星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

my喫茶店

2013-01-29 | …まつわる日もいろいろ
このところ、、

窓から差し込む日差しが力強くなりました。 すこしずつ春のきざし、、うれしいですね。


6年前の術後、、 あれほど好きだったブラック珈琲を 心臓ちゃんが受け付けなくなり、、 ミルクとお砂糖たっぷりのカフェオレでさえも、 時によっては不整脈ばくばくになることもあって、

ノンカフェインとかも試していたんですが、、

おととしの暮れ、 お薬を変えてもらってから 嬉しいことに珈琲も大丈夫になり、 この1年ほどは毎日のように カップに乗せる式のドリップ珈琲をいただいてます。 お休みの日や、 午後から仕事の日など、、 朝のお炊事して、 お掃除して、 お洗濯干して、 クリーニングとか出しに行って、、 さぁ終わったぞー、、 と珈琲をいただくのが至福のひととき。。



花を一輪かざれば、、 わたしだけの喫茶店(笑)

 ***

でも、、 東京に住んで早20年目だけど ここの珈琲おいしいなぁと思う喫茶店にはなかなか出会わないんだなぁ。。 お水がちがうから仕方ないんでしょうけど。。 

以前、 修善寺に行った時にいただいたトラジャ珈琲がとても美味しくて、 「おいし~~い!」と感激しておかわりをお願いしたら、 ご主人が湧水を使って淹れていると教えて下さいました。 「独鈷の湯」が見える橋のほど近く、、 さきほど検索したら 「満月堂」というお店でした。


安曇野の有明にある 「アザレアギャラリー」の温泉珈琲も大好きでした。 こちらはギャラリーが併設されていて、 陶芸とか 版画とか、、 その時々の展示作品をながめるのも楽しみでした。 いろんなお友だちを連れて行ったなぁ。。。

故郷の古い喫茶店は、 たいがい美味しい珈琲を出してくれました。 水がいいからね、、。 そして家具も良いからね、、、 そう、 民芸家具がないと喫茶店という感じがしないのです。。 

、、黙って珈琲のんでるだけの私に、、 ちょこ、 ちょこ っとマスターは話しかけてくれて、、 この本いいよ、と本を貸してもらったりした。 タイトルも内容もよくおぼえているけど書かないでおこう。。


今年は5月に帰郷するから、、 何十年ぶりかの 喫茶店、、 行ってみようかな。。。

あいかわらずジャズの知識は増えてないけど・・・

 
 ***

追記、、

もうひとつ、、 忘れられないお店、、。  画廊兼喫茶店の、、

こちらのご主人は画家で、 お店の奥にはアトリエがありました。 わたしがよく出掛けていた20数年前には、 ご主人が長身をかがめるようにして珈琲をはこんできて下さいました。 奥さまのお料理も美味しくて、、。。 お店の中には画集などがいっぱいあって、 いちばん最初に行った時には、 壁にエゴン・シーレが掛けてあった、、 と思う。

ご主人のお描きになる絵には 激しさもあったけれど、 お目にかかるとそれはそれはお洒落で 優しくて、、 腕にはターコイズとシルバーのバングルとかされていた。。 

わたしが真っ白なスカートをはいて、 お店でナポリタンか何かを注文したら、 ご主人が新聞紙をひろげて持ってきて、「スカートがよごれるといけないから」って。。 きっと画家の美意識が、 白いスカートに染みがつくのをゆるさなかったのでしょうね、、(笑) ほんとうに素敵な方でした。

十年ほど前にお身体をこわされて、、 お店はずっと閉めたままでしたが 今また奥さまが営業されているそう。。


真夏の暑い日、、 
お店にうかがうと、、 お庭で自転車を修理していらして、、 「ボクはね、、 店に出るのも、 こうやって自転車を直してるのも ちっとも苦にならないんだ。 みんな絵につながってるからね。 何をしているときでもみんな絵につながってる。 だから面倒だとか、 時間が勿体ないとか全然思わないんだ」、、とおっしゃっていました。


見習わなくちゃ。。。


ミシェル・ゴンドリー監督がボリス・ヴィアンを!

