今日の日経新聞に「重機操るボランティア」という記事がありました。
「地域の風」というコーナーで、「災害の被災地で頼りになるのが重機だ」とのうえで、「一般の人が重機の操作を修得できる講座を開き、重機を操るボランティアとして被災地に派遣している団体が長野県小布施町にある」との記事でした。
私が大特免許と車両系技能講習(整地)を取得している最中に発生した能登半島地震では重機ボランティアが出動した、とあって、この手の資格取得の背中を押してもらった気がしたものです。
記事にある団体とは一般財団法人・日本笑顔プロジェクトで展開している施設が防災パークnuovo(ノーボ)。
そしてまさにこちらが重機ボランティアを派遣した元団体なのでした。
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そもそもこの団体の発足は、2019年10月に発生した千曲川の氾濫でこの地域の果樹をはじめとする多くの農地が被災したことで、手作業によるボランティアの限界を感じたことが発端なのだそう。
手作業は限界だ、と重機を手配したものの肝心のオペレーターが不足です。
黙っていると果樹がどんどん弱ってしまう危機を前に、団体代表の林さんは自ら重機オペレーター育成に乗り出すことを決めました。
とりあえずは「小型車両系(3t未満)建設機械運転業務特別教育講習(特別講習)」で小型の重機運転ができる資格取得者を獲得しようと、本拠地である小布施のお寺へ講師を招いて、特別講習を開催してもらいました。
講習は20019年12月~20年2月にかけて合計6回開催されて、重機の構造や関係法令などの座学と筆記試験、続いて実際の重機を使った実技講習を経て、全部で6回の講習で115名のオペレーターを確保できたのそうです。
こうした経験を踏まえて、「災害への備えを楽しみながら」という視点で構成されたのが、体験型ライフアミューズメントパーク「nuove」でした。
nuovoとは、イタリア語で"新しい"を意味する言葉ですが、同時に「農業」+「防災」の「農防」も書けているとのこと。
平時を楽しみながら有事に備えるという日本初の施設です。
こちらでは重機の免許取得講習を開催して、1000名のオペレーターを育成したい、と大きな夢を持っています。
同時に、実際の被災地での重機捜査は難しいところがあることから、現場を想定した訓練場にもなるとのこと。
このnuovoは、千葉県と埼玉県にもあるようですが、災害の多い我が国の現状を考えると、北海道にも1か所はあって、日頃から小型の重機を動かせる人材を確保することが極めて大切なことだと思います。
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実際私も、資格は取得したものの日頃から日常的に機会に触っているわけではないので、すぐに動かせるかと言うと自信はありません。
この手の訓練施設は近くにぜひあってほしいなあ。
子供の時から重機に親しみましょう、スローガンは「ヒーローになろう」ですって。かっこいい!
【日本笑顔プロジェクト公式サイト】 https://egaonowa.net/nuovo/