先日、同世代でやはり介護の資格を取った友人に会いました。
彼も機会があれば介護の仕事をしても良いと思ってはいるものの、まだ介護の仕事には着いていないとのこと。
「でも仕事にするかしないかに関わらず、この歳で介護の勉強ができたのは良かったと思うんだよね」と彼。
私もそれは感じていたところです。
「だってさ」と彼。
「僕らの社会は、社会人としての知識や素養を身に着けるために小学校から大学まで勉強させてもらっているんだよ。社会人になるためにはそれだけの準備期間と学習機会を設けているのに、高齢になるという事への知識や素養を身に着ける機会はないだろう」
「確かにそうだね」
「歳を取るという事がどういうことなのか、どういう変化が自分に訪れるのか、自分で日常生活をこなすことができなくなったらどこに相談するのか、そもそも介護せいどってどうなっているのか。そんなことを勉強しないままに自分の高齢期を迎えるというのは、小中高大を経ずに社会に出るようなものだと思うようになったよ」
まあもうすぐ高齢者と言うのは現役の社会人なのであって、ある程度のベースはできているうえでの高齢化です。
幼子が成長するのとはわけが違うとは思いますが、それでもこの先に何が待ち構えているかをしらないまま進むのと、ある程度知識を持って予想を立てて立ち向かうのでは構え方がかわるかもしれません。
高齢で体が弱るのは、どこがどう弱るかは予想がつかないものです。
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さらに別な日に、病院で以前地域の会合でお世話になった10歳年上の方に会いました。
するとその方は「小松さん65歳? 僕は体力で言うと65歳がピークだったなあ。 そこからだんだんに歩く速度が遅くなったりして体力が減ってゆくのを感じるようになりました」と言っていました。
これからゆく道のことをまずは少しずつ勉強しておきたいものです。