2013-01-26 | 映画にまつわるあれこれ
今朝起きて twitterのニュースをくるくるしていたら、、

「ミシェル・ゴンドリー監督、オドレイ・トトゥ主演の新作『L'Ecume des Jours』、予告編映像が公開」 (http://amass.jp/16871

ですって!! ボリス・ヴィアンの『日々の泡』(または『うたかたの日々』)です。

きゃ~嬉しい。。 「エターナル・サンシャイン」で大好きになった監督。 素敵、、 予告編みただけで どのシーンかなんとなくわかる、、 ちゃんと「ピアノカクテル」も再現されて!!


偶然にもゆうべ ボリス・ヴィアンの youtubeとかいろいろ検索していたんだ~~。 思い出していた理由は、、 こないだも書いたフランスの詩人・小説家 ジュール・シュペルヴィエルの、 長編小説(長編は4作くらいしか書かれていないらしい) を読んでいて、、

ヴィアンの想像力に似ている気がしたんだ、、 なんだか 南米のボリス・ヴィアンみたいな・・・ (シュペルヴィエルは南米生まれだから)

シュペルヴィエルについてはまた書く、、


 ***

昨日、、 こんなCDも見つけて、、↓

「モンマルトルのデュエット」(Amazon.co.jp)

バーキン&ゲンズブールとかの甘いデュエットらが並ぶ中で、、 ヴィアンのこの「奇っ怪な」デュエットが入っているので、、 (でもフランス語の意味分かんない・・・泣)

そしたら、、 youtubeでフランスの医学生がつくったオリジナルクリップがあって、 それに英語の字幕をつけたものが載っていた、、(笑)、、 楽しい↓

Boris Vian: Fais-moi mal, Johnny (Hurt me, Johnny)


私が持っているヴィアンのCDのことなど またいずれ書いてみよう、、 (でもいかんせんフランス語わからんのでなぁ、、 宝の持ち腐れ?)

誰か 『北京の秋』も映画化してくれないかしら・・・


441108さんの18

2013-01-24 | MUSICにまつわるあれこれ
吉井さんのベストアルバム「18」聴きました。



これはエイティーンなの? じゅうはちなの? かずやなの? …最近 情報に疎いのでその辺はよくわかっていませんが、、 昨日は disc3だけ聴きました。 ライブ音源&未発表音源盤。

あ、、その前に ベスト本編のほうに「シュレッダー」が入っていないとは何事? 吉井さんのベストアルバムに「シュレッダー」が無い? それでいいのか? 「one day」要らないから「シュレッダー」でしょう。。。 「ビルマニア~シュレッダー~バッカ」でしょう!(怒) ・・・と独りごちつつ、、、

いわゆるボーナスディスク扱いの disc3 1曲目の「シュレッダー」は、、先日も観ていた2008吉井武道館、 エマちゃん&ジュリアンの時の。 この晩の「シュレッダー」は忘れられない演奏でした、、 吉井さんの重苦しいVoも、 エマちゃんの声が重なるのも、 ツインギターも、 前にも書いたけど「この街の…」のところのエマのスクラッチも、、。 ほんと名演奏だ。。 そしてこのドラムス、、城戸くんでしたよね、 私は大好きです。

この名演を入れたいがために 本編からは外したんだろうか、、、 と思いつつ 2曲目「WEEKENDER」、、これもライヴでは欠かせない曲ですが

曲はじまって笑ってしまいました。。 何じゃこのハイハットは・・・! 余りに凄いと笑ってしまうものですね、、 これはジョジュ・フリースのドラムス。 いやぁ こんな凄いことをやっていたとは全然気づいてませんでした。 スタジオ盤でこんな事やってました?? (このツアーのライヴ盤 dragon head miracle live に入っているのかもしれないですね。 これ持ってないのです)

