星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

ダークサイドオブザムーンでした。

2001-11-22 | 映画にまつわるあれこれ
昨夜は少し時間があったので BS2の「クルーシブル」を見て、こめかみが痛くなるほど泣きました。作品は17世紀末、北米でじっさいにあった魔女裁判がテーマです。ピューリタンの潔癖さゆえの残酷さ、スーパーナチュラルな力への憧れと脆さ、人は公開処刑を前に狂喜できる集団でもあるのですね。ダニエル・デイ・ルイスは前から好きでしたが、「父の祈りを」でも「存在の耐えられない軽さ」でも人間の弱さと強さの間で葛藤する姿は、本当に凄い俳優さんだと思えます。そんな出演作の中で「エバースマイルニュージャージー」や「イングリッシュマンinニューヨーク」はめちゃくちゃに可笑しくて、どんなことでもやってのけるヘンさ加減は、カメレオン役者ジュード・ロウ、ジョニー・デップと並んで私は好きです。最新作はレオナルド・ディカプリオ君と共演とか・・・できたら単独主演がいいな。 

人生楽しいことばかりじゃ無いのは当たり前で、ちょっと昨夜は(今朝か)4時まで眠れませんでしたが、立ち止まって、後ろ見て、ずーっとそうしていても仕方がないんで、で、やっぱりまた歩かなきゃいけないんですよね、誰しも。ちょっと胸が痛い。。。

今夜の流星は太陽のそばで消えていく無数の塵なのですって。。愛しいね。

2001-11-18 | …まつわる日もいろいろ
地球の片側は太陽に照らされる昼であり、その反面は夜。でもそれがいつもの地球の姿。。。

職場の知り合いが今夜、しし座流星群を見に出かけるのだそうです。彼女曰く、「星が降り始める瞬間ってね、感じるのよ、音がするの・・わかる?」 私が満天の星空を見上げたのは、真冬の乗鞍高原へバンド仲間と車で登り、痛いほどに冷えきった大気の中で見た、たった一度だけかな。星座が見分けられない程の星、星の数ほど、と言う時の星の数を初めて目にしました。その時に、流れ星がひゅん♪、ひゅん♪、と飛ぶのをいくつか見ましたが、今夜出掛けているはずの彼女によれば「そんなものじゃないのよ。空の端から端までびゅーーん、っと飛ぶのが見えるのよ」・・だそうです。徹夜でその瞬間を待つ彼女のためにも、どうか雲が場所をゆずって、地上の人たちのために美しいショーを見せてくれますように。

私はいつものベランダから、飛行機の流星をさっき見ました。そして星の瞬きのように美しいギターを聴きたいと思います。。。


風邪ひきの夜更かし。

2001-11-17 | 文学にまつわるあれこれ(漱石と猫の篭)
 ももはたまに男性誌を買います。そっちの方がコラムの話題も豊富で面白いし、モデルさんはカッコいいし(笑)・・で、「GQ」を見ていて、Mick
Rockという写真家がボウイの写真と共に文を寄せていて、私はミック・ロンソンのCDでとても好きな写真があって(と言うよりほとんどがMick
Rockによる写真なんだけど)それで最近この方の名前を覚えるようになりました。そしたら現在、ボウイとの写真集を製作中だそう。その名も「Moonage Daydream」・・別にこの記事の為に買ったのではないですが、最近ボウイに繋がることが多いです。
ボウイもね、ロノも年をとる程に素敵になるように思えたし、だから若い時だけがいいなんて思わないけど、あの曲の叩きつけるような激しいロノのギターソロはライブの中でもずっと見ていたい場面で・・、
あ、話がそれたけど出来上がったらやっぱり見てみたい写真集です。

銀杏の葉っぱは寄り添う心・・それとも裂けていく心・・?(なんて言ってみる)

2001-11-14 | …まつわる日もいろいろ
ふいに自分が漱石の小説に出てくる女の人のように思えて・・(それから、とかね)・・昔は全然興味を引かれなかった物語に胸がきりきり痛む(今、読んでるのは、こころ・・)で、ゆうべ遅い電車の中で読んでたら(その前にちょっとあったので)壊れそうになって、泣きそうになって、そんな自分が可笑しかった。それで帰ってから別の英文テキスト訳してたらちょうどエゴと無恥と独断の固まりになったおばさんが暴言を吐きまくっているシーンの連続で、これって自分じゃん、とやっぱり哀しくなった。。。

 都心でも紅葉が見られるようになって、青く高い空の下、冬の優しい光に透けてる葉っぱを見て、なんとか大丈夫な自分に戻します。落葉がカサカサ音を立てると、かさかさな自分の心を笑われてるみたいで可笑しくってね・・

 忙っがしいお友達にはトム・ウェイツさんのpianoと渋い歌声を。久しぶりの休日を過ごすお友達には、つい先日発売のPink Floyd
' ECHOES 'を。。。私は仕事いきます~。

雨のあとには・・?

2001-11-12 | …まつわる日もいろいろ
夕刻、港区某所を歩いていました。ビルに挟まれた通りの底はすでに仄暗く、アスファルトはチャコール色に雨に濡れ、水たまりをよけつつ歩いていきます。信号待ちで顔を上げると通りの真正面に東京タワー。今しがた雨のあがったばかりの空は、雲が切れて優しく淡い水色がのぞいてて、高いビルに隠れて見えないけれども傾いた夕陽を横から浴びて、赤い鉄塔はキラキラと輝いているのでした。

こんな一瞬が嬉しくて幸せで小さく叫びたくなるくらい心臓がきゅきゅんとなることはありませんか・・? 幸せとせつなさは良く似ている気がします。

メープルソープの眼。

2001-11-07 | アートにまつわるあれこれ
ついこの前までそんなことはなかったのに、夜のキャンパスは急に冷え込むようになりました。廊下に落葉が吹き込んでいたりして、少し淋しげ。今夜はとりわけ風が強くてコートの前を合わせて思わず足早になるのですが、濃紺色の闇の中で、樹々が海嘯のようにざわめくのを聴くのは好きです。

メープルソープの伝記を読みました。彼自身の生の記録でもありますが、70~80年代のNYにひしめきあっていたアーティスト群像の興味深い記録でもあります。パティ・スミスの1stのジャケットは、女性アーティストとして可愛らしくもないし、ぼさぼさの髪にうっすらと髭まで見えて、レコード会社は写真の修正を考えたとか・・・。でも、もしあの写真でなかったら、たぶん12(13?)歳の私はパティ・スミスに魅了されることはなかったでしょう。たった1枚の写真に惹きつけられ、それでたどっていったら確かに自分が求めていたものだったという直感が働くことは・・・そうですね、あるのですよね。