岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

原告である浅田達雄さんが不自由な手でパソコンに打ち込んだ文章です。

2017-07-09 21:06:02 | 「65歳で障がい者を差別するな」浅田訴訟

平成2979日、浅田さん訴訟学習会に参加しました。

 

配布された浅田さんの文章を掲載させていただきます。

 原告である浅田達雄さんが不自由な手でパソコンに打ち込んだ文章です。

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[今の気持ち]

 いまだにわからない

「なぜ、65歳になると介護保険優先原則があるのか?」

 学習会に参加のみなさん、日頃からご支援をいただき、感謝しております。ありがとうございます。

私たち重度障害者にとっては介護保険制度は、介護の種類と介護時間が細切れになるためにそぐはないのです。僕の生活スタイルも全く変わってしまいました。重度訪問介護には、「見守り及び移動介護」が認められていますが、介護保険では認められていません。

その上に毎月1割の自己負担がのしかかって生活が苦しくなるために申請をしなかったのす(介護保険の要介護認定申請:岩清水注)。

このようなことをなんとかしてもらえないかと65歳になる以前から何回となく、岡山市に訴えてなんとかしてほしいとお願いしてきました。ところが、誕生日前々日の2月13日に突然、岡山市から障害者福祉サービスの介護を打ち切りの通知がきました。その理由は、介護保険を申請しなかったからです。

 全国の仲間たちが障害者自立支援法意見訴訟で低所得の一割個人負担を撤廃させました。なのに、65歳になると無理やり介護保険に切り替えられるのは不平等で差別です。せっかく、71人の仲間ががんばって勝ち取ったことを無駄にしたくはありません。

 岡山市は、「差別ではない」といい、「岡山市介護給付等不支給(却下)決定、(平成25年2月12日付)を不服として審査請求を行ったことについて、7月3日に上級庁である岡山県は裁決をくだしました。その内容は、「本件審査請求を棄却する」でした。くやしいとともに、腹立たしく思えてなりませんでしたが、これまでの岡山県が私たち障害者の要望に対する姿勢からすると、この裁決は予想されていました。なんでかというと、岡山県の裁決では「65歳になったら、なんで無料の介護が1割負担になるの?おかしいでしょう?」という私の問いにぜんぜん答えてくれていませんでした。それどころか、介護保険を申請しなかったお前が悪い」という結論づけられた感じです。私はどうも納得できません

 同年(平成25年:岩清水注)9月19日、岡山地裁に提訴しました。この間、19回口頭弁論がありましたが、被告(岡山市)側がいっこうに前に進まない状況です。やっと、この19日に最終弁論ができそうです。どんな判決が出るかわかりませんが、勝利するまで頑張りたいと思うようになりました。幾度となく、やめてしまおうと思ったことがありますが、ここで、止めるなんて懸命に弁護をしてもらっている弁護士の先生や支援してくださっている方々に申し訳ないのはもちろんのこと、これまでの歩んできた人生が崩れてしまうように気がして、二度と裁判をやめたいと思わずに必死で粘り強くがんばります。現在の心境は、勝利して皆さんとともに喜びあいたい気持ちでいっぱいです。

 私の願いは、支援法の7条をなくすこと、福祉が障害者や弱い人を助けるために頑張ってくれるようになること、そして障害者は、介護保険に移行しなくても100%支援法で介護を受けられるようになることです。

 ある人がこう言っていました。“よい制度、よい法律は、人に対する優しさの表れである” 私もその通りだと思います。

 憲法に添って、介護保険法・障害者総合支援法等すべてが弱い人に優しさを発揮する中で作られていかなければ、よい制度にはなりません。そして、それらをすべて障害者権利条約の精神に合うものであってほしいと願っています。私たち障害者抜きでは、制度を作らないでほしい!!『みんなが、平等で幸せに暮らせる世の中で一生を終わりたい』それが願いでもあります。

 今後ともそうか、よろしくご支援をお願いします。

                                     2017年7月9日

                                 「浅田訴訟から見えてきたこと」の学習会にて 原告 浅田達雄

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