楽しいものを聴けたわ。。。

 ***

などと、 いちいち感想を書いていくとキリがないので止め。 今日は本編聴きました。

「TALI」は何度聴いても、 いつまで時間が経っても、 この曲のすべてのアレンジが好き。 アダム・キャスパー最高、、(ってこの方だけの成果ではないかもしれないけど) よくこの曲のいびつさと荘厳さをわかってくれたなぁ、、、と。 奇跡の曲。 「テレレッテッテッテ…」みたいなヘンテコギターの後で ドロロン!ってティンパニーが鳴るところとか泪でてきてしまう、、何度聴いても。。

disc1 の曲はどれも空気感が際立ってます。 そしてギターの音色がきれい。。 まだブルースロックというか爆音ギターに目覚めていない頃。。

シングル曲だけど このベストに「sweet candy rain」が入らなくてよかったな。。 嫌いな曲なのではなくて つらすぎるから。 寒くて 雨に濡れそぼって、、 悲しくてやりきれないから。。


新録音の曲たち、、

「朝日楼」のカヴァーは、、 想像の範囲内、、でした。 吉井さんの女形のお声は今までも聴いていたし、似合うとわかっているし。。 以前に浅川マキさんのを聴いてしまっていたので もしかしたらもっと低く淡々と歌うのかな、、という想いもあったけれど、、。  でもきっとライヴだともっと凄くなるのでしょう。 

disc2 の「点描…」「煩悩…」の新録。 ジョシュとクリス・チェイニーのリズム陣のものは さすがに迫力があって、、 ジョシュが叩くと「煩悩…」も「黄金バッド」みたいになるんだね。

で、、「血潮」だ。。 これ、、 さっきから 5回くらい聴いているんですけど…

前にショートバージョンで聴いたのはサビの部分で、 フラメンコギターと言いながら意外なほど直球な・・・ と前に書きましたが、 一部分だけ聴いて感想を書くのは今度からやめます。 前半聴いたら まさしく素晴らしいフラメンコギターで フラメンコのリズムで、、、

ちょっと哀愁の漂うフラメンコギターのリズム、、 (あのライラライラライ♪… と口ずさむような) 、、手拍子もそれで入っているし、、 そのリズムで聴いていると サビで入ってくるジョシュのドラムスがロックのビートで、、、 ん~~ なんか変! フレーズの最後に入れるいわゆる「おかず」?って言うのか? 「そこ違う!!」 とか口走ってしまう。。。 さっきから何回か聴いているんだけど、 どう拍をとっていいのかよくわかんない、、 気持ちワルイ。

この曲はジョシュじゃない方が良かったんじゃないかなぁ、、、 ラテン系のドラマーさんだと全然違った感じになっただろうな。。。 せっかくのフラメンコギターなのになぁ、、。 でも、 サビのところで 「行け~~!」って感じを出すにはこれでいいのかなぁ、、、

間奏のギターソロのところはまだ良いんだよね、、 ジョシュもギターに合わせた拍とってるから、、。 ん~~~~、、 好い曲なのになぁ~~

 ***

と、、 気になるとそこで止まってしまうので、 話を変えて、、


どれだけ泣かされ、 どれだけ励まされ、 どれだけ頼ったか、、 言い尽せない曲たち。。 ほんとに、、「いつもそばにいる気がした」曲たち。。 毎日聴くわけじゃないのに、、。 振り返ると、、 自分の心の軌跡に重なり合ってくる曲たち。。

ベストアルバム「18」には本当に良い曲ばかりが入っています。

だけど、 吉井さんのつくる楽曲の8割かたは「ヘンな」曲です。 田舎ぐらしをすると言って引っ込んだかと思えば、、 都会のビルマニアだとか言ってみたり、、 この男の振り幅の大きさがそのまま音に表れるんです。。 全然「ノーパン」じゃありません。。 その振り幅がなくっちゃ。 そのヘンな曲をもひっくるめて この「18」が出来あがってて、 みんなはその「ヘンな」曲もひっくるめて聴きたいがためにライヴに足を運ぶんだもの。。

