星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

8月の終わりに…

2024-08-30 | MUSICにまつわるあれこれ
8月も終わろうとしています。

困ったのろのろ台風のおかげで今週はいろんな予定が延び延びになるばかり… 延ばせる予定なら良いでしょうけれど、、 とにかく被害に遭われる方が少ないことを願ってます。。

今月は ジョージの音楽を聴いていました。 8月のはじめにはジョーさんの「Hiroshima」も聴きました。 父と近い御命日にはいつも思い出します。
そうそう、 パリ五輪の頃には 長谷川きよしさんの「愛の賛歌」を・・・ 長谷川きよしさん、 50年前から聴いていた記憶がありますが この映像を見て全然変わりのない歌声にびっくり、、 いま75歳でいらっしゃるそう。。 歌詞もギターも歌声も素晴らしいのひと言。
 長谷川きよし - 「愛の讃歌」
 https://www.youtube.com/watch?v=zroanRVwg8c

ジョージに話をもどして、、 The Concert for Bangladesh のアルバムがオフィシャルで公開されていたのであらためて聴いていて、、 (本当に、5秒で私を幸せにしてくれる音楽…)とつくづく思っているこのイントロ、、 (そしてこの中のジョージのソロ!)
 Something (Live)
 https://www.youtube.com/watch?v=4SO5q5E5rCA

バングラデシュコンサートでは 他で聴けない最高の演奏、と思える楽曲がいっぱいあって、、 レオン・ラッセルさんもそのひとつ、、 映像が見たくなってきます
 Jumpin' Jack Flash / Young Blood (Live)
 https://www.youtube.com/watch?v=uWTmd7P0Nbs

レオン・ラッセルさんの曲でも弾いているビリー・プレストンさんの「That's The Way God Planned It」という曲を知ったのもバングラデシュライブからでした。。 でも今日はBBCの Later からの演奏を。 ビリー・プレストンさんもすばらしいですが、 ジュールズ・ホランドさんもにこにこしてるだけのオジさんではないという、名演。
 Billy Preston - That's The Way God Planned It (Later Archive)
 https://www.youtube.com/watch?v=XQ3XNtdzSFA

「すべては神が与えしもの」 ひとの命も、ひとの暮らす土地も、、 なのに争いがやまないのは、 貪欲ゆえか、それとも神の掟がそれぞれに異なるという そういうことなの?  いつまで、どれだけ、砲弾が飛び交わないとならないの…
 Blowin' In The Wind (Live)
 https://www.youtube.com/watch?v=DX1fB1Q3RSg

この曲の↑ コメントにもあるように、このバングラデシュでのボブ・ディランさんのこの歌はベストバージョンと言っても良いのではないかしら。。 
ボブ御大、83歳。 50年どころか 60年以上歌い続けて 歌声も演奏も変遷をつづけてきたけれど どの時代の演奏を聴いても 「遠い昔」という感覚が無いのは何故だろう…

終戦から何年、、 戦争の記憶が、、 という時に感じる「遠さ」、、 終戦から60年代まではたった15年しか隔たっていないのに、、 自分の感じる60年代と、 終戦をむかえた日本のあの時代に対する感じ方の隔たりはなぜこうも大きいのだろう…

 ***

今朝 「史上最も偉大なギター TOP100」という記事を amass で見て(https://amass.jp/177521/) ビルボード誌へ飛んで全リストを見ていました。。 ギター好きゆえに、 写真が載っていなくても 誰それの何というギター、という見出しだけで (ああ、あれ)と色や形が浮かんでくる、、 アルムジャケットに写っていたり、 ライブ映像で見たりしたものが多いし、ね。。

エルヴィスの 1942 Martin D-18 など、 戦争中でもギターはちゃんと作られていて(日本の戦時中では考えられない…) 、、しかも 今でも立派に弾けるし、 50年代くらいのギターなら今でもみんなライブで使っている。。 戦闘機なら? ありえない… 


