8日から続いている ゲイリー・ニューマンさんネタ。。 2013年作品の「Splinter」届きました。
このアルバムを思い出すきっかけになった A Perfect Circle の Billy Howerdel さんのツイートを読んだ時には、 Gary Numan さんは LAでの3デイズライヴを行なっていたのでしたが、 昨日からは ロンドンに移って、 やはり Replicas からの3アルバム再現ライヴの真っ最中のようです。
加えて一昨日、 Q Awards 2015で Innovation in Sound Award を受賞されたそうなので、 このアルバムは2年前のものなんですけど、 なんだか現在進行形の気持ちで聴く事ができます
Q Awards 2015: Gary Numan & Jean Michel Jarre – Q Innovation in Sound, presented by Sony Xperia
この Qアワードのインタビューや、13日に書いた KCRWでのライヴなどを観ると、 こんな風にチャーミングに笑う素敵な人だったのかと、 35年前を知る人間としては(…ていうか、35年前には動く映像なんてほぼ皆無でしたから) 新鮮な驚きもありますが、、
サウンドは、、 紛れも無く 美しく インダストリアルで メタリックで 且つ 静謐さもある 35年前の斬新なテクノミュージックから さらに幅が拡がった力作です。 今回受賞した サウンドイノベーターとしてのゲイリーさんの役割は、 かつての Tubeway Army から始まる作品の数々に見事に発揮されていたのだと思うけれども、 現在の作品はそういった 当時の最先端の音楽というより、 もっとずっとシンプルだけど 力強くて、 歌の力とメタリックなギターと、 幽玄なシンセが 過不足無く調和してる。。
、、あ、、CDは国内盤を買いました。 ボーナストラック付きで 解説も訳詞もあって 尚且つ 輸入盤よりも価格が安い… なんて有難いアルバム。。 ラストのボーナストラックもダークで美しい曲でした。
NINの Robin Finck がギターで参加している点も大きいのでしょうけど、 メタリックに反響するギターのせいもあって、 NINぽくもあるし、 Bowie のベルリン三部作の幽玄さもあるし、 ビリーさんが好きなだけあって APCにも通じる。。 ダークで耽美なメロディラインは、 そのままゲイリーさんが メイナードの代わりにヴォーカルをとってAPCの曲を歌っても 全然違和感ないんじゃないかと、、。
現在は LAに拠点を移して住んでいらっしゃるそうですから、 是非とも Gary Numan + ビリーさんの ASHES dIVIDE というコラボレーションもこの先 聴けたら良いのにな、、と そんな期待も。。
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英文の歌詞カードを見ながら(歌詞の言葉はかなりシンプルで、 訳詞を見ているよりもすんなり入ってきます)、、 思ったんですけど、、
ルー・リードさんが亡くなったのが 2年前の10月、、。 ルーが創り出す新しい音楽がもう聴けない喪失感は ずっと心のどこかにあったと思うのだけど、、 さっき この「Splinter」の中の、 とても美しい曲 「Lost」を聴いていて まるでルーの「Perfect Day」みたいに美しい曲だな、、と 思っていたのです。 あぁ、 こういう美しい音楽をまだ創ってくれている人がいる、、 って。。 美しい、 優しい そういう音楽はたくさんあるけれど、 ポップソングでもなく、 フォークや ルーツミュージックでもなくて、 ルーが ノイズやメタルとの融合の中で 美しさを見出したような、 現在の歪んだ都市空間を立脚点としている音楽の中に美しさを探したい、、 そんな想いが このゲイリー・ニューマンのさんの音楽を聴いていて ちょっと叶えられたような そんな気がしたのです。
Gary Numan - Lost (Paradise Rock Club, Boston 3/24/14)
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アルバム、、 ひとつだけ欲を言えば、、 やっぱり ドラムスはプログラミングではなくて ライヴの生音の方がいいな。。
またあの KCRWの1時間15分のライヴ、、 時間のある時に観てみたいな。。