一本筋のとおった道、、 なんて歩まなくていい。


「何」を歌うかに注文をつける気なんてまるで無い。
いっぱいいろんな風景をはこんできて欲しい。 「音」の中に、 いっぱいいろんな空気をのせてきて欲しい。 


、、で、、 きっとまた文句を言う…(笑


昔のレコードから 長嶋・大鵬・柏戸さん。

2013-01-23 | 映画にまつわるあれこれ
先日、 亡くなられた元横綱 大鵬さん。 「巨人・大鵬・卵焼き」という言葉が流行った1960年代。 そして大鵬・柏戸という二大横綱の時代、だったわけですね。

訃報を聞いて思い出したものがあったので、 今日ごそごそと探してみました。


60年代のレコード、、 パパのです。 

一番手前のレコード「ウエスタン・ヒット・パレード No.3」 勁文社というところから1961年に出たものです。 私まだ生まれてません。。。



総天然色レコード、って書いてあります(笑)。 フォノシートっていうんですね。 3枚あって、 これは映画 「誇り高き男 1956年」「幌馬車隊 1950年」 の曲が入ってる。 どちらも観たことないです。(ちなみにフォノシートも自分では聴いたことないです、、 ビニールから出すと剥がれてしまいそうで怖いし、 今レコードプレイヤー持ってないので)

このレコードブックの中に、 巨人軍の長嶋茂雄さんと、 大鵬幸喜さんと、 柏戸剛さんのインタビューが載っていて、、



大鵬さんは 「ローハイドが一番」という文章が載っています。 「…略… 私が育った北海道は日本ではいちばん西部に似ているところだと思う。 / 土地の感じもそうだし人間の気風も似ているのではないか。弾丸のとびかうスリルはないが、西部劇をみていてふっと故郷を思いだすことがよくある。…略…」 と書かれています。

1961年って、、 大鵬・柏戸がそろって横綱になった年、なんですね。 この頃から、 お茶の間は「巨人・大鵬・卵焼き」の時代になっていくのですね。。

 ***

パパが病気になったので、、 一緒にナイター中継を見たり、 大相撲中継を見たりした記憶ってほとんど無いけれど、、 3歳のときからいつも遊んでた幼馴染みのお家が お店屋さんで、 店の奥のお茶の間では おばあちゃんがいつもお皿てんこ盛りの煮物や、 お漬物や、 お茶菓子を座卓いっぱいに並べて 私たちに食べさせてくれた。。 そこではいつもお相撲のテレビが映っていたなぁ。。 横綱で私が知っているのは「北の富士」くらいからかな。。。

・・・・ その幼馴染みのお家にはほんとにお世話になりました。。 パパの入院中とか、 きっといつもそこで過ごしていたんだろうな、、 たまにご飯やお風呂までいただいて。。 だから、、 「とんび」のドラマを見るとボロボロになります(笑) 日曜日っていうのがなおマズイ、、 家族の前で平静をよそおうのに必死。

でもあんな風に、 自分の家でもないご近所さんちでご飯を食べさせてもらって、 お風呂に入れてもらって、、 お世話をしてくれる人がいるって ほんとにほんとに幸せな 有難いことですね。


話逸れました。

昭和の大横綱(&ミスター)の思い出として 載せてみました。

ロートレアモンとシュペルヴィエル

2013-01-22 | 文学にまつわるあれこれ(詩人の海)
さっき、、 米ラジオKCRWを聴いていたら、 坂本龍一(Ryuichi Sakamoto)さんの「Merry Christmas Mr.Lawrence」がかかりました。 おそらく、、 大島渚監督を追悼してかけてくれたのでしょう。 なんだかうれしかった。

Track Listの現地時間を見ると 2:10AM でした。。 日本で言うところの 草木も眠る丑三つ時。 龍一さんのピアノ曲が流れているあいだ、 この部屋もしんと鎮まった空気につつまれました。

 ***

その時、 ちょうど読んでいたのが シュペルヴィエルの小説で、、 小説の話はまたにしますが・・・

シュペルヴィエルが 故人ロートレアモンに捧げてつくった詩を。。

不勉強なのでロートレアモンもフランスの詩人としか思っていませんでしたが、 生まれは南米ウルグアイの首都モンテビデオという所なのですね。 そしてこのモンテビデオからは3人のフランス文学史に名を残す詩人が生まれていて、