8月が終わります、、



音楽も ギターも、、 ちっとも古びていないのに、



地球が、、 気候が、、 人間が、、 どんどん壊れていくのがこわい…




変わらずにいて欲しいもの たくさんあるのに…




災害の無い 9月になりますように・・・

カナダ建国の歴史と家族の物語(その3):『ノーザン・ライツ』『バード・アーティスト』ハワード・ノーマン著

2024-08-20 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)
7/24 に カナダ建国の歴史と家族の物語(その2)を書いて以来 ほぼ1カ月経ってしまいました。 立秋も過ぎましたけれど まだまだ猛暑に台風にゲリラ豪雨に…

そろそろ暑さから逃れて 移住したくなってしまいますね(笑 ・・・それはムリなので せめて物語で秋の似合う大自然のなかへ。。



『ノーザン・ライツ』ハワード・ノーマン著 川野太郎・訳 みすず書房 2020年


舞台は1950年代の カナダ マニトバ州北部。 前回のトロントがあるオンタリオ州の西隣。けれども五大湖に面した前回の地方とはまったく逆で、 ずっとずっと北、北極海につながるハドソン湾に近い地方の話です。

内容はみすず書房のページにリンクしておきます(>>

たった1軒だけの村。 母と息子のノア、 父は地図製作者なのだけれど、常に家を留守にしていて帰ってくるのはクリスマスとほんのたまに予告も無くふらり、と。。 

この本を読みはじめた時、(日本て北緯何度まで?)(北緯60度って北極圏?)とか私が質問するので煩かったのか、 家族に昔の地図帳をほいと渡されて、、それでカナダのマニトバ州を見たのですが、そこには南にウィニペグという都市と 北のハドソン湾沿いにチャーチルという町と、たった二つしか町が無い。 ウィニペグ以北へ通じる鉄道も書いてない。。 マニトバ州の北部って人いるの? 住めるの…? それで google mapを見てみたのですけど、 マニトバ州を拡大、拡大、、いくら拡大しても次から次と大小の湖が浮かび上がってくるばかり、、

上記のみすず書房のページに 本の目次が載っていますが、そこにある「パドゥオラ・レイク」という湖も(あまりにも湖が沢山あって)ついぞ見つけられませんでした。。

湖ばかりの地で鉄道も見当たらなく、、 この本では交通や物流の手段は「郵便飛行機」。 水上にも着水できる郵便機がいくつもの湖をまわって集落ごとに荷物を届ける。 時には人を乗せて別の集落へ連れてってくれる。 

『ノーザン・ライツ』の冒頭で、母とたった二人で暮らしていたノアの元へ、ある日 両親を亡くした従妹がやって来て新しい家族として暮らし始める。 少年になったノアは、同年代の子がいる別の集落へ夏のあいだだけ行ってその子の家で暮らすようになる、、 でもその子を育てているのはほんとの両親ではなくて、、。

7月に書いたカナダの物語『優しいオオカミの雪原』(>>)も、 『ライオンの皮をまとって』(>>)も、 産みの両親以外のひとと暮らす家族関係が描かれていましたが、 『ノーザン・ライツ』でも〈家族〉とは何だろう… と考えさせられます。 
ほとんど不在のノアの父親、 父と母の夫婦という関係、 親を亡くした従妹、 友だちの村で過ごすノアを育ててくれる人々、 狩猟をし、デコイを作る男、 村の商店主、 先住民の教え、、。 極北のちいさな村では みんなが少しずつ繋がって 少しずつの家族のように支え合っている。 

ある時 ふいに無線機を持って帰って来た父(そしてすぐにまた行ってしまうのですが…) 無線機をラジオの周波数に合わせて都市トロントのラジオを聞く。 本の朗読の時間、 音楽の時間、、 ラジオはノアの学校にもなる。。 村で唯一の商店で開くパーティー、 無線機から流れるラジオの音楽。 パーティーにはやって来てもダンスには加わらず、 でも共に時を過ごして帰っていく先住民の人たち。

ノアの成長と、 極北の暮らしと自然、、 悲劇も起きるのだけれど でも物語はどこかあたたかく、 登場人物はそれぞれに真摯で、 うつくしい。

後半の物語は、 村を離れるという母の決断、 大都会トロントに舞台を移して、 潰れかけた映画館を買い取って そこで家族の新たなスタートをするノア達の物語になります。 消えた父親のその後や、、 ラストには ノアの少年時代の記憶とのちょっとしたミラクルな出会いも。。 

