星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

秋風にのせて、今の気持ちを。

2002-08-29 | …まつわる日もいろいろ
おとといの晩、帰ってきました。

ずっとご無沙汰の友人にもなかなか会えず、、でも今回はちょっとドライブできました。・・夏の終わりのかがやき、道沿いのコスモス、畑一面のひまわり、きらきらしながら走ってくるバイクの編隊、渓流をのぼる魚の影、、、で、山裾のギャラリーで温泉珈琲いただいてきました。

思いがけない何かのために身体の状態が変わったり、自分の状況が変わったり、それまで普通に出来ていたことが出来なくなる、そういうことは誰にでも起こりえます、ね・・昔はあんな事もこんな事も簡単に出来た、もっと自由にいろいろ出来た、そういう風に考えないことだよね、と口では言ってみても、その思いはそれぞれにきっととても重いもの。。 たまにメールや手紙で何かを伝えるのもそれでは足りないという気さえしてしまうけど、遠くにいても、わざわざ消息を伝えてくれなくても、きっとみんな前の方を向いて歩いていてくれるんだろう、と不甲斐ないあなたの友達は思っているのです。。。

山のホテルでは素晴らしい天候に恵まれて、奥穂高の険しい峰が美しく目の前に切り立っていました。一緒に行った山好きの友のためにもいい休暇になって良かったな、と。
今は登山ブームで山頂をめざす人また人がものすごくて、あちらの新聞には毎日、滑落した死傷者の記事が載ります。地元の人は案外、山は眺めるもの、と思っているかもしれない。剥き出しの岩肌にひっそり咲いている高山植物も雷鳥も、私は永遠に見ることはなくてもいいや、と思う。私自身も旅行者で勝手な言い分だと思うけど、美しいものにどこまで近づくのか、難しいことですよね。

早朝の森のお散歩で、素敵な出会いがありました。(余りにひと気が無いので♪ある~日、森の中クマさんに出会った♪とこわごわ歌いながら歩いていたんですけど・・)つづきはまた。。

映画と文学つながりで・・

2002-08-19 | 映画にまつわるあれこれ
しばらく前から友人とメールで映画の話題がつづいていて、ちょうどいいネタなので、独り言まじりでここに書きます。。

ジム・ジャームッシュがネイティヴ・アメリカンを描いたのは、ジョニー・デップ主演の『デッド・マン』。デップ自身はあの中では白人文化からやってきたウィリアム・ブレイクという名のひ弱な会計士(?)で、彼を助けていくのが、詩人のウィリアム・ブレイクが好きな(?)先住民部族の男。詩人ブレイクは18世紀末~19世紀初の英国の詩人で、映画の中のブレイク会計士とは何の関係も無いけど、作中のネイティヴ・アメリカンの男が昔、難破したか何かで英国へ行き着いてそこで詩人のウィリアム・ブレイクに会った事がある、、とかいう不思議な設定。
・・フジロックでPatti Smithが朗読したのもブレイクの詩で、とても純粋に神を称える詩でしたが、『予言書』など後の彼の詩は私などにはなかなか理解不能な、幻想と神話と哲学と自然学などが入り混じったとても難解な作品のようです。ブレイクの絵も、数学的、天文学的知識で読み解くような、不思議な絵ですよね(でもとても綺麗)。。
あ、それはいいとして、ジャームッシュ監督は、ブレイクのそういう自然の神秘と一体化した物事のとらえ方と、ネイティヴ・アメリカンの価値観に、どこか通じるものを感じてああいう風にしたんでしょうね、きっと。

それで・・ネイティブの血を引くデップが、本当に描きたかったと思うのが自分で脚本、監督した『ブレイブ』。これについてはWAVESで取り上げていますので、興味がある方はぜひぜひご覧になって欲しい!(映画をね)と思ってます。ちなみに『ブレイブ』の音楽はイギー・ポップ、『デッド・マン』の方はニール・ヤングです。

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フランス映画を何本か借りてきて見直しています。人気劇画作家でもあり、映画監督でもある、エンキ・ビラルとかね。『アキラ』の大友克洋さんはエンキ・ビラルの大ファンだそうです。(私も『アキラ』は大好き)エンキ・ビラルが影響を受けた作家、という中にはボリス・ヴィアンの名前は無かったんだけどね、う~~ん、絶対似てる所あるなあ、と思うんだけど。。 あと久しぶりに見た『サブウェイ』何度見ても映像とサウンドがシンクロするカッコよさ、クリストフ・ランベール君のあの幼児的笑顔にはマイッテしまいます。
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だらだらと映画がらみで・・・原美術館で『ヴィンセント・ギャロ展』も見ました。写真作品やドローイングなど。ギャロの風貌はとても好きですが映画はなぜか見てないなあ。『バスキア』にちょろっと出ていましたね、バスキアと生前バンドを組んでいた、と初めて知りました。ヴィンセント・ギャロのこの秋公開の映画は、フランス映画の個性派(すぎる)女優ベアトリス・ダリとの共演だそうです(濃いなあ~・笑)。

木々が鳴いてる。。

2002-08-07 | …まつわる日もいろいろ
このところ、気温は35度を超える日ばかりで、コンクリートで覆われた通りはきっと40度くらいあるんじゃないかしら・・? 今、毎日大学へ通ってるんですけど、バスを待っているだけでくらくらしそう。。(あと半分、頑張ります)
でも、学校前の銀杏並木に入った途端、すうっと気温が下がるのがわかるんですよね、緑の偉大さをつくづく感じるひととき。

今週はBS2で、タルコフスキーと並ぶロシアの映画監督ニキータ・ミハルコフの特集をずっとしていたのですね。ビデオ予約を忘れて「光と影のバラード」しか録ってない・・今夜は「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」です。私は以前に「黒い瞳」と「太陽に灼かれて」しか見ていないので楽しみ。タルコフスキーもそうですが、あの透明な、それでいて薄く靄のかかったような北の風景を見ていたら、暑さを忘れる事ができるかしら・・。
 
もうすぐお盆休みで帰省される方もいらっしゃるようで、、、懸命に鳴く蝉たちの声は日ごとに強くなっていくようで、お盆がくると、故郷では早くも秋の虫が鳴き始めるのですよね。