ジュール・ラフォルグと、 ロートレアモンことイジドール・デュカスと、 そしてジュール・シュペルヴィエル。 そうだったんだ・・・


「ロートレアモンに」 という詩は次の一文から始まります。

君が出て来るかと思って、僕は到るところの土を掘ってみた。

 ・・・・・

第三節を引用します↓


或る日僕は、フェルナンド・ノロニャ島附近の大西洋上で君と行き会った / 君はその時、波の形をしていた、ただし只の波ではなく、より真実な、よりきまじめな波だった / 君はウルグヮイへ向って昨日も今日も急いでいた。 / 他の波たちは君の不幸に悠々敬意を表して、わざと君から遠ざかった、 / たった十二秒の生命で、あとは死んでしまう彼らだが / 君のためにはその短い生命を捧げて惜まない彼らだった、 / だが君は、同じく自分も消えると見せかけた / 他の波たちが君も一しょに死んでくれたものと思って安心するように。 / 他の者が橋の下に宿るように君は住居として海を択ぶ男だった / それなのに僕は女と調理場の匂いのする船の上にいて / サン・グラスの後に目を隠していた。 / タンゴにくすぐられて激怒しているマストへ音楽は昇って行った / 君は一八七〇年以来死んでしまっていて精液も出なくなり / それでも平気だと人に思わせるため波にまで身をやつしているのだと思うと / 僕は恥しかった、生きた人間の血の流れている自分の心臓が。

   (堀口大學訳『シュペルヴィエル抄』より)

 ***

前に何度か書いた シュペルヴィエルの短編「ノアの方舟」に出てくる 「泳ぐ男」のイメージも、、 こんな風に 大西洋の波に変容したロートレアモンの魂を、 自分も大西洋を渡ってフランスと南米を行き来しつつ考えていた、、 それと少しは関係があるのかもしれないな、、と思いました。

両者に共通する 「変身」「変容」する登場人物、、 ということも、 南米出身という共通点で考えるとなんかわかりそうな気もする。


シュペルヴィエルは心臓が悪かったんですって。。。 その話もまたいずれ・・・


ジュール・シュペルヴィエルに関する過去ログ>>
マルドロールの歌(ロートレアモン)に関する過去ログ>>

音楽をひびかせるもの… :『地主の家の物語』セルマ・ラーゲルレーヴ

2013-01-17 | 文学にまつわるあれこれ(妖精の島)
先日の日曜日の新聞に、、 ピアニストの舘野泉さんの「思い出す本」として、 ノルウェーの作家シランパアの『若く逝きしもの』という本が紹介されていました。



シランパア、という名が初めてだったので興味深く読んで、 それから図書館のデータ検索をしてみたところ、、 なんと都内全域で2冊くらいしかないのでした。 もちろん絶版、 古書店の検索データにも無かったかな。。 

ちなみに、 「シランパア」 「シランペー」 「シランペエ」と本によって表記もいくつかあるのがわかりました。 検索する時はいろいろ当たってみると見つかるかもしれません。

、、 舘野さんの文章の中でもうひとり取り上げられていたのが スウェーデンの作家 ラーゲルレフでした。 (こちらも「ラーゲルレーヴ」 「ラゲルレフ」 「ラーゲルレーフ」といろいろあります) 

ラーゲルレーフでは20年ほど前に 『幻の馬車』(石丸静雄訳・角川文庫)を読んでいて、、 「幻の馬車」とは 人が亡くなる瞬間にその魂を迎えに来る「冥府からの馬車」のことで、 この作品では 若い女性救世軍兵士と、 堕落した肺病みの男とが、 生命の最期のときに 「幻の馬車」の馭者を通じて互いの魂を交流させるという物語でした。 幻想的でありながら、 テーマはとてもリアルな 人間としての「善きこと」「善きもの」というテーマだったと思います。