読み終えて温もりの残る読書でした。

 ***


『バード・アーティスト』ハワード・ノーマン著 土屋晃・訳 文藝春秋 1998年

同じハワード・ノーマンの小説。 当初は『ノーザン・ライツ』だけ読むつもりだったのですが、 その紹介文に 「デヴィッド・ボウイが「人生を変えた100冊」に選んだ長編小説『バード・アーティスト』の作者ハワード・ノーマン」と書いてあって、 ノーザン・ライツの紹介なのに何故わざわざ『バード・アーティスト』の作者、と書いてあるんだろう… と気になって、、 

こちらの舞台は、 1910年代の まだイギリスの植民地だった時代のカナダ東海岸、 ニューファンドランド島。 本の目次と、 物語の冒頭部分が紀伊国屋書店のページに載っていますので そちらにリンクします(>>https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784163180502

『ノーザン・ライツ』と同様に、『バード・アーティスト』も ファビアンという男の少年時代からを描く、 ファビアンとその家族の物語なのですが、 物語の冒頭で 「私は灯台守りのボソ・オーガストを殺したが…」という告白があり、 それによって読む者はこの小説が穏やかなものではない、 ファビアンの闇の部分にも触れる心の準備をさせられます。

ニューファンドランド島は美しい島。 パフィンをはじめとする水鳥の宝庫。 ファビアンは幼い時から鳥を描くことに魅せられ、 ただひたすら鳥の絵を描きながら成長します。 、、大自然はとても美しいはずなのに なんとなくファビアンに寄り添えない印象なのは、 ファビアンには主体性が感じられないこと。。 鳥をみつめて描く、、 そのままに ファビアンは周囲の出来事をただ見つめている。 言われるまま、というか流れのまま。 恋人とも、家族とも、 結婚までも、、 特になにかを主張するでもなく言われるまま…

(理解できない…)と思う部分がとても多くて、、 ファビアンの主体性の無さもそうですが、 ファビアンの母の行動も、 家族の崩壊を招いたその後の生き方も、、。

『ノーザン・ライツ』のノアの物語の穏やかさは それはリアルな物語ではなく、 どこか夢物語なのだとでも作者は言おうとしているかのように、 『バード・アーティスト』では不可解な心理や不正やあやまちが描かれます。

その一方で、 この村に生きる人物のなかには、 ひとすじの真っ当さを感じられる登場人物もいて、、 作者は 罪を背負うことになる主人公のほかに、 誰にかえりみられることもない代わりに自分にとっての真実を保って生きている人間をも書こうとしたのかな、とか思ったり。。 

「デヴィッド・ボウイが「人生を変えた100冊」に選んだ…」というのも含めて (わからない…よくわからない…) と思いながら読んでいました。。 それが人間のリアル、 人の生き様のリアル、、 なのかもしれませんけれど…。

 ***

ところで…

昨夜の満月 スタージェンムーンでしたが、 カナダのトロントにほど近いところに スタージェン湖というのがあるそうです。

このSturgeon Lakeに限らず、 トロント近郊にもたくさんの湖があって、 湖畔にはコテージなどがあって、 大都市トロントに暮らす人たちは休日にコテージを借りて キャンプをしたり、 湖でカヌーを漕いだり、 フィッシングをしたり、、ですって。。 羨ましいな。。

、、なんて言う私も 子供時代には湖で遊んだ記憶があります。 全面結氷した湖でスケートしたことも何度も。。 森のなかの湖と真っ青な冬の空と真っ白な湖の雪とアイスリンク。 それは今まででもっとも美しい記憶のひとつ。 どこまでも透明な空気。 氷のちょっとした凸凹と、 そこに引っかかるスケート靴のエッジ。 ゴゴゴ…と湖の氷が軋む幽かな音。
温暖化のすすむ地では これから先もう二度と体験できない〈湖からの恩恵〉でした。



