは理にかなっています。これを見たときに思い出したのは、1988年ソウル五輪金メダリスト、鈴木大地元選手のことでした。

鈴木は背泳ぎですから、まったく泳法は違うのですが、鈴木が開発して当時の世界をあっと驚かせたのは、スタート直後から水面の下に潜って、抵抗を最小限に抑える「バサロスタート」でした。あの当時高校生だった私は、水泳の授業でひそかにバサロを試してみたりしたくらいです。

のちに、バサロ泳法はルールが改正になって一定距離以上は禁止され、何メートル以内に水面に浮上しなければいけないとなってしまったのですが、水泳で水面下に潜ることはそれだけ理にかなっているということになるのでしょう。電撃戦の100mとは違って、ペース感覚が大事な200mでは、北島は自分の技術を最大限に発揮しようと意識したのではと思います。

楽しみにしていた世界記録こそ出ませんでしたが、北島しかできない、「ゆったりと泳ぐ」スタイルが本番で発揮できたことに敬意を表したいと思います。北島は今大会をもって引退の意向らしいので、これもまた、思い出の中にしまわれることになるのでしょう。
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