とても印象に残る作品だったので、 ひさしぶりにラーゲルレーヴの他作品を読んでみようかと、、

 ***

わりと新しく出版されたものがあったので 『ダーラナの地主館奇談』(日本図書刊行会 2001年)を読むことにしました。



「精神錯乱を来した青年」と「少女のひたむきな愛」(Amazon.co.jp>>)、、 という紹介文にも興味をひかれたんだと思います。

ダーラナの地主の息子で ヴァイオリンを奏でることが大好きな青年は、 大学での学業の妨げになるからとヴァイオリンを取り上げられてしまいます。 そんな時、 盲目のヴァイオリン弾きと大道芸人の一行に出会います。 その時が少女との最初の出会い。

そののち、、 ある出来事がきっかけで青年は正気を失ってしまいます。 憐れな身なりの行商人となって 村の子ども達にからかわれながら家々をまわって雑貨を売り歩く日々。 一方、少女も大道芸人のもとを離れ、 牧師の養女となって暮らしていました。

こうして、、 お互いにかつて会った「大学生と少女」とは気づかずに、 ふたたびめぐり会います。


おとぎ話のような雰囲気もあり、 「眠り姫」や「王子と乞食」や「美女と野獣」のようなモチーフがいろいろ感じられるお話。 青年の心を元どおりにするために、 ヴァイオリンがやはり出てくるのですが、、 いいなぁ、、と思ったのは、 青年がヴァイオリンの「声」を聴くところ。

正気を失っていても、 青年はヴァイオリンの「声」を感じることは出来て、 ヴァイオリンが何かの「気配」を感じて いつものように鳴らなかったりする。 あるいは、 少女が青年の心を癒そうとするときも音楽が役目をするのだけれど、 それだけでは本当の治癒には至らない。。 音楽がそこに「ある」というだけではダメなんだね。。 

 ***

少女が、 青年に「弾いてくださいな」と頼む曲が、、 ウェーバー作曲の「魔弾の射手のワルツ」、、と書いてあったので、 聴いてみたくなって調べてみました。

『魔弾の射手』(Wiki>>

↑このオペラの中で奏でられるワルツ曲なのだそうです。。 それを探しているうちに、 このラーゲルレーヴの物語が、 バレエ作品として演じられているのが見つかりました。 スウェーデンの王立バレエ団によるものみたいです。 初めに流れるのが その「ワルツ」なのかな?

[Arthaus 101384] SANDSTROM: The Tale Of A Manor

正気を失った行商人の青年と、 もともとの青年の姿と、、 ダブルキャストで演じているようですね。。 スウェーデンといえば、 皆さんエルフのように長身の方が多いですが、 このバレエを見ても 脚長い~。 つま先立ちで踊ると身体の三分の二が脚のよう。。。(笑)

私も小説を読んでいる間、、 この作品は無声映画か パントマイム劇のような感じで劇化したらきっと良いだろうなぁ、、と思っていました。 青年役は、、 栗原類くんが良いとおもいます、、(唐突にすみません)。 心を病んだ青年は、 つねに周りに怯えていて 犬や猫にまでおずおずとおじぎをしていたりするのですが、 ずっと類くんのイメージが頭に浮かんでました、、

、、以前見たこんなイメージで、、↓ 

栗原類くんがダークキャラクターに扮した時の… (numero.jp/numeroeditorブログ>>

 (といっても私、TV見ないので彼が言葉をしゃべっているところ、まだ一度しか見たことないんですけど…)

 ***

話をもどしましょう。。 ちょっと苦言ですが、、 上記の『ダーラナの~』なんですが、、 もうすこし翻訳文がなんとかならないか、、という感じで。。 訳文を箇条書きに連ねたらこんな感じかと、、 ストーリーは確かにつかめるのですが、、

なので、 佐々木基一さん訳のもの
(『地主の家の物語』角川文庫1952年)か、 
古くは生田春月訳 (『新潮社 世界文学全集〈第27巻〉北欧三人集』1928年)をさがして読んでみるつもりです。


つぎの場所へ・・・

2013-01-14 | MUSICにまつわるあれこれ
雪、、 ですね。 

いろんな電車 止まったり遅れたりしてるみたいで、、 明日も心配。。

 ***

きょうは YOSHII BUDOKAN 2008 見てました。 特に深い理由はないけど、、 雪が降ったから・・・?