あぁ… 湖に行きたくなりました…









 何年も前の写真…

Sturgeon ハーフムーン

2024-08-19 | …まつわる日もいろいろ
お月さま・・・

昇ってきたと思ったら すぐに雲のなかへ…

今は 豪雨がせまってきています






スタージェンムーン。



雨雲のむこうだからといって満月が欠けるわけでもなく 月満ちる夜のちからはきっと地球にふりそそいでいるよね…



願いごと



地球を あなたを  お守りください


予期…を 佳きに…

2024-08-10 | …まつわる日もいろいろ
今朝一番で 衝撃的なニュースが・・・

東京交響楽団さんの音楽監督ノットさんの後任に ロレンツォ・ヴィオッティさん!
 https://tokyosymphony.jp/news/52081/

2026年4月から3年間。 まだ少し先のことではあるけれども、、 う~む 全く予期していなかったな~~~ ヴィオッティさんとは。。

ヴィオッティさん&東響の指揮はいままでに2度見ています。 23年9月の「英雄の生涯」(>>)と、 19年7月の ドヴォルザーク7番(>>)。 さっき読み返してみましたが ヴィオッティさんの指揮に私が戸惑っていた印象ばかり… 髪をおもむろに掻き上げたりするのが気になって サッカー選手がよく使っているようなヘアバンドでも持ってってあげよか… なんて正直思ったり… 、、でもまあ… 演奏の記憶は悪くはなかったですし、 「英雄の生涯」はニコ生でも見直したし 過去の公演中でもとても記憶に残っている演奏でした。 、、でも 音楽監督とは想像してなかったな~~、 ウルバンスキ氏が他へ行ってしまわれたし、 ポペルカさんなら凄い!と思ったけれど急に超有名になってしまわれたし、、

来月来られるオッテンザマー氏や 6月にデビューされたマトヴィエンコ氏とかが候補になっているのかな… などと考えたことはあったのですが ヴィオッティ氏は頭に無かったです。

、、驚いたことはおどろいたけれど、 ヴィオッティ氏は華もあるし 指揮姿もエネルギッシュだし イケメンかつお洒落でそれはそれは人気も出そうですし、、 ファッションブランドのアンバサダーなど務められる程だし、、 だからこそ尚更 想像しなかったんですよね、、 年間何度も来日されるの? サマーミューザも振ったりされるの?

余りにも見た目がノーブルだから想像の範疇に無かったんですが、、 音楽面で考えれば、 ノット監督のチャレンジングな精神が大好きだったので、 ヴィオッティさんにも是非とも東響さんと新たな冒険に挑戦していただきたいと思います。 オペラティックなものなどはとても似合うだろうと以前にも思いましたが、 だからこそ意外性のあるプログラムも期待してしまいます。。 なんて言って、、 その頃までわたしが元気でいられるか わかりませんけど・・・(苦笑

 ***

お盆のお休みがはじまろうという時に、 西での地震につづいて 昨日は神奈川で地震。。 そして台風や大雨、 猛暑。。

せっかく旅を楽しめる日常が回復したかと思ったら、 海にも入れないのは 子どもさんとかとっても残念だろうと思います、、 せめて子供たちの夏休みの間くらいは 楽しく穏やかに過ごさせてあげたいものなのに・・・


、、 お盆のお休みと関係ないわたくし宅は今週も来週も 平常運転。

..

前回の手術の後、 東京オリンピックが見られるかしら…? と考えていましたね・・・ 東京五輪も、 その4年後のパリ五輪も、、 楽しく見ています。 おとといも 猛暑のなか歩いて病院まで行って来ました。 (つぎの手術… なんて話も出るには出ているのだけど、、 決断はまだできない…)


26年度のヴィオッティさんの公演も 見に行けたらいいな・・・



まいにち まいにち がんばろうね。。




どうぞ 良いお休みを。



炎暑の8月は音楽とともに…

2024-08-02 | MUSICにまつわるあれこれ
8月になりました。

なんだか猛暑にも慣れたみたい…笑 …といっても炎天下はできるだけ外出しないでいますが。。

先週末のサマーミューザのあと、 新日本を振る道義さんが入院のため降板されて、 本日の公演はなんと代役で,ノットさんが振るとのこと。。 以前からお悪かった道義さんのご病気、、 ラストイヤーの今年のスケジュールも一杯で案じておりましたが、、 ご快癒を願うばかりです。 ノット監督と新日本との初顔合わせもとてもとても観てみたいと思いましたが、 こちらも成功を祈るばかり… まさに この時間、、公演中ですね…

