岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

高齢者の運転について、データをもとに考えてみましょう。

2019-04-29 17:13:16 | 日本の仲間

テレビの情報番組などを観ていると、高齢者ドライバーの危険性についてコメンテーターさんなどが声を高くしています。

では、高齢者っていくつからと思われているのでしょうか。

実は法律的な規定はないのですね。

介護保険では、65歳からが第一号被保険者となりますが、これは税収を得るための手段的な意味合いが強く、

実際に介護保険サービスを利用している人はわずかです。

現実的には、高齢者ではないように思います。

職業ドライバーや公的や準公的サービスに従事しているドライバーには65歳以上の方が多いことも実感します。

例えば、デイサービスの送迎には65歳以上の方が多いように思います。

これは一度定年を迎えたのちに社会的な貢献をしようと思われている方々です。

大都市以外の地域では、公共交通機関を使っての通勤は限定的です。

就労や社会的活動を続けようと考えると車なしでは無理という人が圧倒的だと思います。

ある試算では、80歳になっても働かないと日本は立ち行かないそうです。

全世代で働かなくてはならない時代に、通勤手段である車と免許を取り上げるということは無理です。

では、データを基に考えていきましょう。

警察庁のデータです。

最初の表はネットから拝借しました。

年齢別の事故率です。

 右端の数字は平成28年です。一番高いのが10代、そして80代以上、そして半分以下になりますが70代、20代です。

60代になると、3%台になり、30代から60代まであまり違いません。

やはり80代は要注意です。他のデータからも75歳以上は数字が上がっています。

これは目安になります。

以下のデータは、免許保有者数です。

60代までは変わらないと言っていいでしょう。70代から減少して80代で激減しています。

85歳以上の方は、1%未満です。

池袋の事故の運転手が該当します。

現実的な打開策は、安全運転の徹底と自動車の安全装置(自動ブレーキ、逆走警告等)の義務付けだと思います。

(これは高齢者に限ったことではありませんね)

再試験を実施するというのは現実的ではありません。

教習所での講習はする必要がありますが、効果があるかどうかは議論の余地があります。

報道の関係者の方はこの程度の資料は読んでいるでしょうが、無難な結論になるため、視聴率をかせぐためもあり

センセーショナルな報道をするのでしょう。

 

お読みいただきありがとうございました。

画像は、近くの公園のつつじです。


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