、、ひとつには 今年の春のツアー、、 どんなライヴになるんだろうと。。 どんなライヴを自分は観たいんだろうと、、 考えてて。。 それで過去のいろんなライヴを思い出したりしていて。。

今春のツアー、、 行ける見込みはまだ無いのだけど。


あと、、

先日 brainchild'sの新譜が出て、、 そのサンプルを聴いて、、 いろんな曲のイントロ部分とかのエマさんのギターを聴いたら、、 
(こんなこと書いてごめんなさい) やっぱりものすごくこのギターの音好きだ! と思って、、 どうしてこの音が吉井和哉の隣で鳴ってないんだ… と思ってしまって、、 「Mayday~」とか 「遠く…」とか 聴いていたら、、。

エマさんのギターは大好きだ。 こないだ北島健ちゃんの事を書いたけど、 健ちゃんより好きかもしれない、、日本で一番好きな音かもしれない。 キレがあって、 スリリングで、 艶ものびもあって、 せつなさもあって、、。 だからそれが ソロの吉井さんの声に寄り添うにも ぴったりの音、だった。。 織田哲郎の声の隣に健ちゃんのギターがあって欲しいと、、 ずっとずっとそうだったように、、。

brainchild'sの今度のアルバム「Major Code」はすごく良い作品になっているはずだとサンプルを聴いても思うのだけど、 エマさんのギターを聴いてそんな事を思ってしまったのが心に引っ掛かって 純粋に聴けない気がして、 まだ聴く勇気が無かった。。

今日なんとなく 武道館2008を見始めて、 のっけの「ビルマニア」のイントロから、 やっぱりエマさんのソリッドなギターは最高で、、。 エマさんだけでなく、 ジュリアンのギターも、 じゅんごさんのベースも、、 とっても良くて、、 スクリーンの映像も何も無い 全員真っ黒な衣装のシンプルなステージで、、 まだバンド独自のアレンジも少なくて 割と忠実に演奏しているだけのライヴなのだけど、 でもものすごくRockなサウンドで、、

この音好きだなーーと聴き入っていた。。 歌がずっと巧くなった今の吉井さんの声に この音を重ねてみたら、、 もっとかっこいいだろうな、、とも。

「SNOW」に「バッカ」の ジュリアンとエマさんのツインギター、、 美しかった。 ほんと好い音だ。。 これだけは今のバンドには出ない音。 「BLOWN UP~」もね。 、、今のバンドの雰囲気も大好きだし、 すごい演奏もまとまりあると思うけどね。

この音大好きだった。 このギター大好きだ。。 じゃあずっとパートナーでいてくれたらいい…? 違うのかも、、。 「FLOWER」が生まれて、 「血潮」がつくられて、、 もっと先へ ずっと先へ、 吉井さんはひとりでも行けるのかも。。 自分にしかつくれないものを探して。

だから、、 このライヴ良かった~。 このギターの音好きだ。 と思って、、 思い切り思い出して観ればいいのかも。。 そして、、 今度はどんなものが観れるんだろう、、って。 どんな新しいこと見せてくれるんだろう、、って。

、、そう思って、、 2008のDVD観た後で 「Major Code」のサンプル聴いたら、 やっぱりすごくカッコ良かった。 すごいかっこいいギターだ。 エマさんの声も男っぽくて好きだ。。 

、、でも もしも、 もしもね、、 吉井さんの新曲「HEARTS」をエマさんが弾いたら、、文句なく最高だと思うだろうな。 そう思うのはしょうがない。 どうしようもない。。 だって日本一好きなギタリストだから。 ひりひりと刺すように痛くて、 せつなくて、 それでいて全力で抱きしめるみたいなギターが弾ける人だから。



雪の街を見下ろしながら、、

ぐずぐずとそんなことを考えていた午後でした。。。


つぎの場所へ… だいじょうぶだよ。

Happy Birthday and Welcome Back !!!

2013-01-08 | MUSICにまつわるあれこれ
きょうはウチ仕事。。 そして今日は1月8日。 エルヴィスとボウイの誕生日!