 ***

パリ五輪開会式で 雨の中でラヴェルを弾いていらした アレクサンドル・カントロフさん。 先日 ARTE CONCERT で演奏の様子を見たばかりだったので、あら! と気づきました。 それで昨日、少し時間があったので もう一度 フランス国立管弦楽団とのコンサートを観ていました。 youtube でも公開されています
 Cristian Măcelaru conducts Chopin and Prokoviev - ARTE Concert

アンコールでリストを弾いていらっしゃいますが、 弾いてる真似でもしてるかのように優しく鍵盤に触れているだけに見えて、、それでいてくっきりと陰影のある力強い音色が奏でられる、、驚きです。 

この方のお父様 ジャン=ジャック・カントロフさんはバイオリン奏者で指揮者でいらっしゃるそうですが、 お二人の親子共演コンサートも載っていて、、
 Kantorow père et fils interprètent Brahms - ARTE Concert

こちらでのピアノは ブラームスのピアノ協奏曲2番を弾いていらっしゃいます。 こちらはまだ全部聴いていないので、 今月の楽しみに…

 ***

炎暑をやり過ごすには うつくしい音楽と読書にかぎります。。 こないだ、出版社の広告ページに「ルメートルの最後のミステリー」と見出しがあったので、、 (え? いつのまにおなく・・・)なんてビックリしてしまいました。。 おなく…なってはおりません。 ルメートルさん、 もうミステリ小説はお書きにならないの…? 戦争三部作のような、 フランスの歴史を題材にした作品もまた読んでみたいものです。 もちろんミステリも読みますが。。


もうひとつ、 ARTE CONCERT で印象深かったものの中から。。 男性のシャンソンとジャズピアニストさんの競演。
 Arthur Teboul & Baptiste Trotignon - ARTE Concert's Piano Day

素敵です。 こういう、、 どこか街なかの何でもないような場所で(ここはパリ第6大学のキャンパスだそうです) その辺に皆が座って、、 シャンソンは「詩」を聴くものですから、ね… 歌われているのもどれも有名なかたの歌…

伴奏をしている バティスト・トロティニョンさんのピアノが実に良いのですが、 特に Jealous Guy のピアノは、 大好きなニッキー・ホプキンスが奏でた曲でもあり、 バティストさんのピアノも、 クラシカルというよりファンキーな味わいもあってとても素敵。。 その次の曲は、 ルイ・アラゴンが第二次大戦中に書いた詩。 「愛」の歌でありながら レジスタンスの歌でもあるこのような詩は、 美しいドレスなど着て歌うのではなく、 やはり大学のキャンパスで歌われるべきもの。。 

ルイ・アラゴンのパートナー、そして永遠のミューズだった エルザ・トリオレの小説についてはここ1年ほどの日記にたくさん書きましたね。 彼女が大戦中に書いた小説のことも、、(エルザ・トリオレの小説に関する日記>>

前回のパリ五輪は100年前、 1924年だったそうです。 戦間期のパリのことも、ここの日記にたくさん書いてきましたね。。 芥川龍之介もパリにでも行ってしまえば良かったのに・・・って。。 シュルレアリスムの作家たちや、 プロコフィエフやストラヴィンスキーやディアギレフのバレエ・リュスの新しい音楽が花開いていた戦間期のパリへ。。

、、 今また ちょっと驚いた事。。 芥川と片山廣子さんの「黒猫」のこと、、前に書きましたが(>>) あれはなんと 大正13年、 パリ五輪が行われていた1924年のことでした。。。


 ***

もうひとつ映像を、、 大好きな アリス=紗良・オットさんとフランチェスコ・トリスターノさんのピアノ2台によるライブ。 
 Alice Sara Ott & Francesco Tristano - Piano Duos - ARTE Concert

ラヴェルのボレロをピアノで演奏しているのには吃驚です。 あのリズムをひたすら指で叩きつづけるトリスターノさん、、 手が痙攣しそう、、 凄いな。
 
今、検索したら ラヴェルのボレロの作曲は1928年、ですって。 前回のパリ五輪のときには存在してなかった曲なのね。 


もうしばらくは パリ五輪と晴天と炎暑がつづきます。 せめて素敵な音楽を聴きながら、 百年前のパリと日本にも思いを馳せて、、


夏空のもと・・・



どうぞ よい週末を。