北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

よし、中国でチーズを売ろう

2010-11-22 23:43:53 | Weblog
 昨日会った中国ビジネス専門家の講師お二人によるセミナー本番が開かれました。
 まずOさんからは中国の富裕者像についての説明。具体的な数字が物語る中国富裕者の実像は、

①82万5千人とは、資産が1千万元(=1億3千万円)以上ある富豪の数。その内訳は北京17%、広東16%、上海14%など、沿岸部に7割以上がいます。

②5万1千人とは、資産がさらに十倍の13億円以上の資産持ち。その極端さは日本では理解出来ないでしょう。
   
 世界のブランド品は中国でも大人気。日本の化粧品は中国人に人気があるので、中国人観光客を目当てに売り場を広げる国内デパートが多くて、Oさんにも拡張計画を相談に来るようですが、かなり拡大したつもりでも、実はもう日本国内の化粧品売り場は中国デパートの継承品売り場の1/3位の広さしかないんだそう。

 つまりそれだけ中国のデパートの化粧品売り場は大きな存在になっていてそれを目当てに買いに来るお客さんがいると言うこと。もう日本の方が進んでいるというのは思いこみに近くて、いつまでも上から目線で物を考えては行けないのだそう。 ううむ、頭を切り換えなくては。

    ※    ※    ※    ※

【旅行関連の話題】
 日本でも海外からのお客さんを受け入れるために日本政府観光局(JNTO)という事務所を中国の北京、上海、香港の3箇所に置いています。

 このJNTOの資料によると、2009年度の海外からの観光客で一番多かったのは韓国で159万人、続いて台湾が102万人、さらに中国が101万人と肉薄。もう第二位になるのは時間の問題です。

 世界的な不況下にあって、他の国が対前年で数字を落としているのに対して中国は一貫して+の伸びを維持しています。2009年では主要アジア市場からの来訪が65%で、主要北米・欧州・オセアニア市場からは22%に留まっています。アジア市場が急速に拡大しているのです。

 最近特徴的なのは、十年前よりも年齢層が若い層の伸びが著しいこと。20~30代の女性が来日客の30%以上を占めていて、これからの要注意セグメントであるようですよ。

 20~40歳の方若い人でも親が金持ちという人は多く、ジャニーズのチケットさえあれば300人は軽く集まると言われているんだそう。なかにはジャニーズの公演チケットをネットオークションで10万円で落札し、親にねだって週末日本へ来るという高校生もいるんだとか!!


が多く日本を訪問するようになっている。
 商用→観光、団体→個人、経済力が向上、

 訪日中国人の3/4は東京通過。リピーターに対する訴求、旅行造成がもとめられている
   
 またゴルフ関連では、ゴルフ経験者が日本では1600万人なのに対して現在の中国では300万人(人口の0.0023%)とのこと。しかしこの数は2015年には日本を追い越すとの予測があるんだそう。すごい伸びです。 


 Oさんは、「中国のスピード感に日本はついて行けていない。中国は2ヶ月先を即断即決で行って行く。考えは良くても決断が遅れれば他に取られる。中国では海外に1300万人が出国しているけれど、そのうち日本に来ているのは100万人に過ぎない」と警鐘を鳴らします。

「世界との競争で、世界中が中国人誘致で動いているのに日本ではタイにもフィリピンにも負けている。セブ島はもう中国アイランドですよ。誘致合戦に負けて良いわけはありません。地方行政における一体化が大切だし、日本が国として一体となれるかではないでしょうか」

「観光のリソース、受け入れ態勢などがリピーターに繋がる本物の質です。今来てもらおうと場当たり的な補助をしたところで、長期的にはもちません。自治体も一つで頑張っていずに、地域の連携で受け入れを強化したほうが良いです」



2.物流、物産 

 上海1920万人、こうそしょう7724万人、せっこうしょう5180万人、こうそしょうでるたで1億5千万人

 日本企業は上海市内に7994社(2010.6現在)あって、昨年の在留邦人数は48000人、出張で一時滞在している人を入れるとつねに10万人いるといわれます。

 上海市には30万人の台湾人がビジネス中でこの人たちは日本をよく分かっています。上海では日本の投資額よりも台湾企業の方がおおきな投資をしている、台湾人の駐在の人数も多いです。

 上海には巨大な富裕層のマーケットがあって購買力は桁違いです。台湾人など商品説明をする必要のない良い客が存在している。水産品は人気の高い商品なので強く入れて欲しいニーズがあります。

 ところが水産加工で進出を希望するところは日本全国にあって、差別化ができないまま出ては潰れています。9月末では199店舗を確認。
 水産品と言っても、釧路、宮城、長崎…といった国内の競争相手との差別化をどう図るかということへの戦略が必要で、これが結構たいへんです。

【乳製品が穴場】
 しかし、チーズはほとんど中国では作られていません。日本への信頼も高い。釧路では乳製品がよいのではないか、と思っています。乳製品でいちはやく釧路ブランドをたちあげて、そこで流行らせてそこに水産品を入れればよいのでないか、と思う。

 水産では競争が激しすぎる。ワインを飲む人は高所得でチーズが合う。ヨーロッパからは輸送コストだって安い。物産成功のロードマップを作るとしたら第1フェーズはチーズではないかと思う理由がそこにあります。

    ※    ※    ※    ※

 Oさんからは、地域の発憤を大いに望むとしめくくりました。

 先にチーズで乗り込んで、水産も市場を開拓する。居酒屋に続いてはチーズの可能性が見えてきました。早く決断をしなくてはね。 
コメント
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