夕方、 珈琲いれてほーっとしながら twitter 覗いたら、、

"Bowie" "new album" "Bowie" "new album" "Bowie" … の文字の羅列! びーっくりしたーー。。。

2003年の「Reality」から10年。。 去年も、、(ボウイはもう歌わないんだろか)って ここに書いたし、 Bowie渇望症なんて思っていたから、、 ニューアルバムはすっごい嬉しい! でもでも驚いた、 全然そんな噂なかったから。 

それは全世界中そうだったみたい、、 BBC6聴いてたらDJさんが興奮した感じでボウイの事しゃべってました。

それからボウイのサイトで(>>)新しい曲 「Where Are We Now?」のビデオを、、 5回くらい繰り返して見てしまいました。 、、最初、、 歌い始めのボウイの声が ・・・あぁ やっぱり年とったな、、 と感じる声で、、

曲の感じが 1999年のアルバム「hours...」をちょっと思い出した。 「Thursday Child」の感じ、、

、、嬉しいんだけれども、、 なんだか せつないような、、、 Where Are We Now?というタイトルも、、 歌詞も、、 いろいろ感じるところがあって、、。 「hours...」でも、 過ぎゆく年月のことを歌っていたけれど、 そこから更に年月を重ねて、、 66歳のボウイがいて、、。

でも、 as long as~、、 の繰り返しのところがすごく好いよね。 それから写る立ち姿のボウイのショット、、 カッコいいです Bowie。

「hours...」を初めて聴いた時のことも忘れないけど、、 きっと、 今日 10年ぶりで聴いたボウイの新曲のことも忘れないと思うな。。 アルバムは3月・・・
楽しみにしていましょう。

 ***

もうひとつ、、

1月8日で思い出す人、、 吉井和哉さん。 こちらも新しい曲 「血潮」のPVが公開されてた。。 

どこかで、、 この曲のギターは沖仁さんのフラメンコギター、、と書かれていたので 「母いすゞ」のようなひねった感じをイメージしていたら、、 違ってました。 すごい直球な感じで、、、 いい意味で。

、、あっ  もう今月なのねベストアルバム「18」の発売…(←おい) この「血潮」も全部聴けるのですね。。 もうすぐなんだね、、 楽しみ・・・

、、それにしても、、 なんだかやたらとカッコ良く撮れていませんか? 吉井クン、、 胸元の開き具合といい… (笑)

吉井和哉 - 血潮 (Short Ver.)

 ***

、、と、、 もうひとつ、 話題は変わりますが

前回、 ケネディセンター名誉賞での レニー・クラヴィッツさんのところのギタリストさんの事かきましたが、、

Craig Rossさんでした。 クレイグ・ロスさん? ・・・というお名前のミュージシャンは他にもいるので ちょっと自信がなかったのですけど、、 調べましたらやっぱりそうです、、 Doyle Bramhall II のアルバムにも参加している(共作もしている)ギタリストの Craig Rossさんなのでした。 この方もやっぱりテキサスはオースティンの出身だそうで、、 Chalie Sexton Sextetのアルバムにも、、。 みんなお友だちだったのね。。





2013 明けましておめでとうございます。

2013-01-01 | …まつわる日もいろいろ
今年もどうぞよろしくお願いします。


きょうの(京の)酒、 第一弾。

いただいのは昨夜です。 「あらばしり」って、アルコール度高いのね、、 17度でした。 しっかり酔いました!


、、そうそう、 年末に行きましたお店。 餃子も、、ですけど 目当てはいつも「ジンギスカン」であります。 ジンギス食べないと元気でないのです。


、、でも 発見がひとつ。。 「ジンギスカン丼」て、 お肉を卵でとじてあるのね。。 これは失敗~~。 ジンギスだけ食べたいの、、 卵とじはイヤなの。。 、、というわけで、 「ジンギス」と「ご飯」は別々に頼みましょう~(教訓)

そんな肉食女子で今年はがんばりたいと思います! なんて、、



さわやかな元旦の朝ですよ~~。 お洗濯干しますよ~。


すべてのかたに おだやかな幸せを。