我が家は玄関の一部に木の板の外装材を使っています。
木材のために表面の塗装が部分的に経年劣化してみすぼらしくなってきます。
以前から塗装をし直さなくてはと思っていたのですが、まだ釣りが本格的に始まらないうちにと、今日一部の塗装作業を行いました。
塗装は文字通り防腐剤を「塗る」わけですが、以前の塗料を残したままその上に塗ると、表面の汚れや木部の腐食などがあって、塗装がうまく乗りません。
塗装工事において、さび落としや脆弱な旧塗膜の除去などを行うことを「ケレン」とか「ケレン作業と言います。
この作業をするかしないかで、仕上がりの美しさや塗膜の寿命に大きな影響を及ぼすので、実は塗装においては塗料を塗るよりもこの事前作業の方がよほど大切なのです。
今日は木材作業で、友人から電動サンダーも借りてあったのですが、実際に使ってみるとモーター音が馬鹿でかくて近所迷惑になると判断し、ワイヤーブラシによる手作業に切り替えました。
木の外壁は結構高さがあるので、はしごをかけてヒヤヒヤしながらの作業です。
なんとか今日のところは塗り終えましたが、まだ車庫の扉などが残っているのでこちらは次回まわしです。
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…で、この「ケレン」という言葉、一体そもそもはどういう意味なのかが気になりました。
歌舞伎などの演劇用語で「けれん味がない」というのは「ごまかしがない」というような意味で使われるとのことですが、こちらのケレンも語源は分からないようですが、塗装のケレンとは意味が違うみたい。
塗装のケレンの語源をネットで当たると、どうやら英語の「クリーン(clean)=きれい」らしいということがわかりました。
そしてその意味の通り、塗装の前には下地をきれいにしましょう、ということなのです。
ネイティブが"clean"と言う発音が、「ケレン」に聞こえたらしいのですが、当時の職人が必死で聞き取って書き留めたかと思うとちょっと微笑ましいところがありますね。
さて、残りの部分もケレンから始めますか。