北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

北海道の秘境、朱鞠内湖で孫と娘とワカサギ釣り

2024-02-11 20:54:46 | 釣りのはなし

 

 もうすぐ札幌を離れる娘と孫と、思い出を作ろうとこの三連休は北海道の秘境朱鞠内湖にやってきました。

 定宿のレークハウス朱鞠内がなんとか取れて、二泊三日の朱鞠旅、昨日は到着するだけにして今日の日曜日にワカサギ釣りに出ました。

 宿から眺める早朝の日の出も美しいのですが、今日ばかりはガツガツせずにゆっくりと朝食を取ってから湖に出てゆきます。

 朝8時前とのもなると駐車場はほぼ満車状態で、湖面にはたくさんのテントが並んでいて、(こんなに朱鞠内湖のワカサギ釣りは人気なんだ)と改めて驚きます。

 トイレの関係もあるので、あまり遠くの釣り場には向かわずに前浜の適当なところに穴を開けようと思ったら、漁組の方がいて「ここがいいよ、機能も学生さんたちが来て釣れてたからね」という穴のポイントを教えてくれて、あまり苦労をせずにテントの場所が決まりました。

 水深は3mほどですが、魚探には魚影も濃く出ていて釣果が期待できそうです。

 とはいえ今回は、とにかく娘と孫に釣らせるのが目的。

 私自身は釣らずに餌替えや魚外しなど、妻と娘と孫のサポートに回りました。

 2歳半の孫がぐずったりいやがったりせずに釣りに参加してくれるかどうかが一番のポイントだったのですが、始めこそグダグダだったのが大人が釣りをする動作を観ていたのか、後半はそこそこやる気になってくれて賑やかな釣りになりました。

 大人なら電動リールでバンバン釣るところですが、娘と孫なのでプラスチック製の手巻きのリールに、一番安いワカサギ竿をつけて格好だけ"ワカサギ釣りらしい"格好で釣りをします。

 とはいえ、「まだ動かさないで待って」と言っても竿を振り回すし、「まだ巻かないで」と言ってもどんどんリールを巻くわで、はちゃめちゃなのですが、それでもまぐれでもなんでもワカサギをヒットさせて一人でワカサギを釣り上げました。

 孫の人生のプロフィールに、「2歳で朱鞠内のワカサギを釣る」と書くことができる一生の称号を手に入れたというわけで、今回はるばる朱鞠内湖へ来たかいがあったというものです。

 ホテルのスタッフの皆さんにも良くして頂いて、こういう秘境に馴染みの定宿があるという豊かさを大いに感じました。

 娘と孫との良い思い出ができました。


     ◆


 夜にロビーでくつろいでいると、漁組の組合長にしてNPO理事長の中野さんがやってきて、よもやま話になりました。

 昨年、釣り人が一人で釣りをしているときにクマに襲われて無くなるという大変な悲劇に見舞われた朱鞠内湖ですが、こんな大自然の土地にあっては熊との付き合い方、共存と言うのは大きなテーマです。

 中野さんは今、ハンターになるための狩猟免許を取得している真っ最中なのだそう。

「昨年の熊騒動もあって、熊や鹿といった動物を撃つことができるというスキルが大事なんだと思いました」と言いつつ、「ぜひとも小松さんも狩猟免許を取ってくださいよ」とひとしきり口説かれました。

 今中野さんは、「やはり地元にハンターがいなくてはだめだと思って、息子と娘にも免許を取らせていて、僕自身も免許取得中です。小松さんもぜひ」と言います。

「僕などはもういい歳ですから無理ですよ」
「いえいえ、全然!50代の僕が、免許の講習の部屋では若い順に下から二番目ですよ。あとは70代、80代の人だっているくらいですから、まだまだ60代なんて若い部類ですよ!」

 中野さんは、「やはりもっと道民全体に、熊とどう付き合うのか、という議論が欠けているように思います。話は両極端で、危ないから殺せ、と言う人がいれば、可哀想だから殺すな、と言う人もいる。そのどちらも熊と人間の距離感を保ちながら共生するという視点が欠けているように思いますね」と、熊と人との共生を図るような価値観が育つことを期待しているようです。

 さすがに私もハンターの免許まではもう無理だろうと思いますが、もっと若い人たちに、実は趣味としても奥深い"狩猟"ということに関心を持ってもらっても良さそうに思います。

 
 自然に近いという事は、都会と違ってそれだけ自然との付き合い方がより濃密で繊細な関係性を求められるという事なのでしょうね。

 朱鞠内湖は北海道の中でも秘境の中の秘境です。
 

 

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